J1 第06節 vs 浦和戦プレビュー 前節・川崎戦の完敗を受け、仕切り直しの浦和戦。どこまでも「クオリティ」に拘る監督と選手だが、90分を通して「それ」ばかりでは、観ていて面白くない。要は、「ゴールへの執念」の希薄さの問題。

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前節・川崎戦では、神戸戦に続き、ホームで完敗を喫した仙台。勝った試合は全て1-0だが、負けた試合は全て無得点+複数失点。カップ戦の消化済みの1試合も同じだ。つまり、粘り強く失点を我慢できていれば、先制点を最後まで守って逃げ切れるだけの雰囲気を持ってはいるが、反面、先に失点してしまうと、反撃の糸口すら掴めず、そのままズルズルと失点を重ねる傾向にある。

メディアを通じて、監督や選手のコメントを拝見していくと、通じて出てくる表現は「クオリティの差」つまり、プレーの精度やスピードの問題を挙げる。それは決して間違ってはいないし、的を得ているとも思う。

ただ、「そればかりに拘り」過ぎている側面も、否定は出来ない。「強い個」という武器を持たない仙台は、攻撃も守備も、まず組織的に戦う事を念頭に置く。当然の事だ。仙台でなくとも、他のチームでもやっている事である。だが、ビハインドを負ってしまったときの仙台の攻めは、ビハインドを負う前と、対して変わらない様に見える。

ビハイントを負ったチームは、よりエネルギーを出して、どうにかして追い付かなければならない。そしてそれは、試合終了の時間が近づけば近づくほど、その「熱量」を上げる必要がある。なぜなら、リードしている相手チームは、試合終了に近づけば近づくほど、「無理に攻めずに専守防衛で逃げ切りを図る」からだ。そして仙台は、そういう逃げ切り体制に入りつつあるチームに対し、何の攻撃の工夫もなく、前半の序盤と同じような戦い方しかしていないように見えて仕方がない。

ここに、もし「強い個」を持つ選手がベンチに居れば、その選手を投入し、どうにか打開できるかもしれないのだが、そんな選手が仙台に居れば、神戸戦や川崎戦の様に、「何もできずに敗戦」という事態には成っていないだろう。だから仙台は、相手がどこであるかに関係なく、90分を通じて、相手をパスワークで崩す攻撃方針に執着する。他に、打開策が無いから。

今季に新加入したFWクリスランも、どうやら、決して「個」が強い選手、という訳ではなさそうだ。もちろんブラジル人選手特有の強かさや個人技は持っている様子なのだが、そこはやはり、仙台というチームが獲得した選手らしく、組織的な連携の中で活きるタイプの選手らしい。もちろん、試合終盤で得点が欲しいときのオプションである事には、大いに期待はしている。

さて、これらの敗戦(神戸戦と川崎戦)を踏まえて臨む、アウェイ浦和戦。

相手には、「強力な個」がズラリと並ぶ。それはスタメンに留まらず、ベンチにもだ。交代で入ってくる選手は、いつスタメンに名を連ねてもおかしくないネームバリューばかり。パスワークやシュートなど、いわゆる「クオリティ」の面では、仙台は浦和に勝てる要素であるとは、とても言い難い。

だが、「やってみなければ結果は判らない」のもまたサッカーだ。チームの力量や総合力だけで優劣を判断し、結果を安易に推測できるのであれば、totoで高額な当選金など出るはずもない。totoで高額が当選金が出るのは、「予想外な結果」を産み出すチームが居るからだ。

以前の仙台であれば、この「予想外な結果を産むチーム」として、優勝候補を相手に勝ってみせたり、壮絶な撃ち合いでハイスコア・ドローに持ち込んで見せたりと、いわゆる「サプライズ感」を漂わせていた。その最たる試合が、ホームでの浦和戦で、1-3のビハインドから、4-4のタイに持ち込んでみせた、2015年の第11節である。

キム・ミンテ(現・札幌)が挙げた先制点を守れず、そこから立て続けに3失点し、1-3のビハインドを受けた仙台だったが、そこから、よもやの3得点で一時は逆転。その直後に追い付かれてしまい、惜しくも4-4のハイスコア・ドローとなった一戦だった。

あんな試合、今の仙台が出来ると思えるだろうか?

勝てなかった試合ではあったが、あの試合を「面白かった」と思ったサポーターは多かったはずだ。「選手のゴールへの執念」が、神懸かり的な得点シーンや、選手の動きを活性化させたのだと思う。シュートシーンでのフェイントあり、意表を突くミドルシュートあり、セットプレーでの高さの迫力ありと、まさに得点シーンのオン・パレードだった。

ビハインドを負った展開の際に、サポーターが、選手に求めているもの。それこそ、この「ゴールへの執念」だ。そしてその執念こそが、「相手を崩して得点する」という、選手間の組織的なクオリティを求められる今季の基本戦術を越え、相手の意表を突き、ミスを誘い、得点に繋がってくるのだと思う。

負け試合や、引き分け試合の中においても、「次に繋がる、次に期待できる」と思える試合は、ある。あのホーム浦和戦が、正に、そうだった。

しかし、今季のホーム神戸戦や、同じくホーム川崎戦から、そんな「次への期待」を感じる事が、出来ただろうか?

それについては、誰しもが「否」と答えるだろう。

今季、選手や監督からは、ほぼ決まり文句のように「クオリティ」というフレーズが出てくる。

だが、サポーターが求めているのは、決してクオリティだけではない。クオリティの向上ももちろん大事だが、それ以上に、ゴールに拘る選手の執念を見たいと思っているはずなのだ。そして、今季の仙台は「それ」に応える事が、出来ていない。

テクニカルの差では埋められない、相手との差を、何で埋めるのか。

それに気が付いたとき、埼玉スタジアムでの初勝利が見えてくるような気がしてならない-。

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