柏0-2仙台 柏の攻撃圧の低さを尻目に、仙台は自分たちのサッカーを貫いて首尾良く敵地勝利。最早そこには「1点病」も「リスタート直後の失点癖」も見られない。初夏の入りで挙げたリーグ戦3連勝は、間違いなく、夏場の戦いの自信になる。

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仙台は序盤から、完璧にボールを支配して試合を創った。前半8分の野沢のシュートを皮切りに、その前半だけで5本のシュートを放ち、対する柏からの被シュートは0本に抑えてみせた。

待望の先制点は、その前半のうちに産まれた。前半31分、アタッキングサードの左サイドで石川直が持ったボールは、オフサイドライン上で待ち構えていた梁へ、柏の裏を盗る絶妙の縦パスとなって供給された。これを梁がセンタリングすると、そこへ飛び込んだのは奥埜と三田。そして合わせたのは、三田だった。必ずしもきちんとしたシュート体勢で撃てた訳ではなく、左足の外側で、ボールに当てて押し込んだといったシチュエーションで打ったものだが、これが見事に柏ゴールネットを揺らす。1枚のディフェンスに阻まれながらも、よくぞ押し込んだ。

前半32分。柏0-1仙台。

仙台の攻撃は、この日も、予想通りに機能していた。ハモン・ロペスがボールを溜め、野沢の技巧が決定機を演出。そしてこの日は、リーグ戦の先発出場久しい奥埜も躍動。移籍加入組の金久保に刺激されたのだろうか、そのプレーから見て取れる気合いの入り方は、半端では無かった。先制点が決まったときも、キッチリとゴール前に顔を出し、ともすれば、奥埜にボールが渡ってのゴールだったかもしれなかった。

対する柏は、まるで元気が無かった。前半32分の仙台の先制点を受けてなお、柏は、シュートで終わる意識に欠けた。仙台が、前半だけで5本ものシュートを撃ったのに対し、柏はなんと0本。まるで、仙台が未勝利の続いた時期と同じ様なプレーであった。

「在りし日の仙台の姿」を、この日の柏から見て取れた諸氏も多かった事だろう。

後半に入り、先制点を決めた三田に代わって藤村が投入される。あとから確認したところによれば、負傷交代との事。ゴールを決める前に、柏の選手との交錯プレーによって脳しんとうを起こしていたとの事。そんな状況で、あのゴールを決めたのか!?頭が下がる想いだ。

後半、藤村が入る事によって、またボランチの位置でのミスからピンチを招いたり、失点したりしないか、、、という心配が脳裏をかすめる。だがこの日の藤村は、決して「穴」にはならなかった。リードしている場面での起用という事もあり、決して無理な攻撃参加こそ無かったが、逆を言えば、以前の試合のように、藤村が「穴」になってピンチを招いたというシーンは記憶にない。おそらく、連係については相当に準備と練習を積んできたに違いなかった。まだまだ、先発は三田のケースは多いと思うが、いずれ、藤村がボランチで先発というシチュエーションも見られるようになるのではないか。但し、そうなるかどうかは、あくまでも本人次第。ミスが散見されれば、再びベンチ外という扱いもあるだろう。頑張れ藤村。

そんな藤村をピッチに迎えての後半は、やはり、柏の攻撃の圧が上がった状況で始まった。前半、あれほどシュートを撃ってこなかった柏が、短い時間の間に、立て続けに4本。だが、それら全てが枠外。全くもって「怖い」という印象は無かった。

後半は、基本的には柏の攻撃を耐える展開が続く。だがその間も仙台は、最終ラインと2列目で構成する「2本線」をしっかりと保ち、柏に攻撃のスペースをほとんど与えなかった。だからこそ、柏は半ば強引にシュートを撃つしかなく、結果それらのシュートも枠を捉える事は無かった次第だった。

そして、「柏の時間」が終わると同時に、今度は「仙台の時間」がやって来る。迎えた後半24分、仙台の攻撃シーンで、右サイドの大岩から、柏の裏を獲る絶妙の浮き球パスが出る。これに、オフサイドギリギリで抜け出したのは奥埜。GKと1対1になり、惜しくも奥埜のシュートは阻まれたが、その溢れ球に富田が反応し、そして、富田が柏のGKに倒されたとして、PKを獲得した。

これを、ハモンロペスが難無く決め、追加点をゲット。

後半25分。柏0-2仙台。

前半の得点も、後半の得点も、振り返れば、「柏の裏を盗る」という狙いが功を奏したものだった。恐らく柏の「失点癖」は、この「裏を盗られやすい」というところにあるのではないか。きっと、仙台としてはそこを分析し、意図的に狙っていた可能性はある。

首尾よく2点差とし、試合もいよいよ終盤へ。流石におしりに火が着いたのか、柏の攻撃にガムシャラ感が出てくるようになったが、それで慌てる仙台では無かった。試合終盤に向かい、ベンチワークは、石川に代えて二見を。そして、梁に代えて蜂須賀を投入し、守備固めの意図をピッチ上の選手にメッセージングし、そして選手たちはそれを完遂した。
掲示されたアディショナルタイム3分など、全く関係なかった。完璧な試合の入りから、完璧な展開で2得点を挙げ、そして完璧な試合の締め方で、現在5位の柏から、しっかりと勝ち点3をもぎ取った。

これで、結果論だが3連勝。一気に勝ち点9を挙げたチームは、暫定ながら10位へと踊り出た。もし、第12節の大宮戦で勝って「5連勝」としていれば、その大宮を順位で抜き、なんと、4位に浮上しているところだったのだ。如何に、仙台がここ数試合で持ち直して来ているかが判る。

このレポートの掲題にも書いたが、最早、仙台の戦いの「それ」からは、「1点病」も、「リスタート直後の失点癖」も見られない。初夏の入りで挙げた、このリーグ戦3連勝は、間違いなく、夏場の戦いの自信になるだろう。

気が付けば、1stシーズンもあと2試合。甲府、磐田と、相手に不足なし。昨年こそ7位でフィニッシュした1stシーズンだが、今年は、残留争いからの脱却どころか、昨年以上の順位で1stシーズンを締めくくれるかもしれないのだ。

まだまだ、「残留争い」と「上位進出」は、勝ち点差で紙一重なところは否めない。だが、調子が下降気味の柏と違い、仙台は、未勝利のトンネルがやっと抜け出したばかりだ。今しばらく、この「特需」は続くだろう。

夏よ。仙台は、今年はひと味違うぞ-。

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