PCの電源を切ったはずなのに、勝手に電源が入ってしまう
Windowsのシャットダウン操作などで、PCの電源断を行い、「見た目には完全に電源が切れたはず」の状態から、僅か数秒後に「ブンッ」と音を立てて、再びPCの電源が入ってしまう、というものです。
この現象のキーワードは、「Wake on LAN」。実はPCには、電源ボタン以外にも「キーボード操作」や「モデムの着信信号」などにより、PCの電源を自動的に投入する機能がBIOSレベルで備わっているものが少なくありません。そして、それらの機能の中の一つに、「Wake on LAN」略してWOLというものがあります。
実は、PCには「ネットワークを介して、他のPCから自動的に電源を投入する機能」が備わっているものが多く、普段はこの機能はOFFになっているのが通例です。(自作PCでなくとも、BIOSの設定さえすれば、機能を利用できるものは多い)この機能の事を、WOLと呼びます。
この機能、上手に利用すれば便利この上ないのですが、そういう機能があることすら知らない人にとっては、無用の長物です。それどころか、何かの拍子に、表題で書いたような「勝手に電源が投入されてしまう」というトラブルの原因になってしまう事があります。
「なんだ、その現象なら知ってるぞ。BIOSでWOLの設定がONになっているからだろ?それをOFFにすればいいじゃないか。」
はい、確かにそうです。WOLの機能は、PCのBIOS画面にON/OFFできるように用意されているので、それがONになっていた場合には、それをOFFにすれば良いのです。
が、その程度で解決できる事であれば、当サイトのネタとしては不合格。
実は、このWOLの機能をBIOS画面でOFFにしても(もしくは既にOFFであったとしても)、勝手に電源が投入されてしまう事が存在するのです。
怖いですね~。
そんな症状に遭遇してしまった際の、お勧めの原因検証方法があります。
まず、LANケーブルを抜いて下さい。その状態で、PCのシャットダウンを行って下さい。
・・・・どうですか?現象は再発しなくなったでしょう?
それでは、再度LANケーブルを挿してPCを再起動し、今度は、LANケーブルを繋いだままでシャットダウンを行い、「症状が再発する」事を確認して下さい。
ここまで検証して貰って、ご説明した通りの結果になった人は、「LANカードの設定のWOL機能が働いている」可能性が非常に高いです。(逆に、ご説明の通りの結果にならなかった人は、また別な原因の可能性が高い)
実は、WOL機能は、そのPCのBIOS画面だけでなく、LANカード自身にも搭載されている場合があります。こちらのLANカードのWOL機能がONになってしまっている場合は、BIOS画面の方のWOL機能をOFFにしても、勝手にPCの電源が投入されてしまう現象に遭遇してしまう場合があるのです。
それでは、そのLANカードの設定をどう変更すれば良いのか?という点については、LANカードのメーカーなどによって様々なので、ここでの説明は割愛しますが、この症状に遭遇する人の多くは、PCにLANポートが標準で搭載されてなくて、仕方なくLANカードを増設している場合か、あるいは、PC本体の標準LANポートをわざと使わずにLANカードを増設している場合のいずれかとなります。(他のパターンでもあるかもしれません)
ほとんどの場合は、デバイスマネージャから、LANカードのデバイスドライバの設定の中に、WOLの機能の有効/無効を選択できるスイッチがあります。
※LANカードのメーカーによって、WOL機能の表記方法や、ON/OFFのスイッチの表記方法が異なりますので、注意して下さい。
もし、この症状で悩まれており、このご説明が原因として該当しそうなのに解決できなくて困っている方がいらっしゃれば、その旨のメールを頂ければご相談に応じますので、お気軽にどうぞ。
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