第7節vs神戸戦プレビュー 「大敗の、その後に。」ミッドウィークのナビスコカップを上手に消化し、主力のほとんどが疲弊無しで臨める一戦。ホームの利を活かし、相手を凌駕する運動量で先制点をもぎ取る事が、17位と追い詰められた相手に反撃の隙を与えない特効薬となる。FW大久保復帰の情報もある神戸を相手に、如何に主導権を握り続けられるか。ポイントは、MF太田の起用法にある。

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大敗を喫した清水戦から中2日。メンバー的にも「気分一新」で臨んだナビスコカップ・ホーム京都戦では、MF太田の存在感溢れるプレーを堪能。更に中2日で今度はリーグ・神戸戦と、非常に忙しい過密日程となる。


この間、チームは大幅なターンオーバーを敢行し、清水戦からの継続出場選手は、関口・朴柱成・エリゼウの3名のみとなった。3名とも途中交代などは無く、若干の疲労の心配はあるものの、主力メンバーの大部分が休養できた事もあり、神戸戦に向けての過度な心配は不要と思われる。

清水戦での大敗を受け、連敗だけは避けたい仙台だが、ホーム開催という「地の利」もあり、勝利以外に狙う結果は無し。相手は、現在17位と不振を極めている神戸が相手となるが、FW大久保の復帰の情報があるという点以外に、神戸に明るい材料は無く「とにかく1勝を」との想いだけで、ズルズルと試合を消化している感もある。

折しも、水曜日のカップ戦の対戦相手の監督は加藤久氏で、今度のリーグ戦の対戦相手の監督は三浦俊也氏。偶然にも、宮城・仙台ゆかりの監督が続けて来仙する事となった。仙台がJ1に昇格した事により、両監督とも、このスタジアムに足を運ぶのはかなり久しぶりだろう。もちろん、仙台へ観光に来る訳ではなく、1勝を目指して乗り込んでくる事に違いはない。隙を見せればやられてしまう事は、清水戦の5失点と、京都戦の1失点を観れば明らかである。

2戦続けて先制点を奪われた事により、単純に考えれば「まず守備的に構える」事が予想されるが、そこはホームの利を活かし、むしろ試合開始直後から、徹底的な攻撃性を全面に押し出して貰いたいところ。神戸の立場から考えても、仙台が「ホームで試合を守備的に入る」とは考えていないはずだ。仙台のホームの良さを消さないためにも、試合開始直後こそが、90分間の主導権の行方を決める、大事な時間帯と考える。

相手は、しばらく戦線を離脱していたFW大久保が、この仙台戦から戦列に復帰する可能性があるとの事。また、昨年まで草津に在籍し、過去の仙台戦では幾度かゴールを奪い去っていた、あの都倉賢の名前も聞かれる。(先日のナビスコカップでは、2度もPKに失敗という悔しい結果を残してしまったそうだが)ただ、一番怖い存在としては、ナビスコカップでも先制点を挙げたポポか。柏時代はフランサとのバツグンの相性でチームを牽引してきただけに、神戸でもフィットしているのではあれば、非常に怖い存在である。ここは、重要な抑えどころの一つとなるに違いない。

この試合へ向け、大事な事は「如何にブレずに、仙台らしさを表現できるか」にある。相手がどうのこうのではなく、キックオフ直後から、如何に仙台の堅守速攻性を崩さず、相手を圧倒し続けるか。また、相手にボールをもたれている時間帯でも、如何に辛抱強く守備し、ゴールを割らせないかがポイントとなる。

清水戦のような大量失点など、通常は滅多に起きる事ではない。ただ、仙台の守備のポリシーが、少しだけ「精度の高いミドルに弱い」というだけの事だ。先制点を許したヨンセンのミドルにしても、仙台はちゃんとヨンセンのシュートコース上に、菅井とエリゼウ、そして林の3枚を配置しており、決してヨンセンから観たシュートレンジは広くは無かったはず。ただ、その狭いコースにしっかりと決めてくるヨンセンの決定力の高さに、してやられた格好となっただけであり、あれほど正確に落ち着いてシュートを撃てる選手は、決して多くはない。

また、別な観点から5失点を観れば、最後の2失点などは完全に集中力を欠いた時間帯で喫したものであり、通常ならしっかりとブロックできていたものばかりだ。その辺は、技術的なものより、むしろ精神面のほうが影響したと思っている。

一番良くないのは、清水戦の大敗を引き摺り、自分たちのサッカーが出来なくなる事。その意味において、ミッドウィークでリーグの順位に関係ないカップ戦を挟み、太田の活躍に胸を躍らせられた事は、チームによってもサポーターにとっても、丁度良いリフレッシュになったと思う。

ところでこの試合は、期待の新戦力・MF太田が初めて得点という結果をもたらした直後の1戦という事もあり、この試合にどのように絡んでくるかが気になるところ。ポイントは、清水戦・京都戦を続けて90分間フル出場した、関口・朴柱成・エリゼウの3選手のうち、太田とポジションの被る、関口の先発の動向か。あれだけの太田の活躍ぶりを見せ付けられては、指揮官も、2戦連続でフル出場した関口との「入れ替え」も選択肢にはあるだろう。

ただ、関口の体力と運動量は、既にリーグ屈指のものであり、先発出場に些かの不安も感じられないだけに、試合の入りへの雰囲気を壊さないための措置として、関口先発は充分にあり得る。ただ、彼も決してロボットやアンドロインドではないので、中2日の3連戦の後半ともなれば、運動量に陰りは見えてくる可能性はある。

そこで考えられるのは、次の3つの選択肢だ。

・関口を後半早め(15分あたり)に下げ、ラスト30分で”MF太田”を投入。
・フェルナンジーニョ後半早め(15分あたり)に下げ、ラスト30分で”FW太田”を投入。
・フェルナンジーニョに換えて、太田をFWとして先発起用。

もし、連戦の影響により、関口のキレが少しでも落ちているのであれば、筆者が指揮官なら、迷わず太田を先発で投入する。それが、チーム内の競争というものではないだろうか。また、今節も関口を90分フルに起用するならば、太田をどこかで早めに投入する策は絶対にあった方が良い。

もし、このタイミングで太田を長い時間起用せず、万が一チームが勝利を逃したとすれば、選手の起用法に対し、一気に疑問の渦が巻く事になってしまう。それが例え「結果論」であっても、である。

この試合、勝たなければならないのは事実だ。だが、できればその勝利の要因の中には、太田の名前が入っている事が理想的である。

このチームに、更なる「競争の原理」をもたらすためには、どうあっても、今節は太田の活躍が必要不可欠だ。清水戦のアシストと、京都戦のゴールの活躍ぶりを観れば、今節は誰しもが、太田の活躍に期待する事は目に見えている。できれば先発出場、もしくは長い時間での途中投入起用。いずれにせよ、太田の躍動がチームにもたらす効果は計り知れないと感じるのだ。

その期待を裏切らない事もまた、指揮官の大事な役目だと考える。

最後に付け加えとなるが、試合当日は、関東地方でも季節外れな「雪」の予報も出ており、仙台地方にも、少なからず降雪の兆しはある模様だ。もし降雪があれば、関東地方としては観測史上最も遅い降雪となるようで、仙台でも開花宣言が出たというのに、何故か防寒対策の心配をせねばならない様相。スタジアムへ来訪される方は、一応、寒さ対策はしておいた方が良さそうなので、ご一考あれ。

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