LC横浜FM戦レポート/広島戦プレビュー 立役者は「じゃないほうの」シュンスケ。伏兵・茂木のハットトリックにオーディエンスが酔いしれた夜。仙台、予選GS突破へ王手。満を持して、広島戦へ。

サッカーブログランキングに参加しています、ご協力をお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ ベガルタ仙台へ
にほんブログ村
得点者:

35′ 茂木駿佑(仙台)
39′ オリヴィエブマル(横浜FM)
43′ 茂木駿佑(仙台)
62′ 茂木駿佑(仙台)
70′ ウーゴヴィエイラ(横浜FM)
82′ ジャーメイン良(仙台)

NO WAY!(有り得ない!)
敵も、味方も。そう思えるシーンばかりだった-。

7、000人あまりを迎えた、曇天の夜のユアテックスタジアム。天気はスッキリしなかったが、試合の内容は、一点の曇りも無かった。ルヴァン杯予選GS第5節のホーム横浜FM戦は、激しい撃ち合いを制した仙台が4-2で勝利し、予選GS突破へ王手を掛けた。

試合は序盤から、仙台が圧し気味の展開。感覚的には、8対2くらいで仙台が攻撃しっぱなし。溢れ球への反応、裏を突く動き、多彩なフィニッシュシーン。いつゴールが産まれてもおかしくない展開が続く中、その先制点は産まれた。

前半34分、左サイドで展開するカウンターの場面から、1年ぶり出場の金久保が左サイドから大きくセンタリングを上げると、落下点に梁。足1本でトラップすると、そこへ、茂木がトップスピードで詰めてきた。瞬間、梁はボールの処理を茂木へ任せると、茂木はその「意志」を継ぎ、ドリブルで充分に間合いを詰めて豪快にシュート。弾道は横浜FMゴール枠の天井を突き刺し、仙台に先制点がもたらされた。

前半35分。仙台1-0横浜FM。

そこから僅か4分後の39分に、横浜FMのオリヴィエブマルに得点を許すも、この日の仙台は、その失点で怯む事は無かった。その失点からさらに僅か4分後、今度はピッチ中央付近からのサイドチェンジの場面で、大きく空いた右サイドのスペースへボールが出されると、そこへ、またも茂木が入り込んだ。先ほどの先制点と同じ様な展開。今度はかなりのニアサイドまで切れ込んだ茂木は、逆サイドの味方にパスを出すつもりでボールを蹴った。

ところがそのボールは、横浜FMのGKに当たり、軌道が変わってそのままゴール枠へ転がり込んだ。

前半43分。仙台2-1横浜FM。

前半でこんな凄い展開を観てしまうと、後半は「リードを守る堅い展開」を予感してしまうものだが、この日の仙台は、守りに入る気はサラサラ無かった様子だった。圧巻の3点目は、後半16分。ゴールからかなり距離のある浅い位置で獲たフリーキックの場面。この日のセットプレー・キッカーを任されていた茂木が、小刻みに助走を付け、そして右足で蹴ったボールは、目の前の1枚の相手DFに当たって軌道が変化。大きく弧を描いたボールは、偶然にも、相手GKの目測とゴールバーの間の狭いスペースを突き、見事な得点が産まれた。

後半17分。仙台3-1横浜FM。

茂木のハットトリック達成が記録された瞬間だった。この後、横浜FMに2点目を献上するも、試合を決定づける4点目が、ジャーメインによってもたらされた。後半36分。仙台の1点目、2点目と同様の、カウンター攻撃の場面。右サイドから送られたセンタリングを、おなかでトラップしたジャーメインは、慌てて詰め寄ってくる横浜FMの選手を尻目に、落ち着いてゴール左隅へ蹴り込む。GKとゴールポストの間の僅かな隙間を縫うように、得点が決まった。

後半37分。仙台4-2横浜FM。

残り時間を考えると、この時点で勝負あり。仙台が4得点の大勝で、グループステージ突破にリーチを掛けた。この日破った横浜FMと勝ち点8で並び、得失点差でGS首位。次節のアウェイFC東京戦で引き分け以上なら、GS突破が決定する事になった。

この日に決まった4得点のシーンの他にも、バーやポストを直撃した惜しいシーンもあり、ぜんぶ決まっていたら、7点か8点は入っていたかもしれない。そのくらい、仙台のこの日の攻撃は冴えていた。

そして、この日の攻撃には、従来観られなかった、ある特徴が存在する。それは、「カウンターからの速攻」。これまで、遅攻でボールを保持して相手の堅い守備を崩す事を主軸にしてきたが、この日は、まるで申し合わせたかのように、皆がカウンターからの速攻で、手数を掛けずにフィニッシュにまで持ち込む、統一された意識の中から産まれたような得点ばかりだった。

茂木の得点シーンは、どれもファンタスティックなものばかりだった。天皇杯以外では、彼のJリーグ公式戦の得点は初だったのだが、それがまさかハットトリックとは。

ファンタジスタの片鱗を茂木に垣間見たが一戦だったが、考えてみれば、往年の横浜FMには、中村俊輔というファンタジスタが居た(現・ジュビロ磐田)。つまりこの試合は、「じゃない方のシュンスケ」が大活躍したという事になるのだろうか。

「これこれ。こういう展開を観たかったんだよ-。」

誰しもが、うなずきながらそう言っている様に見えた。筆者自身、このブログでも「遅攻ばかりではダメ」と何度も言わせて頂いていたが、ようやく納得できる試合内容を拝ませて頂いた感触があった。

直近のアウェイ湘南戦でも、この傾向は見られた。その結果で3得点での勝利。その直後のカップ戦でも4得点の勝利。

これで公式戦2連勝。明らかに、「勢い」は付いた。リーグ戦5試合未勝利と元気の無かった仙台が、突然に「どう猛な猛禽類」と化し、そして迎える、首位・広島戦。リーグ戦でまだ1敗しかしていない彼ら紫熊は、2位以下を大きく離して首位を独走中。

おそらく、従来のような遅攻一辺倒の戦い方では今の広島には通用しないだろうと思っていたが、ここへ来て、カウンターからの速攻による得点シーンが大量生産。この得点パターンを広島戦へ持ち込めれば、必ずや勝機は産まれると思っている。

春の15連戦も、あと3試合。低空飛行を余儀なくされていた仙台が、突如、操縦桿を引いて高度を一気に上げ始めた。ここで広島を叩ければ、勢いは更に増すだろう。W杯による中断期間に入るのが勿体ないくらいである。

その広島戦では、契約の関係上、広島から期限付き移籍中の野津田は出場できない。これまで無尽蔵の運動量で今季の全試合に出場し、仙台の攻撃を牽引してきた野津田の欠場は痛い。もっとも負傷離脱した訳ではないので、ヘンに落ち込まず、野津田の分まで、他の選手がこの勢いを広島戦に持ち込まなければならない。

「どうすれば広島に勝てるか」は、もう、選手たち自身が判っているはずだ。決して難しい事は無い。今、やれている事を、広島にぶつけるだけである。

戦闘機・仙台が、どこまでその高度を上げられるのか。広島という名の成層圏を突き破れれば、その勢いは「本物」に化ける可能性もあるだけに、目が離せない。

気になるその一戦は、5月12日 16:00、ユアテックスタジアム仙台でキックオフ。

サッカーブログランキングに参加しています、ご協力をお願いします
にほんブログ村 サッカーブログ ベガルタ仙台へ
にほんブログ村