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あのジュビロ磐田が、来季J2への降格の危機に陥っている-。
このフレーズは、2008年にも聴かれた。この年、入れ替え戦の闘いを余儀なくされたJ1ジュビロ磐田は、当時J2のベガルタ仙台と対戦。この対戦では、第2戦で仙台があと1点及ばず、ジュビロ磐田の翌年J1残留と、ベガルタ仙台の翌年J2残留が決定した-。
あれから5年。仙台は、2009年のJ2優勝を経て、2010年からJ1に参戦中。その開幕戦で、いきなりアウェイ磐田戦を闘い、電光石火の梁のキックオフ直後のゴールによる1点を最後まで守りきり、因縁の地・ヤマハスタジアムで、ようやく磐田を相手に溜飲を下げた。この2010年にはホームでも勝利し、対・磐田戦で2勝としたのであるが、その後の2011年以降のJ1での対戦では、5試合全てで、ドローに終わっている。
※2011年以降で磐田に勝った記憶がある諸氏は、おそらくナビスコカップでの対戦を記憶されている事と思うので、過去記録をご確認されたし。
筆者の感覚的には、そろそろ、この「リーグ磐田戦」でも、「決着」が付く頃ではないかな、という予感もある。
あれから5年。磐田は、再びJ2降格への危機に瀕している。それも今度は、入れ替え戦などの「救済措置」のない、ボトム3チームが来季J2へ自動降格するというルールの下、現在もなお、17位に沈むという危機的状態にある。
実は磐田、今節の対戦で仙台に敗戦すると、残り6試合を仮に全勝しても、勝ち点37に留まる事となる。これは、例年言われている「残留への安全圏と言われる、勝ち点の目安40」のボーダーラインに届かなくなる、という事だ。
また、仮に、磐田が今節と次節を連敗し、15位の甲府が連勝、14位の鳥栖が今節か次節のどちらかに勝った場合には、年間勝ち点で磐田は15位に届かなくなるため、この時点で、来季J2への降格が決定するのである。
「甲府が連勝」という厳しい条件付きではあるが、早ければあと2節で、磐田の降格が決まる可能性があるという、あまりにも早すぎる時期に「崖っぷち」を迎えた磐田。その磐田の今節の相手は、目下、3試合連続無失点を継続中の仙台だ。磐田にしてみれば、一番嫌な時期に、一番嫌な相手との対戦を迎えたと思っている事だろう。
だが、仙台としても、相手の苦境に付き合うつもりは毛頭ない。安定した守備を礎に、もう少し派手さが欲しい攻撃にテコ入れをして、敵地・ヤマハスタジアムへと乗り込む。その急先鋒は、やはり、古巣対戦となる太田だろうか。彼の右サイドの突破から繰り出すクロスは、そのまま得点機を演出する。しかも、マッチアップするはずの磐田の左サイドを張る10番・山田が、なんと負傷で今節は欠場の見込み。もちろん代役は立てるだろうが、今の磐田から、10番を背負う山田を欠くとなると、攻撃のスイッチを入れる選手は限られてくる。磐田は、相当に苦しい攻撃陣の台所事情の中、守備がべらぼうに堅い仙台を相手にしなければならない。
磐田の左サイド(仙台の右サイド)を、面白いように切り裂く太田のハッスルぶりが、今から目に浮かぶようである。
ただ、仙台とて"課題"は山積。秋が深まるにつれて堅守は取り戻してきたが、攻撃面でのシャープさは今ひとつな試合が続く。大分戦こそ6得点と爆発したが、前節の横浜FM戦では、相手の堅守にも阻まれ、1点も奪う事が出来なかった。この試合では、決定機に持ち込む事、それ自体が難しく、お互いに中盤での潰し合いの時間が長かったため、得点機そのものの演出がままならなかった。太田はその点を反省しているようで、某紙面では「俺が磐田を潰す」とまで言ったとか、言わないとか。
仙台としては、前節・横浜FM戦での無得点の反省から、攻撃面の見直しを謀ってくるだろう。そこには、「如何に磐田の背後を突くか」の具体的な内容が盛り込まれている。敵地ながら、運動量豊富なダイナミズム満載の一戦を見せてくれるに違いない。
現在の磐田は、降格圏に沈んでいるだけあって、どうしても後半の守備が崩壊しがちだ。決して、弱いチームではないはずなのに、前半まで堪え忍んでいたはずの守備陣が、後半は突如として崩壊し、湯水を零すかののように、失点を繰り返す。未だに「名門」の冠を付けられて呼ばれるこのチームには似つかわしくない「体たらく」だ。
また磐田は、チームの再建と来季のJ1残留を託して、名将・関塚隆監督を今夏に招聘した。だが、決して関塚監督は「短い期間で勝てるチームを創り上げる」事に長けているタイプの監督ではない。五輪の代表監督としてこそ、そこそこの成績を残せたが、代表とクラブとは訳が違う。代表の場合は「足りない駒を他から探してこれる」が、クラブの場合は、「今の手持ちの駒を最大限に活かす」しかない。ましてや、今夏から見始めたチームだ。選手の見極めだけでも相当に時間を必要とするはずで、彼の就任後もなかなか勝てない状況を見れば、如何に「短期間で結果を出せるタイプの監督ではない」事がよくみてとれる。
もし、私が磐田のクラブオーナーなら、お金をなんとか工面して、今夏に大宮の監督を「クビ」になった、ベルデニック氏を招聘する。彼なら、厳しい規律を導入して、あっと言う間に守備の堅いチームへと変貌させるだけの指導力を発揮するだろう。但し、仮にそれでJ1残留を果たせたとしても、彼では「長続き」しない。何故なら、彼はチーム戦術に理想を求めすぎるがあまり、妥協しないため、選手やクラブ関係者との軋轢を産みやすい性質の名将だからだ。よって、もし彼の今夏の招聘が実現し、J1残留が適ったとしても、来季の契約は白紙として、実際には別な監督で来季をスタートしたほうが良いだろう。
いずれにせよ、磐田は、「内容よりも結果」を求められる時期に、ドップリと両足を浸している。今すぐに結果を出し続けなければならない磐田にとって、「点が取れない相手」はやっかいだ。
以前は、仙台から見ての磐田が、「越えられない壁」だった。そこをようやく、2010年のJ1開幕戦と、昨年のナビスコカップでの対戦にて、乗り越える事が出来た。
そして今節は、「逆の立場」で、このカードを迎える事になった。磐田は、この「仙台の壁」を乗り越えなければ、来季のJ1残留が、風前の灯火となってしまう。
もし、「甲府×」「磐田○」なら、「残り6試合で甲府と勝ち点差7」となり、まだ残留への可能性を充分に残せる。が、その反面、「甲府○」「磐田×」なら、「残り6試合で甲府と勝ち点差13」となり、ほぼ「来季J1はアウト」の宣告に等しくなってしまう。もっとも、甲府の今節の相手は、首位の横浜FM。簡単に勝てるような相手ではない。だが、今節は甲府のホーム開催である事を考えると、自力残留を手中に収めたい彼らにとって、サポーターの大応援の後押しを受け、首位を撃破する可能性は充分にある。
仙台としては、磐田に対しての「2008年の入れ替え戦で味あわされた、あの悔しさ」を、真の意味で倍返しにする、絶好のチャンスだ。2010年の開幕戦の勝利も、2012年のナビスコカップでの勝利も、どちらにしても磐田としては、「J2降格とは縁のない敗戦」だった。
この一戦で、仙台が磐田に勝ったとしても、その瞬間には、磐田の来季J2降格は決まらない。だが「数字上の残留の可能性」は残ったとしても、彼らの立ち位置のすぐ後ろには、J2という荒波で削り取られた岸壁がそびえ立っているのだ。もう一歩も引けないところへと追い詰められた彼らにとって、2008年に雌雄を決した仙台は、どのように映っている事だろうか。
「あの刻」の私たちの悔しさに、一番近い悔しさを、彼らに味わって貰おう。2010年のリーグ開幕戦での敗戦や、2012年でのナビスコカップでの敗戦とはレベルの違う、「この一戦で負ける事の意味」を、とくと味わって貰おうじゃないか。
2008年に、もし磐田が仙台に敗れてJ2降格をしていれば、そこからチームの再建が進み、若手を中心とした、強いチームに生まれ変わっていた可能性もある。だが実際には、2008年は何とか残留を果たしたものの、その後もリーグ戦ではうだつの上がらない成績を毎年のように繰り返し、全くチーム再建が進んでいるようには見えない。
そんなチームは、やはり一度、J2に落ちるべきだと、筆者は考えている。J2に落ちる事で、クラブ全体での運営の見直しや、選手の起用・獲得の方針も、ガラリと変えざるを得なくなる。お金の掛かるベテランを排除し、有望な若手にチャンスを与えるには、J2降格は、絶好の言い訳・材料だ。これは、J1に居る間には、出来そうで出来ない荒療治である。何故なら、「そんな大なたを振って、J2に落ちでもしたら、誰が責任を取るのだ?」と、保身的に考えてしまう輩が、必ず居るからだ。
でも、J2に落ちてしまえば、そんな心配は無用だ。大手を振って、荒療治を敢行できる。
いま、仙台に出来る事は、その磐田の「来季に向けた荒療治のお手伝い」だ。仙台は、2008年のあの悔しさを味わったからこそ、2009年のJ2優勝を経て、昨今のJ1定着に漕ぎ着けた。クラブとサポーターが一つになって、あの悔しさを味わったからこそ、今の私たちが在る。
磐田の力量なら、1年でJ1へ戻ってくるだろう。もちろん、並大抵の努力では済まされない。もし、1年でのJ1復帰が適わないとなると、かつて名門と呼ばれた、東京ヴェルディやジェフ千葉のように、「チームのJ2化」が進んでしまい、その水に慣れてしまう。そして、実際にそうなってしまう危険性も充分に胎んでいるのが、J2降格というイベントだ。
敢えて、私たちは、今の磐田の前に、漫然と立ちはだかろう。
5年の刻を経て、磐田を、事実上、来季のJ2にたたき落とすチャンスを与えられたのだ。この一戦の勝利こそが、5年前の雪辱を果たす、本当の意味の勝利ではないだろうか。
一切、手を抜かない。
一切、容赦しない。
私たちが、どんな気持ちでJ2から這い上がって来たかを、彼らにも知らしめよう。
今節の一戦は、そういう意味を持った一戦なのだ。もはや、単なるリーグ戦の中の1試合ではない。
これこそが、真の「5年前の雪辱戦」なのだ-。
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