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仙台0-0草津 堅守速攻型へのシフトの功罪とは

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2位躍進を期待された草津戦は、前節に続き、またしてもスコアレスドローで終結。
チーム戦術「夏場仕様」という事で、堅守速攻型を鳥栖戦から実践しているが、ここ3戦で結果が出たのは鳥栖戦だけで、前節のセレッソ戦・今節の草津戦は0-0という結果であった。

この結果をどうみるかで、今後の展開・展望が変わってくると思う。

守備面に関しては、3試合で1失点。明らかに改善している。自陣で引き気味にブロックを構成し、スペースを与えない守備は、流石に堅牢だ。草津に攻め込まれ、シュートを許すシーンまで持ち込まれても、シュートコースを消す努力を惜しまず、結果的に無失点で凌ぐことができた。

パーやポストに助けられた場面もあり、必ずしも「守りきれていない」という印象を拭いきれる訳ではないが、バーやポストに助けられるということは、こちらがきちんとシュートコースを消しているために相手も「ゴール枠の隅を狙わざるを得ない」という選択の結果の一つであり、相手に容易にシュートコースを与えていない事の現れである。「運に助けられた」という見方も出来るが、運を引き寄せるための努力を惜しまなかった結果でもある、という事をご理解頂きたい。

さぁ、守備は改善した。それじゃ攻撃面は?というと、、、、こっちのほうが課題は多いだろう。

堅守速攻型にシフトした、ここ3試合の得点は、なんと鳥栖戦の2得点のみ。しかもこの2得点に絡んだ飛弾を、今節はサブにすら入れていないという状況。また、鳥栖戦の1点目をとった岡山を前半33分に負傷で失っては、セットプレーへの期待も激減というものだろう。

しかし、時期的には、こういう結果もある程度止むを得ないのかもしれない。確かに、毎年仙台はこの時期、負けが込み、勝ち点を伸ばすことができなくなる。問題なのは、自分たちの勝ち点が伸びないことの方より、昇格争いのライバルに勝ち点3を与えてしまうことのほうだ。

それを考えれば、鳥栖から勝ち点3を奪い、またセレッソ大阪・草津といった勝ち点で均衡しているチームから勝ち点2を奪ったと考えれば、必ずしもそう悪い結果ではないように思われてくる。

今は、我慢の時なのだろう。どのチームも伸び悩む中、確かにどこかで勝ち点3を取れれば、一気に2位に躍り出る事も可能ではあるのだが、なかなかそうはならないのがJ2の夏場である。しかも、チーム数が奇数という事もあり、必ずどこかのチームがお休みになる事で、勝ち点の駆け引きは更に難しくなっている。こんな時期に「夏場仕様」に切り替えようとしているのだから、選手の戦術への慣れという意味で、もう少しだけ時間がかかるのは、仕方ない事なのかもしれない。

ここで、選手個人の状況について考えてみよう。

まず、注目の中島選手から。

流石に4戦、戦列から離れていただけあって、コンディションは完璧であった。得意とする裏への抜け出しも何度と無く見せ、ゴールへの期待感は確かに以前よりも高まっているように思われた。

ただ、最後のゴールという結果に結びつかなかった事によって、結局は存在感を示す事ができず、「やっぱり中島」と言われても仕方ない結果となってしまった。これはプロの世界という事で、受け止めなければならない事であろう。次節、中島がまたスタメンから外されても、文句は言えない。

しかし、堅守速攻型という戦い方を考えたとき、スピードと裏への抜け出しを武器とする中島は、逆に外せないピースであるとも言える。以前と違い、コンディションが上がってきたので、ゴールに繋がるかどうかは別としても、1.5列目の動きでは、十分に効果のある選手ではあるはずなので、次節のホーム岐阜戦でも、スタメンの可能性は十分にある。むしろ、相手守備陣のマークを自分に引き寄せる「囮」としての役割を徹底し、2列目の梁や関口、またはSBの田村などにフィニッシュを委ねた方が、ブ厚い攻撃になる可能性があるのではないか。

大事なのは、本人のゴールではなく、あくまでもチームの勝利である。あくまでもその目的から逆算して、必要な選手であると判断するならば、次節の岐阜戦のスタメンは、十分に「あり」と考える。

ゴールという結果から遠ざかっている中島を、糾弾したい皆々様方も少なくないとは思うが、復調してきた中島は、夏場の運動量が落ちるこの時期にこそ有効な武器である事を、再認識したい。

次に、富田選手。

非常に良くなって来た、の一言に尽きる。若さという武器を用いて、夏場のこの時期でもコンディションはすぐに復活し、1節空けたかのようなフレッシュさを見せてくれた。ベテランの千葉や永井に頼らざるを得ない状況だったリーグ序盤とは違い、確実に現在のチームの重要なピースになっている。仮に、千葉のコンディションが完全復活していたとしても、今、彼を外すのは得策ではない。外すなら、永井のほうだ。決して永井が悪いという訳ではないが、現状では、「まず富田ありき」で考え、消去法で千葉か永井を選択する事の方が、より堅実な選択であると言えよう。

また、この試合で見せたプレーにも、富田の好調さを伺わせるものがあった。前半20分、左サイドタッチライン付近で平瀬が競ったボールのこぼれ球に素早く反応し、前線で待ち構えていた中島の足元に鋭いキラーパスを出した。中島のシュートは惜しくも草津GK本田に阻まれたが、あれが決まっていれば、富田のアシストという事になる。堅守速攻型の攻撃において、ボランチから一気にFWにボールを供給できるという事は、一種の生命線でもある。

更に、67分に放ったミドルシュートは、しっかりと枠を捉え、抑えの効いた良いシュートであった。これも本田の好セーブに遭い、惜しくも得点にはならなかったものの、ボランチと言えど「機あらば狙う」姿勢は、セレッソ大阪のジェルマーノ選手にも似たゴールへの積極性を感じた。

4年目にして、ようやくスタメン定着の日の目をみられそうである。辛抱して、育ててきた甲斐があった。折しも、J1京都からボランチ斉藤大介を獲得した直後であったが、チーム戦術にまだ不慣れな彼の起用よりも、今は成長した富田のほうが計算できる。

最後に、一柳選手。

今節は、ミスらしいミスもなく、やっと安定したプレーがみられるようになった。やはり、試合数をこなさなければ身につかない試合勘がモノを言うポジションだけあって、ようやく計算できるようになってきたか。一安心である。これで木谷が復調してくれさえすれば、CB陣もある程度安心である。(それとも、もう木谷も復調しているのか?)

おまけで、岡山選手。

前半30分で、千葉に交代を余儀なくされたが、ケガは大丈夫か。無事、今日のファン感には出られると良いのだが・・・今日のような日こそ、岡山が活躍せず、誰が活躍?(苦笑)あ、シュナイダーも居たか。

中原選手の事を忘れていた。

途中出場での起用という事で、疲れている選手を尻目に数多く決定機に絡んだが、全てをフイに。
今節、勝利できる可能性があったとすれば、中島よりも、中原のゴールのほうであっただろう。練習試合で結果を出し続けている飛弾を差し置いての起用なのだから、結果を出すべきであった。

ここらでレポートをまとめたいと思うが、折角、夏場向けの戦術を選択したのであるから、勝てなくなった事を憂いに思うよりも、昇格争いのライバルに蹴落とされる事なく、辛抱強く勝ち点1を積み重ねられている事に、今は最低限の納得をするしかないだろう。守備面では「功」を成しているが、その分、攻撃面に「罪」の意が見え隠れしている。

しかし、今節勝てなかった要因を冷静に考えてみると、夏場の体力消耗を考え、サブメンバーは「高さ」よりも「スピード」のある選手のほうが良かったのではないか。確かに、佐藤由紀彦と中原のホットラインは、過去、2戦続けて結果を出している事から、あの時の印象が強すぎ、どうしても頼りたくなるものではある。

だが、草津戦の終盤を見れば、スピード系の選手が効いていた事は、関口の運動量を見れば明らか。ならば、飛弾こそ、ベンチに入れておくべきではなかっただろうか。もっとも、岡山の予期せぬ負傷交代で、戦術的交代に影響が出ていた事から、出番があったかどうかは定かではない。それでも、疑問を感じるのは、ここしばらくのサブメンバーに、必ず「佐藤由紀彦と中原がセットで居る」という事実である。

それを悪いとまでは言わない。だが、夏場の戦いが総力戦である事は、リーグ開幕前から判っていた事のはずだ。それなのに、攻撃的な選手のサブメンバーが毎試合同じ顔ぶれというのは、果たして効果のある事なのか?

「とりあえず、佐藤と中原はサブに入れとけ」とか、安易に考えていたりはしないとは思うが、試合結果と内容を振り返るたび、そうしても疑問の残るポイントである。今節、なぜ飛弾選手がサブ入りもしてなかったのか、懐疑的になったサポーターは、少なくないはずだ。(飛弾については、当日、練習場で行われた練習試合でも結果を出している)

「堅守速攻」の、「速」の部分をどう考えているのか。確実に終盤、足の止まる状況を考えれば、精度や高さではなく、スピード勝負のほうが効果が出るのではないか、という発想は、監督には無いのだろうか。

願わくば、今、噂の出ているナドソン選手が、堅守速攻型にマッチする選手である事を期待するばかりだ。

まずは、ファン感で選手・サポーター共にリフレッシュ。そして、7月最後の試合を、是非とも勝利で飾るべく、お互い良い準備をしよう。




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