山形1-1仙台 ダービーらしからぬダービーマッチは、決勝ゴールを取り消されての歯がゆいドロー劇として終幕。勝っていないのに響き渡ったオーラの歌声は、取り消されたゴールへの抗議の意か。曇り空広がる気候の中、試合内容も結果も、やはり曇りが晴れない、モヤモヤしたものだった。

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前日までの雨模様が、試合の時間に近づくにつれて、急速に回復。それでも、厚めの雲が天童市上空を覆い、すっきりと快晴、とまではいかなかったものの、サッカーをするにもみるにも、丁度良い季候となった。ただ、そのどんよりした曇り空が、まるでこの一戦の内容と結果を、予見していたかの様でもあった。

試合が始まってみると、まず見慣れない、2つの光景に驚いた。

一つ目は、仙台の選手のユニフォームの色の組み合わせである。山形側が上下とも「青」基調のユニなので、仙台側のトップスが1stユニのゴールドなのは理解できるが、パンツがなんと「白」であったのだ。

まるで、ゆで卵のような色合い。10年来、仙台の試合を観てきているが、記憶には無い組み合わせである。上半身のトップスが白を基調とした明色系ユニの場合、下半身のパンツは逆に、青など暗色系を選択するのが一般的だ。

だが考えてみれば、今年の仙台の2ndユニは、トップスが青で、パンツが白。つまり、「1stユニのトップス(=ゴールド)+2ndユニのパンツ(=白)」という組み合わせだったのだ。山形側が「上下共に青」なのだから、それにかぶらないようにするための選択措置なのだろう、という事は理解できる。が、明色系のユニを上下で着用すると、こんなにも「力強く見えなくなる」ものか。これならまだ、柏レイソルの1stユニのように、上下で同じカラーで統一したほうが、まだ好意的に見える。せめてこれを機会に、パンツもベガルタゴールドのバージョンを用意して欲しいものだ。

そして2つ目は、試合の中で散見された、仙台の選手が「滑って転ぶシーン」が多発したこと。ピッチが、多少は濡れていたであろう事は予想できたが、それを差し引いてみても、仙台の選手が転ぶシーンがあまりにも多く、それが試合の行方にも、少なからず影響した事は否めなかった。スパイクのピンの選択ミス?それとも本当に濡れて良く滑るピッチだった?いずれにせよ、山形側の選手は、滑って転ぶような様子が全く無かったため、やはりここは、ホーム側の選手による「慣れ」なのだろう。いわゆるホーム・アドバンテージという類の状況と捉えるしかなかった。

試合が始まってみると、山形は、中2日の3連戦の3試合目とは思えない動きの良さを見せて来た。開始直後こそ、仙台がいきなりチャンスメークし、金園の頭からあわや得点か!?と言ったシーンも観られたが、リーグ戦では「ここ4試合で複数得点の無い仙台」が、そう簡単に得点できる筈も無かった。仙台が逸機すると、それで元気になれる山形は、直後にロメロ・フランクの枠内シュートを許すなど、危ないシーンも散見する展開。六反がキッチリセーブしたものの、ヒヤっとした瞬間でもあった。

それでも、「ここ4試合で複数得点の無い仙台」は、併せて「ここ4試合で複数失点も無い仙台」でもあった事から、この日も山形に、簡単にゴールは割らせない。前述した六反のセーブを中心に、山形の攻撃を凌ぐ展開が続き、失点については「我慢」できるようになってきていた。

ただ、これも前述したが、試合中、仙台の選手がボールを競り合っていると、滑って転ぶシーンが多発。しかも転んでいるのは仙台の選手ばかり。山形の選手は「慣れている」のか、選手の選手と同じように転ぶような様子は見られない。「あそこで転ばなければ・・・」といった、好機に繋がりそうな展開の中でも見られたため、非常に勿体ないと感じられた。この一戦がダービーマッチであるだけに、「要らぬ要素」に、水を挿された格好となってしまった。

だがそれでも、ここ何節かで観られているように、ハモン・ロペスが攻撃のリズムを造る雰囲気は、この一戦でも見受けられた。攻撃の際は、ほぼ必ずボールに絡み、チャンスを演出。ボールを収める・裏へ抜ける・スペースを突くなど、仙台の攻撃の牽引役として、ようやく安定感を見せ始まってきていた。ウイルソンの途中出場が続く中において、仙台の攻撃のシーンからは、今はハモン・ロペスを外す事は出来ないと感じられるようになってきた。このまま、今年の最終節までハモン・ロペスの先発で行けば、最低限、残り5戦中あと1勝くらいはできそうである。(#ずいぶん弱気だな、と言わないで下さい)

対する山形。やはり彼らの狙いは、「連戦による疲労の影響が現れない前半のうちに、得点を挙げてしまおう」というイメージそのままに、前半だけで7本ものシュートを打ってきた。そして彼らは守備面でも厳しく、仙台が攻める気持ちを見せたと観るや、すかさずファウル紛いのプレーで、これを止めに掛かってきた。前半の14分に西河、40分に渡辺広大(昨年まで仙台在籍)がそれぞれ警告を貰っているのが、それを如実に物語っていた。

なんとか、前半の山形の攻撃を、無失点で切り抜けた仙台。アウェイのチームとしては、充分に想定の範囲内であるスコアレスという状況で、試合を折り返した。

迎えた後半。仙台は、前節の湘南戦で、この後半の立ち上がりに失点を喫していた事もあり、より慎重に試合に入っている様子が伺えた。山形のアルセウに警告を与える事にも成功し、山形の「後半の出鼻」をくじく事には成功する。

だがここから、山形が意地を見せ始める。カウンターの応酬になって来た中の13分。仙台のクリアしたボールを山形に拾われると、そこから一気にカウンターを受け、最後は数的不利な状況に。鎌田も気迫を見せて頑張ったが、自陣ゴール前で溢れた球を、ロメロ・フランクに押し込まれてしまった。クリアするべく味方も自陣ゴール前に走り込んだが、一歩、遅かった。

後半14分。山形1-0仙台。

意気揚がる山形サポーター。だがまだ、ここから30分あると思うと、まだ下を向く時間帯では、決して無かった。

「リスタートからの立て続けの失点癖」の再発が無い事を祈りつつ、失点から5分後。ついに渡邉監督が動く。この日も、前線からの守備や、フィニッシュシーンでのヘッド弾などで存在感を発揮していた金園に代えて、ウイルソンを投入。すると、仙台の攻撃の雰囲気がガラりと変化し、後方からの早いボールが、ウイルソンを経由して、すばやく石川へ。これを石川、最後は走り込んできたハモン・ロペスへ送ると、ハモンがGK山岸と1対1に。
これをハモン、ブラジル人らしく、クレバーに山岸をかわし、山形ゴールへとボールを流し込んだ。

後半22分。山形1-1仙台。

考えてみれば、今年はシーズン途中からウイルソンが離脱してしまっていた事もあり、ピッチ上に同時に、ハモン・ロペスとウイルソンが立っているシーンは、ほとんど記憶にない。その2人が攻撃に絡んで貴重な同点弾を演出した事に、サポーターとしての素直な喜びを感じた。こんなシーンが、シーズン中もっと観られれば、今ごろこんな苦しい残留争いをしなくても済んでいたかもしれないのだが。。

起死回生の同点弾を挙げた仙台。この直後から、両陣営が、積極的な交代劇を見せる。山形は、中島・高崎・高木ら攻撃陣を次々に投入。対する仙台も、ここしばらく出番の無かった野沢を投入。最後は山本を入れて、共に勝ち越し点を狙い、試合がヒートアップしていく。お互いに点を取り合い、次に獲れれば、それがおそらく決勝点-。そんな雰囲気が漂い始め、ようやく、ダービーらしい試合になってきた。

仙台は、ここ数節の反省を活かし、試合終盤での失点には相当に気を遣っていた。山形のミスに助けられた側面もあるが、相手にボールを奪われた際にも、そこから受ける攻撃の芽を早めに潰そう、という意識は見てとれた。まだまだ「堅守の完成形」というにはほど遠いとは思うが、千里の道も一歩から、だ。

後半の途中、心配していた曇りの空模様が、ほんの少しだけ、泣き崩れかけた。頬に僅かに当たる雨粒が、選手に守備の冷静さを思い出させようとしているかのようでもあった。

双方、攻撃的な選手だけを投入し、仙台やや優勢に進めていた後半アディショナルタイム。掲示された時間は4分。その4分の間に、”ラスト・イベント” が訪れた。

ボール持っていたウイルソンが、相手からファウルを受けるも、主審はアドバンテージを取って流したのか、試合は止まらず。そしてその溢れ球を拾った山本がシュートを放ち、山形のゴールネットを揺らした。勝ち越し点が決まったと思い、沸き立つ仙台サポーター陣営。

だがその直後、山本のオフサイドを告げる、副審のジャッジが目に入った。このため、アドバンテージは取り消され、ウイルソンがファウルを貰った位置から、フリーキックで再開の判定。だが、一度はネットを揺らしたのにそれが取り消された事、それ自体に対して、仙台サポーターからは非難囂々。激しいブーイングの嵐の中、フリーキックで試合が再開されるも、ほとんど残っていなかったアディショナルタイムを消化し、そのまま試合は終了した。

納得できない(あくまでも、ゴール自体を取り消されたものと誤解している状況で)仙台サポーター。ドローで試合が終わったにも関わらず、突然、オーラを歌い始めた。まるで、勝利を取り消されたがの如く、抗議の意からのものだっただろう。その気持ちは良く判る。

こうして、ナビスコカップでの対戦も含めた、今季の「みちのくダービー3試合」は、その幕を閉じた。結果は、1勝1分1敗。他会場で、山形と同じく降格圏に沈む、松本山雅及び清水の両者が敗戦を喫した事を考えると、仙台としては、この引き分けは、勝ちに等しいものだ。仙台としては、これだけ降格圏のチームが勝利を逃し続けるのであれば、ラスト5試合で、もう一つ勝てれば、残留はほぼ決定的だろう。

対する山形。残る5試合は、湘南・甲府・神戸・清水・G大阪。厳しい相手が続くが、まだ数字上の可能性は残る。だが、当面のターゲットである、現在15位の新潟までは、勝ち点差が8もある。新潟3連敗、山形3連勝で、やっと届く位置関係だ。かなり厳しい。だが、中2日の3連戦の3試合目でも、あれだけ動けるチームだ。最後まで諦めずに戦えば、何かが起きる可能性は充分に秘めていると思う。頑張ってほしい。

果たして、来年もみちのくダービーは開催できるのか。それもJ1で。今更観たくないのは、J2の舞台でのみちのくダービーだ。もし山形が、万が一にJ2への降格の憂き目に遭ったとしても、仙台としては、J1の舞台で、山形との “再戦” を待ち続けたい。

そのためにも、仙台としては、ラスト5試合で1節でも早く、残留を決定付けたい。いつまでも、他力本願で残留が決まるのを祈り続けるのは、さすがにストレスが溜まる。

残留さえ決められれば、その瞬間から、サポーターは来季に目を向ける事ができる。現在11位という順位に、決して踊らされるな。一つ負ければ、あっと言う間に順位など落ちる。

ラスト5試合。最後まで、共に戦おう-。

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