C大阪戦レポート/札幌戦プレビュー 点差以上に感じた実力差。先制点を得てもなお、試合を制御できずに相手の高い技術とプレッシャーに屈す。蜂須賀の得点以外に収穫ない一戦だったが、これも糧として、すぐ次へ。

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得点者:

10′ 蜂須賀孝治(仙台)
51′ 清武弘嗣(C大阪)
60′ 清武弘嗣(C大阪)

前半の早い時間帯に産まれた、リーグ戦3試合ぶりの得点は、蜂須賀の今季リーグ戦初得点だった。ルヴァンカップでは既に2得点だったが、ようやくリーグ戦でも「結果」を出した。

先制点を奪うと、勝率が非常に良い仙台。相手は昨季2冠の強豪だが、幸先良く、先制点を獲得した。

前半10分。C大阪0-1仙台。

だが、そこからC大阪の「逆転魂」に、火を着けてしまったのか。押し込まれる時間帯が次第に長くなり、攻めに転じるのが難しくなっていった。結局前半で撃ったシュートは、蜂須賀の得点シーンを含めて、僅か2本に留まった。

前半こそ無失点で凌いだが、日本代表級のタレント選手がズラりと並ぶC大阪を相手に、無失点は考えにくかった。その不安は、後半早々に、現実となって的中してしまう。

後半6分、海外クラブも経験してきた清武弘嗣にペナルティエリア内まで持ち込まれると、そのまま被シュート。これがゴールネット逆に突き刺さり、同点弾を許す。

後半6分。C大阪1-1仙台。

そして、ここからも仙台は盛り返す事ができず、劣勢のまま2失点目のシーンを迎える。相手の豪快なミドルシュートが、エリア内の誰にも当たらず、仙台ゴールの枠をターゲット・ロックオン。これはシュミットが辛くもパンチングで防いだが、その溢れ球を清武に押し込まれてしまい、逆転を許す2失点目を喫した。

後半15分。C大阪2-1仙台。

「相手を崩すってのは、こうやるんだ」と言わんばかりに、僅か9分の間に2失点。どちらも、固めているはずのゴール前を切り崩されての失点だった。

ボールを持った際のパスのスピードや、連携の高さといった技術は、明らかに、C大阪のほうが上だった。対する仙台は、ボールを奪うところまでは出来ても、そこから先の繋ぎの部分で、どうしてもミスや精度不足が露呈し、フィニッシュまで持ち込めない。

2失点してなおC大阪は、なかなか攻撃の手を緩めてこない。そこで仙台は反撃の狼煙として、富田に代えて梁とジャーメインを投入。時間が進むにつれて守勢に入るC大阪を次第に押し込んで攻められるようにはなって行ったものの、そこから追加点を奪うまでの力は、仙台には残っていなかった。

結局このまま試合は終わり、仙台は公式戦初の連敗を喫す形で試合終了。順位を7位に落とし、完全に2位グループに飲み込まれてしまった。

試合後の蜂須賀の「よく2失点で済んだな」というコメントからも判るように、C大阪の攻撃の技術は高かった。やはり、清武が復帰して昨季2冠を挙げたC大阪は「進化」していた。以前までは、C大阪相手には割と良い試合が出来ていた仙台だったが、そんな過去相性の良さなど、いつの間にか吹き飛ばされていた。

「ああいう攻撃」を、渡邊監督も目指しているはず。中央でブロックを組む相手を、速いパス廻しやワン・ツーで切り崩して相手の裏を獲り、決定機を創り出すのが、C大阪は巧かった。もし、失点シーンをカットした試合映像だけを観たなら、仙台側のそれは、4失点も5失点もしている印象で受け止められる事だろう。相撲に例えれば、横綱や大関などタレント力士が揃うC大阪 vs 平幕揃いの仙台、ぐらいの対戦カードに観られても仕方のない結果に終わった。

もっとも、「だから負ける」と限った訳ではない。やってみなければ判らないのがサッカーの面白さであり、実際、蜂須賀によって先制点ももたらされた。そこからの試合運びによっては、実力差があっても、勝ちきる事は出来ただろう。

さて、早々に気持ちを切り換えたい。連戦街道の最中であり、もう札幌戦がやってくる。正直、この連敗を引き摺る時間的な余裕は一切なく、選手もまたそれは判っている様だ。今シーズン序盤に出来ていた、強気で最終ラインを高く設定してコンパクトに攻める戦い方をもう一度取り戻そうと、練習場では巻き返しの雰囲気が漂っている様子だ。

次節の相手となる札幌は、あのペトロヴィッチ氏が監督に就任し、広島や浦和で実践した3バック布陣を敷き、パスワークで相手を崩すサッカーを取り込む事に加えて、FW都倉が一人でパワープレーできる強みもある。

5戦で1勝1分3敗と失速気味の仙台と、7戦無敗で勢い加速中の札幌の対戦、という構図で、世の中は観ているだろう。だが仙台とて、これ以上の連敗は絶対にしたくない。

「勝ちたいという気持ち」を、どれだけ出せるか。技術を磨いたり、策を講じるのはもちろん大事だが、それ以上に、相手に気持ちで負けないこと。球際での気迫の足り無さが、仙台は余所より至らない部分と、筆者は感じている。

テクニカル(技術的)な面やタクティクス(戦術的)な面で相手に一線を引かれていても、フィジカル(物理的な運動量)な面やメンタル(気持ち)な面では、絶対に相手に負けてはいけない。そこを許さば、またホームで大量失点&無得点の完敗劇を強いられる事になる。今の札幌を止められないようであれば、今すぐにでも2桁順位への転落は有り得るだろう。

早いもので、もうシーズンの1/3を消化しようとしている。今年はW杯による中断期間があるため、年間スケジュールが非常にタイトだ。巻き返しを図るにしても、与えられた時間は以外に少ない。その中で、何としてでも「結果」を出さねばならない。

札幌戦は、相手も3バックをベースとした「3-4-3」が基本布陣であり、仙台とポジションが重なりギャップが産まれにくい事から、「仙台は攻めにくいだろう」と言われる事もある。だが、筆者はそうは思わない。基本布陣は単なるファイティング・ポーズであり、重要なのは「相手を睨み付ける眼光の鋭さ」だ。

「いつ、どこへパンチを繰り出すか」と言った技術の問題以上に、心理面で相手の上を行かなければ、どんな相手にだって、勝てはしない。逆を言えば、気持ち一つで相手を怯ませ、その隙に、決定打をお見舞いする事だって出来るはずなのだ。

過去の対戦成績も、現状の勢いの差も、関係ない。勝ちたい気持ちが強いほうが勝つ。よく、ダービーマッチなどで語られるフレーズだが、今の仙台には、まさに「それ」が求められているのではないだろうか。前々節の大阪ダービーで、当時最下位のG大阪が、当時2位のC大阪を1-0で下したのも、そう言う要素が多分に有ったように思える。

折しも、試合当日はゴールデン・ウィークの初日に当たる。この期間が、本当の意味でのゴールデン・ウィークになるのか、それとも1勝も出来ずに終わるブラックホール・ウィークになるか。全ては「自分たち次第」である。

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