第17節vs横浜FM戦プレビュー 守備再建を喫し、千葉直樹の出場停止を”良いきっかけ”として、今度こそ勝利を。4試合で勝ち点1、それでもサポーターは信じて応援を続ける。第一クール最終戦だが、心情的には今季リーグ最終戦のつもりで臨みたい。

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MF千葉直樹の出場停止、そしてFW中島裕希の負傷離脱。だがそれ以前に、4試合中3試合で3失点と、守備面・特に後半の安定性の無さを、どう再建するかが問われる一戦となる。

必勝を喫し、筆者も乗り込んだ、アウェイ川崎戦。2点先行した時点では、勝利への期待感が大きく膨らんだが、結果はご存じの如く。力及ばず、11戦勝ち無しを記録しての、重い足取りでの帰仙となった。

だが、試合後のサポーター席は、その悔しい想いを押しとどめ、挨拶に来たチームを、より高い声援で鼓舞した。等々力競技場の2階席に居た筆者のところにも、1F席に密集したサポーターの、力強く、そして熱のこもった声援が響いてきた。

これだけ勝利を逃し続けていると、半ば諦めムードも漂うものではあるが、3戦連続で先制点を挙げている、好調攻撃陣の存在が、サポーターを諦めの境地には決して立たせない。

そう、試合の入りは問題ないのだ。終盤へ向けて、相手の攻撃の圧力が増すその「衝撃波」を、どうやって食い止めるかが問題なのだ。その点さえ克服できれば、1勝どころか、連勝だって、不可能な状況ではない。

その点を見直すために、千葉の今節の出場停止を「良いきっかけ」としたい。

守備面を見直すにあたり、ボランチの選択は大きな要素と成り得る。みなさんご存じの通り、「中盤の底」とも呼ばれる同ポジションは、ディフェンディングサードにおけるファーストディフェンスの役割と、後方から攻撃を組み立てる際のファーストオフェンスの役割。そして、アタッキングサードにおける攻撃参加と、仕事の範囲は多岐に渡る。それ故、若手選手の持つ豊富な運動量と、ベテラン選手の持つ老練な判断力の両方を兼ね備えた選手でなければ、通用しない事が多い。

そして、今節は千葉の欠けるそのポジションに、普段は右サイドバックを務める田村の起用が濃厚だ。元々、彼はボランチの選手であり、現在もサイドバックとして菅井のバックアッパーを務めている事から、運動量や試合勘には問題はない。あとは、ボランチとしての判断の難しさを、”本職”の意地で、務め上げて欲しいものである。

そしてもう一点。なんと、センターバックのエリゼウを、渡辺広大に替えるという判断を下しているらしい。最近のエリゼウは、肝心なところでマークがずれたり、最終ラインのコントロールに難があったりと、細かい点で課題も見受けられていた。だが、外国人ならではのフィジカルの強さと、セットプレーの際のターゲットや囮としての役割など、彼の貢献度は決して低くない。

それを敢えて渡辺広大に替えるメリットは、「守備陣への危機感の植え付けと、最終ラインの高さの細かい調整による、敵の攻撃のガス抜き」にある。

基本的に、渡辺広大がセンターバックで出ている試合では、常に彼は大声でコーチングし、最終ラインの統率を忘れない。その点が、母国語の違うエリゼウと比較できる大きなメリットであり、どうやら指揮官は、守備面の再建策として、この渡辺広大の先発起用を睨んでいる模様だ。

そして、このタイミングでの渡辺広大の起用は、彼にとっても、先発出場の機会を奪い返す、絶好のチャンスとなるに違いない。ここで結果を出せれば、一気にチーム復調の立役者となれる。当然、彼の鼻息も荒い事だろう。大いに期待したい。

さて、今節の相手となる横浜FMだが、最後のユアスタ(当時は仙台スタジアム)の試合が、あの2004年冬の天皇杯・JFLザスパ草津との準々決勝の対戦でなる。あの試合では、ザスパ側に退場者を2人も出しながら、延長戦の末に1-2で同大会を敗退した事は、当時のサッカーシーンでは大きく取り上げられた「ジャイアント・キリング」であった。

現在の横浜FM側に、あの時の在籍選手はほとんどいないが、クラブとしては、同じ地で同じ想いを、もう一度横浜FMに味合わせてやりたいものである。(だからと言って、こちらに退場者が出るのは御免被りたいが)

ところでその横浜FMの現状だが、前節対戦の川崎と同様、リーグ再開後の4戦で1勝2分1敗と、なかなか振るった成績を残せていない。あの中村俊輔を要しておきながらのこの成績は、彼を活かした戦い方がまだ浸透していないのだろう。

叩くなら、今の内※だ。

※川崎戦でもそう思ってはいたのだが、仙台は、眠れる川崎の攻撃力を目覚めさせてしまった。今節は完全に沈黙させてやりたい。

前節のプレビューでも書いたが、現在の仙台の戦い方の問題は、「後半の相手攻撃の耐え方」にある。特に、暑さや湿気で運動量が落ちてくる終盤に、「追加点を獲りたい攻撃陣」と「失点を防ぎたい守備陣」の意識がズレたのでは、中盤に広大なスペースを産み、そこを相手に使われてしまう。

その部分を、最終ラインからの声がけにより、常にコンパクトに保ち、相手に攻撃のスペースを与えない「強固な守備ブロック」を維持し続けられるかがポイントとなる。

川崎戦では、守備ブロックが引きすぎた結果、相手の攻勢を呼び込んでしまった。単純に、自陣ゴール前で人数を掛けて守るやり方は、「ゴール前を固められるとなかなか崩されない、J2特有の守り方」の延長線でもある。J2ならそれでも通用して来たが、J1ではそう簡単に行かない事を、改めて思い知らされた川崎戦であった。

かと言って、ラインを高く上げすぎると、今度はその裏を狙われての失点に繋がる。相手にスピードのあるFWの選手などが居ようものなら、”格好のエサ場” を提供する事にもなり、これはこれは怖い状況である。

そこで大事な事は、「相手の攻撃陣の特長をよく分析し、それに合わせた最終ラインの高さのコントロール」となるのではないか。

前節、マリノスはホームで名古屋に無得点での敗戦こそ喫したが、中村俊輔を中盤ダイヤモンドの頂点に置き、俊足のFW坂田大輔と、本来MFのテクニシャン山瀬功治を2トップの一角として据えるなど、嵌れば怖い攻撃陣を擁する。(仙台で言えば、FW中島とMFフェルナンジーニョを2トップで組ませるようなものか)

しかしながら、まだ「嵌った怖さ」は見られないようだ。参考になるのは、前節のその名古屋戦での、名古屋側の戦い方。

あの名古屋でさえ、横浜FMを相手に「追加点への欲を抑え、相手の縦の攻撃を切る守備的な戦い方に集中した」と、ストイコビッチ監督がインタビューで答えるなど、相手の攻撃に合わせた守り方を選択している。

これは、とりも直さず「自分たちのやりたいサッカーを貫くばかりが能ではない」という事になる。やはり、J2の頃のように、愚直に自分たちのサッカーを貫いて勝利を重ねられるほど、J1は甘くはないのだ。

ましてや仙台は、実質、J1の1年生チームだ。J2での6年間の戦い方に加え、今季ここまでの対戦しか経験値を持たない。そんなチームが、自分たちのサッカーだけで90分を貫いて勝利を手にできるほど、甘いリーグではないのだという事を、前節の川崎戦で、嫌というほど思い知らされた。

それを踏まえて、この試合、筆者が考える展開としては、

・前半のうちに、必ず先制点は獲れる。そこまでは、自分たちのやりたいサッカーを展開。
・先制点が獲れたら、もしくは後半に入ったら、自分たちのやりたいサッカーは一旦横に置き、相手の良さや特長を徹底的に消すサッカーを展開。

つまりは、先制点が獲れるまでは、見ていて面白いサッカーを展開し、先制点が獲れたら、あとは見ていて面白くない、守備中心のブロッキングサッカーへ切り替えたいというものだ。それも、単純に引きすぎる「引き籠もりサッカー」ではダメで、相手の攻撃の芽を摘み取るため、常にコンパクトな守備陣形を保ち、それを、まるでスライムのように、相手の攻撃に合わせて移動し続けなければならない。

もちろん、相手の攻勢の裏を突いて、カウンターで加点を狙う姿勢は、常に持っておくべきである。そのためには、フェルナンジーニョは試合終了まで外せない存在だ。FW中島が右足の甲のヒビにより長期離脱の可能性もある中、フェルナンジーニョに掛かる期待と責任は大きい。

だが、一番大事なものは、チーム全員が一丸となって、攻撃にも守備にも集中して臨む姿勢だろう。渡辺と鎌田のセンターバックコンビが濃厚な今節、守備面のコミュニケーション連携には、言い訳は効かない。必ずや、無失点を達成してくれると信じている。

案外怖いのは、横浜FMに与えるセットプレーか。相手にあの中村俊輔が居る以上、自陣ゴール前で、下手なファウルは出来ない。翻って、仙台には、司令塔・梁勇基がおり、こちらもセットプレーでのキックの精度は、J1ではもはや知れ渡っているところだろう。

この試合は、案外、お互いの司令塔のセットプレー対決になる可能性も秘めている。だが、今の仙台に必要なのは「美技に酔いしれる試合」事ではなく、「泥臭い1勝」なのだ。あの中村俊輔が来ようと、今の仙台には、ミーハーな要素を持ち込む余裕など、どこにもない。

サポーターの信じる気持ちも含め、全員一丸となって、4ヶ月ぶりの1勝を掴もう。

やるべき事を、信じ、貫き通せば、求める結果は必ず出る。そう信じて、今節もスタジアムを足を運ぶ事にしよう。

私たちの求める “結果” は、すぐ目の前にある。大事なのは、それを信じる気持ちだ。

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