湘南戦レポート/LC横浜FM戦プレビュー 強風とPK判定乱発の中、ようやく拾った「勝ち運」。野津田が主導権を一気に引き寄せ、蜂須賀がお膳立て、そして西村2発。噛み合った連携は、15連戦のラスト4戦にどこまで通用するか。

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得点者:

3′ 野津田岳人(仙台)
36′ 西村拓真(仙台)※PK
51′ イジョンヒョプ(湘南)※PK
90′ 西村拓真(仙台)

公式発表の天候こそ「弱風」だったが、実際にはかなり強風だった印象の当日。掲揚されている旗は激しくなびき、高く蹴ったボールは押し戻されて落ちてくる。そんな気象条件の中で開催されたアウェイ湘南戦は、仙台がPKを含む3発を決めて快勝した。

「PKを含む」と書いたが、この日は吹き荒れた強風に呼応するかのように、井上主審はPK判定を乱発した。仙台側に2つ、そして湘南側に1つ。仙台に与えられた2つのうち、1つは石原が止められたもので、もう一つは西村がしっかりと決めたものだった。

序盤から試合はいきなり動く。敵陣右サイドを深くえぐった蜂須賀がセンタリングを供給すると、石原が相手のマーク1枚をひきつけ、空いたスペースに野津田が侵入。供給されてきたボールはその野津田が収め、瞬く間にGKと1対1に。これを落ち着いて流し込み、仙台がいきなり先制点を挙げた。

前半3分。湘南0-1仙台。

この後、しばらくは仙台が先制点奪取の勢いのまま攻め立てていたが、次第に湘南が攻める勢いを取り戻し、仙台が押し込まれる展開に。だがマークを厳しくしている仙台の守備を掻い潜れず、時間が経過していく。

迎えた前半28分、この一戦と特徴とも言える「1つ目のPK判定」の場面が訪れる。仙台攻撃のシーンで、石原が敵陣ペナルティエリア内で倒されたとしてPKを獲得。キッカーはそのまま石原が務めたが、蹴ったボールは右ポストに阻まれ、最後はGKにキャッチされて得点ならず。不運な逸点のシーンとなった。PK阻止に敵地会場が沸き立ち、仙台はその空気に飲まれそうになる。

だが試合の「流れ」は、まだ仙台に傾いていた。PK阻止の場面から僅かに5分後、またも仙台にPKが与えられた。今度は蜂須賀が倒されてのもの。さて、キッカーは?倒された蜂須賀?それともまた石原?その答えは「西村」だった。

その西村、GKの動きを見ながらキックのタイミングを外し、ゴール枠左隅に流し込んで得点。GKに右手で触られたものの、その手を弾き飛ばしての得点となった。

前半36分。湘南0-2仙台。

この後、湘南の攻撃のギアが一気に上がり、仙台は防戦一方の展開へ。その流れは後半に入っても変わらず、そして湘南に、この試合で3つ目となるPK判定が与えられた。このボールを湘南のイジョンヒョプに決められ、1点を返される。

後半6分。湘南1-2仙台。

こういう失点を喰らうと、そのまま試合の流れを相手に持っていかれて立て続けに失点する「癖」を、以前は持っていた仙台。つい数試合前のホーム磐田戦でもあった。だがこの試合は、W杯中断前の対戦相手の顔ぶれを考えると、何としてでも勝たねばならない。誰か、試合の流れを変えてくれ-。

と思った矢先、結果的にその「流れ」を変える選手が現れた。PKを決められた、GK関憲太郎。彼が、得点を決められたそのボールをホールドし、相手にボールを渡さない。すぐに試合を再開したいイジョンヒョプとの小競り合いになり、お互いに警告を受ける羽目になった。その後、警告は湘南の秋野にも掲示された。

そして、この「小中断」の場面から、試合の流れが再び仙台へ傾きだす。湘南のアレンステバノヴィッチが足を痛めて負傷交代を余儀なくされると、仙台が再び得点機。蜂須賀のクロスに石原が合わせるも、シュートは枠を外れた。

その後、ようやく仙台が選手交代で前線をフレッシュにすると、押し込んでくる湘南をガードするブロックを再構築。仙台復帰後初先発だった関口に代えて永戸を、奥埜に代えて富田を、そして中野に代えて板倉を。富田と板倉を立て続けに入れた事で、ピッチ上の選手に「逃げ切り」のサインが送られた。

それでも、未だ1点差の試合展開は、未だ湘南の「攻める姿勢」を後押しした。途中交代で入ってきた梅﨑がアクセントとなり、仙台は危うい展開を立て続けに強いられる。ピッチ上は更に強い風が吹き付け、いつ失点するかも判らない状況へと追い込まれる。

だが、サッカーの神様は、仙台にチャンスを与えてくれていた。掲示された後半アディショナル4分の1分を経過したところで、リスク覚悟で攻め込んできていた湘南の裏の広大なスペースにボールが出ると、西村がこれに反応。オフサイドポジションに居た石原と入れ替わるように抜け出し、湘南GKと1対1に。これを西村が落ち着いて決め、仙台に、ダメ押しの3点目が産まれた。

後半AT+2分。湘南1-3仙台。

得点が欲しくて攻め込んでくる相手の裏を獲り、カウンターで得点が決まるシーンは他の試合では良く見るし、実際に仙台も、こういう場面で良く失点していた。だがこのシーンでは、仙台がカウンターを決めて得点。この得点で湘南に2点差を付けた時点で、勝負の行方が決した。

仙台、敵地にてリーグ戦6試合ぶりの勝利。一か月に及ぶ未勝利のトンネルからようやく抜け出し、順位も、10位まで下がったものを7位にまで押し上げた。

振り返れば、吹き荒れる強風や、立て続けに示されるPK判定に翻弄され、PKを外したシーンもあり、メンタルを問われる試合となったが、終わってみれば、失点は与えたPK1発のみで、流れの中からは一つも与えなかった。この点では、守備面の改善が進んだと思える。

また、仙台の全3得点に、蜂須賀が絡んだ事も見逃せない。西村が決めたPK奪取の場面では蜂須賀が倒されてのものだった事に加えて、流れから奪った2点も、共に蜂須賀の右サイドからのクロスが起点。ここは今後、相手チームのスカウティング・ポイントにされるだろうが、それはそれで仕方ないだろう。そこが、仙台のストロング・ポイントであるという事の証左であるからだ。

長かった「春の15連戦」も、残すところ、あと4試合。ルヴァン杯のグループステージ突破が懸る2試合と、リーグ戦では広島戦・鹿島戦を残すのみとなった。どれも大事な試合だが、まずはルヴァン杯のグループステージ突破を見据えたい。

水曜日の対戦相手となる横浜FMは、リーグ戦では15位と低迷中だが、カップ戦ではグループステージ首位と好調を維持。2位につける仙台は、勝てば首位の横浜FMと勝ち点で並び、首位に躍り出る可能性があるため、絶対に勝ちたい一戦となる。

連戦に次ぐ連戦の最中、選手のやりくりで頭が痛い監督だが、湘南戦に勝利した事で、チームの士気も上がっている事だろう。

週末の広島戦では厳しい戦いが予想されるので、そこへ向けて気持ち良く臨むためにも、この横浜FM戦では良い結果を求めたい。

引き続き「勝ち運」を味方につけるためにも、仙台は、その努力を惜しんではならない。

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