個人レベルでのバックアップの「切り札」
お使いのPCのHDDが突然に認識しなくなり、大事なデータを失ってしまった・・・
という話は、決して対岸の火事ではありません。私自身も過去、バックアップを取っておかなかったために、大事な仕事の資料ファイルを失い、仕方なく始めから作成し直す羽目になった事があり、それこそため息をつきながらキーボードに向かった経験があります。
そういう時は、嫌になってしまい途方に暮れる前に、さっさとその資料ファイルの再作成を始めてしまったほうが、あれこれ考えて落胆の渦に飲み込まれる前に立ち直れるというものです。
が、失ったものがご自分で作成した資料ファイルならともかく、1品もののデジカメ画像データで、大事な旅行のものだったりすると、まさか再撮影のために、もう一度旅行に出る訳にも行きません。
そういう「ワンオフもの」なデータこそ、きちんとバックアップして、万が一の時にも安心したいものです。
しかし、「いずれやろう」「今はまだ時間がないから」などと、自分に言い訳をして、結局何時まで経ってもバックアップを取らない。そうこうしているうちに、1年過ぎ、2年過ぎ、3年過ぎ、、、、そしてHDDの老朽化・経年劣化が進み、ある日突然「認識しなくなる」という被害に遭い、ズルズルとバックアップを伸ばした自分を、恨めしく思うものです。
そういう人に、とってもお勧めな製品が。
「NAS」という単語をご存じですか?
Network Attached Storage の略で、一般的には、PCの外のネットワーク上に、大事なファイルを格納しておける、共有ファイルサーバーの事を意味します。
PCを複数台お持ちで、それぞれをネットワークで繋ぎ、PC間でファイルの共有をしている方は多いでしょう。そういう方は大概、どれか1台のPCを「ファイルを共有で格納するメイン機」を決め、そのPCに、大事なファイルをまとめて格納しておいています。
ところが、肝心のそのPCがHDDの認識障害を起こし、ある日突然、作業がストップする事も・・・
そこで登場するのが「NAS」。この機器は、簡単に言えば「PCのHDDを外部からファイル共有で覗けるようにしただけの機器」で、前述した「どれか1台のPC」の代わりに、この機器上の共有フォルダに、大事なファイルを格納する事ができるようになっています。もちろん、中身の実態は、HDDです。
そしてNASの利点として、「RAID」というHDD構成機能を利用できる事にあります。NASの製品もピンからキリまであり、このRAIDに対応していない製品は価格も安く、入手し易いのですが、大事なデータの保護が目的なら、RAIDに対応している製品を選ぶべきです。
各社製品で色々なものが出回っていますが、お勧めなのはコレ。
2TB版 (RAID1で1TB) |
1TB版 (RAID1で500GB) |
メーカーの製品説明ページはコチラ。
http://buffalo.jp/products/catalog/storage/ls-whgl_r1/
利便性を知ってしまうと、通常のPCにファイルを共有で集約させるよりも便利であるため、病み付きになります。が、今回の記事では、あくまでも「大事なファイルの保護」が目的なので、その説明に絞りたいと思います。
ポイントは「RAID」という構成機能を利用する事にあります。この機能の対応製品でなければ意味がありません。
RAIDとは、簡単に言うと「複数台のHDDで1つのデータを重複保管する事により、万が一片方のHDDが故障などでアクセスできなくなっても、もう一台のHDDにちゃんとデータが保管されているため、継続してファイルを利用できる」という事を実現してくれる機能です。
一般的には、片方のHDDが故障すると、何らかのアラームが表示され、故障したHDDの交換を促してくれます。作業手順に従い、新しいHDDと故障したHDDを交換してやると、もう一台のHDDから自動的にコピーがかかり、再び2台で、同じデータを重複保管してくれるようになります。
また、NASを利用する事により、特定のPCにデータを置かなくなるので、「あのデータはどのPCに入れていたんだっけ?」という悩みも解消されます。NAS上の共有フォルダの階層を上手に管理すれば、便利この上ありません。
定期的なバックアップを取るのが面倒臭い人は、バックアップそのものを取るのを辞めてしまい、こういう製品に頼るのも、一つの手段かもしれません。バックアップは、機械が勝手にやってくれます。
NASの利用価値やRAIDの規格など、説明し足りない事は多々ありますが、まずは「こういう製品もあるんだ」という事をご存じになって頂ければ幸いです。
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