HDDの故障原因の一つ「熱対策不足」
「HDDがよく故障する」という人がいます。
精密機器であるHDDは、いわゆる「アタリ/ハズレ」品との遭遇度の問題もあり、運良くアタリ品を掴めば、何年使っても壊れない場合が高く、逆にハズレ品を掴めば、1年も経たないうちに故障してしまうケースもあります。
HDDの規格の遷移や大容量化などにより、高精密度化した部品の代表格であるHDD。乱暴に扱えば簡単にクラッシュしてしまうため、HDDの増設や交換作業などで神経を尖らせた、自作肌な人は多い事でしょう。
どんなに丁寧に扱っても、壊れる時は壊れる。それがHDDという部品です。
ただ、ちょっとした工夫で、HDDの故障率を低下させる事ができます。それが「熱対策」です。
そもそも、HDDは「モーター」という回転機構を備えた部品です。熱くなるのは当然。ところが、回転部分を持たないCPUには必ず「CPUクーラー」という部品が必要で、これを取り付け忘れる人はまず居ませんが、大事なデータの保管場所であるHDDの「発熱」に気を遣わない人が多く、常にHDDは熱射地獄にさらされています。
HDDは通常、PC庫内の増設ドライブベイにネジで取り付け、PC本体の蓋をする事によって、庫内のエアフローを確保し、HDDの熱も含めて「換気」によって、庫内に熱がこもるのを防いでいます。
ところが、しょっちゅう内部部品を交換するヘビーユーザーや、PCの蓋を閉めないで常時利用する人だったりすると、PC庫内のエアフローが確保できず、HDDの発した熱の逃げ場が無くなります。(蓋を開けているから熱は逃げるんじゃないのか?という人。その理屈で言えば、クソ暑い夏場でも玄関や窓を全開にすれば、エアコンや扇風機は要らない、という事になります。)
熱を逃がすために、「空気の流れ」は大変重要です。
そこでお勧めなのが、こういう製品。
PC庫内のHDD取り付けスペースに余裕がある事が前提ですが、こういった製品をHDDに直接付け、発生した熱を強制的に発散させる事ができます。
こういった製品の存在そのものを知っている人は多いですが、実際に取り付けている人は案外少ないのが現状。「自分には必要ない」と思っている人ほど、HDDの故障の憂き目に遭った時に、もし着けていれば故障しなかったのだろうか?と後悔するものです。
特に、普段からPCの蓋を開けっ放しにしている人。自分ばっかり扇風機やエアコンで涼しい思いをして、HDDに何の対策もしてあげないのは「イジメ」ですよ。
ただ、これを装着したからと言って、絶対に故障しなくなるとか、故障率が激減するという訳でもありません。あくまでも「熱対策の一環」であり、不安材料の払拭の意味のほうが大きいです。もちろん、熱が原因でHDDの劣化が進むのを遅らせる効果はあります。
HDDクーラーの選定のポイントは、2つ。
一つ目:FANの風を直接HDDに当てるタイプなのか?それとも、クーラー本体でHDDの熱を受け取り、FANで熱を発散するタイプなのか?
利用される個人の好みにより、前者か後者を決定します。お勧めした製品は後者で、クーラー本体がアルミニウム筐体製でHDDより熱を奪い、FANで発散するタイプになります。
2つ目:「静音」を謳ったタイプか?
HDDクーラーのFANが安物で、五月蝿かったり異音を発したりしたのでは、逆にストレスの原因です。できれば、きちんと「静音」を謳ったタイプのものを選定すると良いでしょう。お勧めした製品も、静音対応品です。
高集積度化・大容量化・低価格化の進んだHDDですが、故障した際に失って困るものは、HDD本体よりも中身のデータの方が重要だったりします。大事なデータを守るためにも、その入れ物であるHDDへの「いたわり」を、もう一度考えてみませんか。
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