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仙台2-1鳥栖 勝った相手は「暑さ」と「自分たち」だった

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鳥栖戦は、見事な逆転勝利。

得点経過などは方々で語られているので、割愛させていただくが、何と言っても、次に繋がる勝利を見せてくれた事に、大いに感謝したい。

ホームで全く動けず、今季初のホーム敗戦を受けて臨んだ今節、田村を欠く緊急事態に、中3日で舞台は九州。しかも予想気温は30℃前後と、連敗した時の言い訳の材料には事欠かなかった試合であったが、期待された若手の活躍によって、敵地での逆転勝利を手にした。

 

鳥栖側は、前節、セレッソに勝った時の布陣をそのまま持ってきた。それに対し、仙台は愛媛戦での敗戦を受け、また、中3日の連戦という事もあり、メンバーを一部変えて臨んだ一戦。ポイントだったのは、田村の出場停止の穴埋めに関するところではなく、ボランチだった。

千葉を下げて、富田をスタメンで起用。すると、愛媛戦で停滞していた攻撃の流れが、試合開始直後からスムーズであった。富田起用だけが理由ではないのだろうが、愛媛戦には見られなかった、「ボールを速く繋ぐ意識」が随所に見られ、守備から攻撃への流れがとてもシームレスに感じられた。いわゆる、「見てて愉しい攻撃」である。

「やればできるじゃないか」と思いつつ、食卓で晩飯のパスタを口に運んでいた。

やはり富田は、先発でこそ活きる選手だ。小柄で、決してバイタルでの強さも、フィジカルの持ち合わせもないが、現時点において「パス廻しが停滞している時期」の、カンフル剤としての役割を果たしてくれた。

サブメンバーに名を連ね続けている事の意味を、この試合で納得させられた気がしてならない。

今節、得点に絡む活躍を期待したが、ボランチというポジションの性格上、「攻守の潤滑油」の役割さえしっかりとこなせるのであれば、安心してポジションを任せられるというものである。決して、直接的に得点に絡む必要性はなかった。

これからも、「ボランチ富田」に、1票を入れ続けたいと思う。千葉や永井に取って代わる、次世代ベガルタの主力としての定着を願って。

 

そして、得点に絡む活躍といえば、何と言って飛弾である。6/29のサテライト・大宮戦でも良い得点を挙げていたが、出番が、とうとうここでやってきた。飛弾の活躍による勝利はこれが初めてである。

 

1点目の梁のFK→岡山のヘッド(実際は、中原へのピンポイントだったらしいが、岡山がそれをかっさらったとの事(笑))。このFKを取ったのが飛弾。

2点目の梁のPK。これはもう圧巻で、飛弾の相手PA内への突進を鳥栖DF日高はファウルで止めるしかなく、とるべくして獲ったPKであった。日高の一発レッドのおまけも付いた。

 

それにしても、飛弾は本当に「PKゲッター」である。過去、幾度となく持ち前のスピードと突破力を発揮し、FK・PKを獲得してきた。ただ、その頑張りが「勝利」という形で結実するに至っていなかったが、このタイミングで、その実力を如何なく発揮し、ようやく「自身の活躍=勝利へ貢献」という目的を達成するに至る事ができた。(勝利した6月11日のホーム横浜FC戦でも84分に出場しているが、得点に絡むプレーがなかったため、前述の対象外とさせて頂く)

この試合、記録に残るのは「梁の1得点1アシスト」のほうであるが、試合を見た者の記憶に残るのは、この2点の「起点」となった、飛弾の突破の方であって欲しい。

だが、この勝利を呼び込んだのは、決して、飛弾一人の力だけではない。

大きな「敵」と戦わなければならなかった。冒頭にも書いたが、田村を欠いた上に、中3日でアウェイ九州、しかも予想気温30℃という過酷な暑さの下、体力消耗による運動量低下の懸念が、戦前からあった。ホーム愛媛戦で、あれだけ動けない状況だったのが、どうして中3日のアウェイ九州で、動けるようになる事を期待できるだろうか。普通なら、ホーム愛媛戦よりも、より厳しい展開を予想するものである。

しかし、出場した選手は、みながみな、前半から、よく動き回ってくれた。暑さの影響もあり、決してボールを奪った際の展開のスピードは、満足のいくものではなかったが、それでも、「ボールを速く繋ぐ」という意識は、画面を通して、はっきりと伝わってきた。

 

前半終了間際に失点こそ喫してしまったものの、愛媛戦で喰らった失点後の空気とは、明らかに「臭い」が違っていた。前半終了時点で0-1とリードされた展開において、今季の過去の逆転勝利数の成績(今年の逆転勝利は2試合しかない)から言えば、今節の逆転勝利への期待度は、数値上は、非常に低いものであったはずだ。しかし、流れるような展開・ボールへの寄せの速さ・そして前線へボールを運ぼうとする意識の高さを受け、前半終了時点でも、どこか楽観的に考える事ができていた。

尚、リザルトを見て驚いたのであるが、前半終了時点で、シュート数は僅かに1本であった。そんなに撃っていなかったか?と疑問になるほどであったが、最近は、「シュート数の多さ=勝利への近道」では決して無い事も判っており、必ずしも悲観するような材料ではなかった。

そして、迎えた後半。

12分という早い時間帯で、田中を飛弾にチェンジした事が、反撃の狼煙となった。暑さで足が止まってくるであろう時間帯に入る前に、関口をFWの位置に上げ、SHに飛弾を置く。前線に、仕掛け上手なドリブラーが2枚も配する布陣に。ここから、仙台の猛反撃が始まった。

あとは、飛弾の左サイドへの突破から、岡山の同点弾を導くFKを奪取。そして、圧巻のPK獲得。今節の勝利は、飛弾の起用なくして、あり得なかっただろう。

 

だが、この勝利の意味するものは、飛弾の活躍や勝ち点3という「目に見えるもの」以上に大きい。

 

暑い環境下での戦い方の好例として、今後も大いに役に立つはずだ。特に、試合終盤で見せた「大人のサッカー」は、勝利への貪欲さを感じさせた。相手が1人退場になっていた事や、暑さで足が止まっていた事を考えると、もう1点~2点は取れていてもおかしくない展開である。実際、追加点は欲しかっただろう。しかし、この試合において最優先は「勝ち点3」であり、それを確実なものとするために、決勝点となったPKのあとは、必ずしも無理に攻め上がらない展開を選択。勝ち越ししている状況下では、至極当然の選択ではあるのだが、それをチーム全体の共通意識として「徹底」できていた事は、今後の夏場の戦いに向けて、大きな糧となったに違いない。

言い方を変えれば、追加点への欲望よりも、確実な勝ち点3を得るための、自分たちとの戦いであったとも言える。選手は、暑さや自分たちに決して負ける事なく、良く頑張ってくれた。

 

理想は1-0勝利と思っていたが、無失点勝利以上に、逆転勝利(しかも1点差ゲームを確実にモノにする強かさ)という結果をこのタイミングで勝ち取ったチームに、盛大な拍手を贈りたい。

 

ここのところホームで勝てていない(大逆転勝利を収めた5月18日のホーム山形戦以降、ホームでの勝利は6月11日の横浜FC戦のみ)懸念はあるが、今度のホーム・セレッソ大阪戦は、2位浮上への可能性と期待のかかる、大一番となる事は間違いない。

しかし、ここで勝たなければ、次の「昇格圏浮上のチャンス」までまた待つ事になる。確かに、消化試合数において、仙台は順位が前後の他のチームに一日の長はあるものの、直接対決は、絶対に勝たなければならない。それは消化試合数とは無縁の、避けては通れない、重要な任務である。

 

そのセレッソ戦は、中3日で、すぐにやってくる。鳥栖戦の勝利の余韻に浸る時間は、チームにも、我々サポーターにも無い。全てをセレッソ大阪戦に集中し、勝利を信じて、ユアスタへ足を運ぼう。




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