名古屋0-1仙台 公式戦5戦未勝利の名古屋 vs リーグ戦3連敗の仙台の勝負は、奥埜の上げた1点を最後まで守りきった仙台に軍配。寄せの甘さ&ミスの目立つ名古屋から終盤に決勝点を奪い、久しぶりの無失点勝利。残留争いは仙台の一人勝ちで、年間12位浮上。残留争い、一歩前進。

サッカーブログランキングに参加しています、ご協力をお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ ベガルタ仙台へ
にほんブログ村
お互いにミス多く、前半は特にボールを持たれてヒヤヒヤなシーンの連続。GK六反のスーパーセーブがなければ、違った展開になっていたのは明白だった。そこをなんとか無失点で凌ぎ、後半34分に迎えた決定機をモノにし、あとは逃げ切って、リーグ戦4試合ぶりの勝利を挙げた。

J1・2ndステージ第10節(通年27節)のアウェイ名古屋戦は、ようやく晴れ間が戻ってきた週末に開催された。よって、心配な点は「勝てるかどうか」の1点のみ。前節の残留争い直接対決・新潟戦で敗れているだけに、絶対に勝ち点を持ち帰りたい一戦。できれば勝ち点3を渇望する一戦だったが、その前半は、ホームの名古屋が、やはり公式戦で勝てていない状況を受け、ボールをじっくりと持ち、仙台の出方を伺いながら攻めてくる、いわゆるポゼッションサッカーのスタイル。相手はそうなら、仙台はカウンター狙いの一択。ボール支配率で言えば、名古屋の60%台、仙台の30%台という構図の睨み合いが続いた。

それでも仙台は、「相手にボールを持たせる」感覚で、カウンターを中心にチャンスを創った。記録の上では、前半のシュート数は5。決して多くない数字ではあるが、カウンター狙いならむしろ、相手の出方の様子を見たい前半では悪くない数字だ。

期待していた2トップの一角、ハモン・ロペスに着目していると、先週の天皇杯2回戦・仙台大学戦のときとは違い、裏へ抜ける動き出しよりも、名古屋ゴールを背にして味方からのチャンス・パスが来るのを待つイメージ。天皇杯のときのように、裏へ飛び出してチャンスを創る雰囲気は無かった。記憶にあるハモンのシュートは、前半21分の半ば強引なミドルの1本のみ。むしろ、その周囲の選手が、速攻から得点機を伺う展開が続いた。

対する名古屋は、ポゼッションで仙台を押し込んで得点機を伺う展開。だが名古屋も、連戦が続いたせいか、公式戦で結果が出ず自信を失っているせいか、攻撃に精度がなく、ようやく迎えた2度の決定機を、GK六反にスーパーセーブされる有様。双方、決め手を欠いて試合を折り返す展開だったが、仙台としては、前半に迎えたピンチを凌ぎきった事が、後半の反撃に繋がった。

迎えた後半、仙台は「攻撃のスイッチ」を入れたらしく、明らかに前半と違ったゴールへの執念を見せるようになる。シュートで終わるシーンを重ね、徐々に名古屋を押し返す展開へ。鎌田や富田が警告を受けながらも名古屋の攻撃を跳ね返し続け、味方の援護を待っていると、後半25分に、ハモンに代えてウイルソンを投入。

すると後半33分に、そのチャンスが訪れた。名古屋からボールを奪ったウイルソンがドリブルで攻め込み、金久保へとチャンス・パスを供給。金久保がGK楢崎との1対1の場面となり、勝負のシュートを放つもこれはブロックされた。だがこのボールを、楢崎がキャッチし切れず、再び金久保の前へ。ここで金久保、「もう一度シュート」を選択せず、フリーで寄せていた奥埜へ、すかさずパスを出した。これを奥埜、ダイレクトでほぼ名古屋ゴール真っ正面からシュートを放つ。一度はポジションに戻った楢崎の手に当たるも、シュートの勢いが優り、ボールは楢崎の手を弾き飛ばして、名古屋ゴールネットへ。ゴールライン上には、DF闘莉王も詰めていたが、ボールは闘莉王の居た逆へと流れ、待望の先制点が決まった。

後半34分。名古屋0-1仙台。

およそ途中出場向きではないウイルソンだが、今日という日は、途中出場から、見事な先制点の起点となってくれた。ウイルソンが名古屋からボールを奪ったところが、この先制点に繋がる攻撃の起点となった。この日のウイルソンからは、もうPK失敗を引き摺っているイメージは、微塵も感じられなかった。おかえり、ウイルソン。この日ようやく、「ウイルソンの帰還」を、肌で実感した。

残された時間は、11分とアディショナルタイムのみ。当然の様に、名古屋の総攻撃が始まる。それでも名古屋はもう運動量が限界に来ていたせいか、決して鋭い攻撃とは言えず。逆に仙台が、名古屋から奪ったボールを持って攻撃に転じられる様になる。

試合はそのまま、アディショナル3分をも消化し、仙台がリーグ戦最後の勝利から4戦目にして、一ヶ月ぶりの勝利を挙げた。思えば、最後の勝利は8月12日のホーム松本山雅戦。そしてこの日は、9月12日のアウェイ名古屋戦。ちょうど一ヶ月ぶりだった。

戦前、「名古屋とは相性が良い」という声も多かった今節。確かに、1stステージ最終戦のホーム名古屋戦でも2-0で勝利している。過去の対戦成績を見ても、2011年以降の対戦成績は、仙台からみて、5勝4分1敗。この1敗こそ、今年のナビスコカップ予選でのものであり、2011年から2014年までは、名古屋に一度も負けていなかった。

だが、今節の勝利は、決して相性で勝てたものではないだろう。名古屋は元々、連戦続きだったうえに、公式戦5戦未勝利で、雰囲気も良くなかった。仙台は、その”波”に乗じただけだ。もし本当に、相性が良い相手であるのであれば、名古屋が連勝連勝で優勝争いに加わるような絶好調の雰囲気になっていたとしても、それとは関係なしに、仙台は名古屋に勝てているはずだ。

もっとも、その名古屋不調という”波”に乗れたとしても、それだけで勝てるとは限らない。勝つためには、最低でも1点は必要だ。その1点すら獲るのに苦労しているのが、今の仙台の現状である。今節は、その1点を、ピッチ上の選手がみんなで繋ぎ、最後は奥埜が押し込んだ。そのシュートでさえ、GK楢崎に一度は触られた。だが、仙台の「勝ちたい」という気持ちの強さが、楢崎の手を弾き飛ばし、そして、闘莉王の張った逆サイドへと転がり込む、という運をも呼び込んだ。

得点者こそ奥埜だが、そのゴールのアシストは、ピッチ上に居る全選手だ。そして、遠く名古屋まで足を運んだ、現地参戦サポーターの声と熱意だ。

3連敗中の間でも、鹿島戦や浦和戦では、点は獲れていた中での敗戦だった。だが、残留争いの直接対決だった新潟戦では、1点も獲れずに、後半アディショナルに失点を喫して敗戦した。あの1敗は、鹿島戦や浦和戦とはまた違った悔しさが伴った。

あのホーム新潟戦で、新潟の選手たちとサポーターは、どれだけ嬉しかった事だろう。その気持ちが、今節のアウェイ名古屋戦の勝利で、ようやく判った気がする。

残留争いに身を置くという事は、すなわち、1勝を挙げる事に苦労している、という事でもある。

昨年にしても、リーグ後半戦(今年でいう2ndステージ)は5連敗を含め、17試合中、たったの4勝しか挙げられなかった。この4勝のうちのどれか一つが敗戦に変わっていれば、順位で大宮と清水に抜かれてしまい、16位フィニッシュで、J2に陥落しているところだったのだ。

そして今年も、リーグ後半戦は昨年と似たような勝ち点の推移だ。他の残留争いのライバルが今年は多い分、1勝で順位が大きく変動するだけの事であり、また1つ負ければ、順位など簡単に下がる。

残り7試合、まだまだ気は抜けない。

しかし、今節のような勝ち試合を挙げられると、それだけでチームの雰囲気が変わり、その後の勝ち星の推移にも大きく影響するものだ。今節は、相手の調子次第なところもあったとはいえ、勝ってナンボの残留争いだ。この1勝は、素直に喜びたい。

ラスト7試合。本当に、”仙台の夏” は終わったのか。それを証明するには、続く湘南戦でも、山形戦でも、内容はともかく勝利という結果が絶対的に必要だ。

みんなで勝ち取ろう。来季残留を-。

サッカーブログランキングに参加しています、ご協力をお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ ベガルタ仙台へ
にほんブログ村