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第22節vs熊本戦プレビュー

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「復調」は本物か? 地力を試されるミッドウィーク開催。

 

■守備プレビュー

前節のアウェイ徳島戦では、後半早々に木谷を下げ、右SBとして投入していた一柳を「本職」のCBに据える事で、徳島の前線への対人性を強めた結果、後半は守備に危なげない展開を見せ、終わってみれば前半終了直前の1失点で済んだ守備陣。

ここしばらく、ホーム横浜FC戦を除けば失点が続いているが、ここで徳島戦の後半に見せた「一柳のパーフォマンス」が本物であれば、ここしばらく安定感の無かった木谷に代わり、定着する可能性も出てくるだろう。

折しも、前節から中3日の開催であり、前節の後半の出来を考えると、熊本戦は、このまま一柳をスタメンで起用しても良いのではないかとも思われる。

そして、今節の相手となる熊本戦では、5月21日(水)の第一クールのアウェイ対戦でも、一柳はスタメン起用されている。この時は、熊本の高橋に2点を奪われ、悔しくもドローで終劇となった。だが今回は、前節徳島戦の後半の戦いが自信になっており、今節、もしまたスタメン抜擢される事があれば、強いリベンジの念に駆られる事だろう。

また、この試合のあと、中2日ですぐにアウェイ水戸戦が控えている事を考えると、第一クールの時の熊本戦のように、ここで木谷を温存する可能性は、決して低くない。

 

また、夏場を前にして、「総力戦でこれを乗り切るんだ」というメッセージを控え陣に伝えるためにも、ここで一柳をスタメン起用するべき、と筆者は言いたい。

 

■攻撃プレビュー

前回の対戦では、劇的勝利を収めた山形戦から「中2日のアウェイ」という事もあり、スタメンを4人も変更して臨んだ結果、2-2に終わっている。この試合は、一度もリードしていないため、「勝てた試合を落とした」というよりは、「負け試合を拾った」という方が正しいだろう。相手の高橋一人にやられた印象も拭えない。

同じ轍を2度も踏みたくはないものであるが、気になるのは、前線2枚の組み合わせである。

前回は、平瀬-中原という新しい組み合わせで臨み、中原の豪快バイシクルを拝謁する事ができた。ただ、今回はどうするか。私としては、徳島戦の後半で見せた「関口FW」を推したい。そして、空いた右SHのポジションには、佐藤由紀彦を据え置く。

ポイントとなるのは、徳島戦の決勝点となった、2点目の関口のヘディングである。

本人も「珍しい」と評するほど、関口のヘディングは、殆ど記憶にない。だがそれをやってのけるところに、関口の攻撃センスを感じる。元々、私個人の関口へのイメージは、「ストライカーというよりも、サイドからのチャンスメーカー」という認識であり、それは今も変わらないのではあるが、ストライカーとしての仕事をなかなか果たせていない中島よりも、関口のほうが、よっぽど「ストライカーに必要な要素」を多く抱えているように思えるのである。

今の仙台に必要なのは、ポジションに関係なく、「貪欲にゴールを狙う姿勢」である。綺麗な攻撃・綺麗な崩しやシュートを意識するあまり、「ゴールへの執念」が、少々、希薄過ぎているのではないだろうか。「そんな事は是対にない」と言われるかもしれない。

しかし、考えてみて欲しい。

ここしばらく、「相手の意表を突くような、目の覚めるミドルシュート」とか、「ゴール前の混戦に体を投げ出してゴールインを誘発する」ような、気迫溢れるプレーに、なかなかお目にかかっていないような気がしないだろうか。(唯一、平瀬がホーム水戸戦やホーム山形戦で見せてくれた、渾身ヘッドくらいしか記憶にない。あとはホーム横浜FC戦の2点目の田村の飛び込みか。)

最たるものは、徳島戦の前半である。なかなかシュートまで持ち込めず、気が付けば「前半のシュート数は、僅か2本」であった。これでは、チャンスも生まれない。

正直、徳島戦では、前半終了時点で、私は相当落ち込んでいた。「仙台の持病」とまで言えるかもしれない、前半の出来の悪さが再発し、またしても勝利を逃がしてしまうのか、、、と。

だが、仙台は「やればできる子」というイメージも併せ持つチームである。ハーフタイムで建て直し、後半に見違えるような動きを見せてくれるのも、ある意味、「仙台の魅力」の一つでもある。

だが、どうせなら、それを後半からではなく、最初から見せて欲しいものだ。

であれば、今、大事なのは、「前線でゴール前に常に顔を出し、相手に驚異を与え続けられる選手」の存在ではないだろうか。それをこの試合でやり通せるのは、関口を置いて、他には居ないと見ている。

今節、私の願い通りに、関口がFW起用されるかどうかは、正直、判らない。

しかし、誰がFWの位置に立とうと、やって欲しい事はただ一つ。相手にとっての驚異になる事である。

東京ヴェルディのFWフッキが、何故あれだけ、相手から恐れられながらも、得点を重ねる事が出来るのか。それは、技術もそうであるが、「スキあらばシュートを撃つ」という姿勢が常にあるからではないだろうか。

「東京Vのフッキ=怖い存在」というイメージの定着が、更にその存在感を増し、それだけで相手に威圧感を与える事ができるのである。

そういう「存在」を、過去の仙台(Jリーグ参入後に限る)で探してみれば、マルコスと佐藤寿人くらいしか脳裏には浮かばない。

そういう存在になれる可能性を、私は、今の関口に強く感じている。願わくは、FW起用に関わらず、今節も彼にゴールが生まれん事を。

 

■戦況の予想

この試合に限って言えば、「前半に決着が付く」のではないか、と予想している。
そんなに甘くはないだろう、というご意見もあるかとは思う。実際、確かにそれほど甘くないのが、J2というリーグ戦である。

しかし、この試合だけは、「前半の45分で決着を付ける必要」がある。それは、中3日でアウェイ水戸戦が控えていると言うこともあるが、それよりもむしろ、「徳島戦の後半の勢いを、そのままこの試合に持ち込みたい」という意味合いの方が強い。

また、「3連戦の中日である」という事も忘れてはいけない。決して、通常の一週間単位での日程ではないのである。いくら気持ちの問題を問うても、選手も人間である。後半の、それなりの時間帯になれば、自然と足も止まってくるだろう。そうなる前に、ゲームの大勢を決めておき、あとは確実にファイナライズするだけの状況にして、勝利を掴んで欲しい。

しかし、相手も負けたくはないだろう。恐らく、前節の徳島同様、しっかりとした守備から入ってくるに違いない。そうなると、普通に攻撃していたのでは、なかなか得点のチャンスは生まれない。また、カウンターを受ける危険性もある。

ただ、数字的な好材料もある。ご存じの通り、熊本は現在最下位であり、その要因として大きいのが、「無失点試合が僅か1試合のみ」という事実だ。前々節の岐阜戦で、ようやく0-0に持ち込み、J初の「無失点試合」を達成したが、それまでの4試合で僅か1得点だった岐阜が相手では、それもあまり参考にはならない。実質、熊本の「連続失点記録」は、継続中と見て差し支えない状況である。

また、熊本のここ5試合の得点は、僅か2得点。それぞれ、5月25日のアウェイ山形戦で高橋が1点(前半4分)、6月8日のホーム福岡戦で、中山の1点(前半9分)である。
そう、熊本戦が最後に複数得点したのは、5月21日の仙台との対戦が最後なのである。あれ以降、熊本の攻撃はすっかり息を潜めている感があるようだ。

毎試合のように失点し、また、攻撃も停滞中の相手とあっては、決して負ける訳にはいかないのであるが・・・

だからと言って、容易に勝てる相手ではない。攻撃が機能していないのであれば、その分を守備に費やしてくるはずだ。むしろ、その方が、仙台としてはやっかいな存在になってしまう。ボールをポゼッションする事はできるだろうが、ある一定のエリアからは、守備のブロックが厚くなり、なかなかPAに進入させては貰えないかもしれない。

また、攻撃が鳴りを潜めているとは言え、熊本の高橋は、現時点でも10得点で、日本人得点王である。スキをみせれば、またやられてしまう可能性は充分にあり、ケアは怠れない。更に、ガンバ大阪からレンタル中の中山もおり、実は充分に驚異的な2トップを有するチームである。だた、決して侮れないが、その2人を以てしても、この5試合で僅か2得点というのは、チーム全体で攻撃が機能していない状況の現れなのだろう。

尚更、ここで「復調のきっかけ」など、絶対に与える訳にはいかない。

このようなチームを相手にして、90分をかけないと勝ち越しが出来ないのでは、好調・水戸の壁など、とても崩す事はできない。決して侮る訳ではないが、熊本戦は、前半の45分で試合の流れを決してしまうくらいの勢いを以て、相手を圧倒して欲しい。

攻撃のポイントとしては、やはり「サイドを起点とした崩し」を狙いたい。仙台の攻撃は、ともすれば、サイドを深く剔る事をすっかり忘れてしまい、ダイナミックな中央突破で打破しようとする傾向がある。確かに見ていて面白く、また、中央で勝負していれば、以外に体力的にも楽なのかもしれない。

ただ、それでは、相手にも「守りのポイントを容易に教えてしまう」事にも成りかねず、注意が必要だ。

やはり、体力は必要とするが、きちんと「サイドを使った、ワイドな攻撃」を実践するべきではないだろうか。徳島戦の2点目は、左サイドに進入した田ノ上からのニアのクロスに、関口がヘッドで決めたものだった。そう、仙台は、労を惜しまなければ、ちゃんとサイド攻撃を機能させられるチームなのである。

また、体力的にはキツいかもしれないが、突然の「永井のロングドリブル」も、見ていて面白い。浦和の闘莉王が攻撃参加すると、会場が沸き立つと言うが、永井の攻撃にも、同じ空気を感じる気がする。今節も、果敢な突破は見られるだろうか。

 

平日のナイターとあって、後半戦のみの半額チケットは、前回の6月11日・横浜FC戦で500枚も捌けたそうで、好評だったと見て良いだろう。今回、あの試合で味を締めた「アフター5な」みなさんがまた駆けつけてくれる事に期待したいが、後半からスタジアム入りし、スコアボードを見た瞬間、「前半から見たかった!今度は週末、前半から見るぞ!」と思って貰えるような、良い意味でハーフタイムチケット観戦者を悔しがらせて欲しい。

 

私は、先に行って、前半の先制点を堪能しているとしよう。




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