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C大阪3-4仙台 中島・復活の狼煙を上げる2ゴール、2点差をひっくり返す大逆転勝利!!

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前半終了時点で、2点ビハインド-。

誰しもが、ここからの大逆転劇を「予想」する事など出来なかっただろう。だが、この大逆転劇を「願い」として祈っていたサポーターは多かったはずだ。

中島の技ありループで、あっと言う間に先制点を奪った仙台。だが、そこから守備が緩んだのか、それともセレッソにスイッチが入ったのか。まさかの前半3失点。しかも、戦前から注意していた香川・乾ではなく、カイオの2ゴール・ジウトン来日初ゴールというもの。しかし、得点こそとってはいないものの、やはり香川・乾は脅威で、そこを抑えなければ、前述したような「願い」は叶わない。

ハーフタイムのロッカールーム。後から知り得た話ではあるが、2点ビハインドを以って、監督が採った采配。それは「3ボランチで香川・乾を抑える」というものだった。

流石に、これには選手たちも驚いた事だろう。2点ビハインドの状況で、FWの枚数を増やすならまだしも、これを減らして守備を厚くする。その事の持つ意味は、あまりにも戦略的過ぎて、安易には状況打開のキーとなる事など、想像できなかった。

だが、監督の脳裏には、確信があったのだろう。セレッソというチームは、得点力はあるも、同時に失点も多い、波の激しい若いチーム。この事は、今季、筆者も幾度となく書かせて頂いた「事実」であり、決して追加点を奪えないチームではない事を。

それを前提としたとき、これ以上の失点は勝機を逃がす事になると考え、残り45分と言えども「相手の良さを消す」采配を優先。これが見事にハマり、セレッソ攻撃陣の焦りを誘う事になる。

反撃の狼煙は、後半4分。右サイドからの梁のFK。合わせたのは、先制点を奪った中島。打点の高いヘッドは、クロスバーの下を直撃し、そのままゴールへ吸い込まれる。あまりにも早い追撃弾に、沸き立つ現地サポーター陣。いける!まだ死んじゃいないぞ!2点ビハインドも、勝利を信じて応援するサポーターの声が、バーを直撃したボールをゴール内に押し込んだようにも思われた。

そして、「願い」を大きく手繰り寄せるファインゴールが生まれる。後半33分。決めたのは、生粋のドリブラー・関口。右サイドから、緩急を付けたドリブルで、一人でPA内に持ち込む。詰め寄るセレッソ守備陣をあざ笑うかのように、自らの得意とするポジションまでボールを運ぶ。そして左足に持ち替えた瞬間。関口の左足が唸りを上げ、スピードあるボールがゴールを一閃。最後はセレッソGKの股抜きというスペシャルなコースで、ど真ん中にこれを突き刺す。3-3同点!まさかの同点劇に、更に沸き立つサポーター陣。

そしてこの時、監督の脳裏に浮かんだのは、中原のヘッドだった。同点直後、すかさず中島を中原に代える。ここも恐れ入る、大胆過ぎる采配。2ゴールの中島を下げ、ここしばらく得点の無い選手の投入など、この時点で誰がこの采配を支持できようか。だが、2点ビハインドを追いついた仙台に、もはや「選手個人の過去の実績」など関係なかった。今ある戦力を最大限に有効活用する。その意味で、セットプレーでの中原のヘッドは充分期待できるものであり、そして交代時点でのピッチ上の空気は、大逆転を演出するに相応しい色に染まっていた。

そして、「願い」が叶う時がやってくる-。中原投入後、僅か3分。左サイドでFKを得、梁がこれを絶妙のポジションへ放り込む。オフサイドをかけようと、ボールが蹴られた瞬間に前へ飛び出すセレッソ守備陣。だが、中原は飛び出しのタイミングを見切り、オフサイドトラップの網を、見事突き破る。セレッソ守備陣のラインは斜めにズレていたが、一番早い選手でさえ、中原をオフサイドに掛け損ねていた。完璧なタイミングで飛び出す中原。そこへ目掛けて飛び込んでくるボール。

そして、この日のクライマックスシーンは、どフリーの中原の渾身の「右肩」から生まれる。中原の右肩にあたり、その軌道をゴール枠内に変えたボール。ちょっと驚いた様子をみせたセレッソGKの右手に当たるも、既に体勢を崩していたため、ボールを掻き出す事は叶わず。GKの手を弾いたボールは、選手・コーチ陣・そして仙台サポーターの期待を全て抱え込み、ゆっくりとゴールに吸い込まれる。まるで、ドラマのスローモーションを見ているかのように-。

この瞬間を、この展開を、誰が予想できただろうか。

今季、これだけのビハインドを背負って逆転できた試合は、第一クールの東北ダービー・山形戦だけであった。あの時の興奮を彷彿とさせる、大逆転劇。しかもアウェイの地で。

セレッソに残された時間は、僅か8分とロスタイムのみ。当然のように、再び牙を剥いて襲ってくるセレッソ攻撃陣。だが、時間帯が時間帯である。セレッソの足は完全に止まり、ミスを頻発。香川・乾を始め、セレッソに逆転する力は残っていなかった。控え陣にも、攻撃的な選手で使えるのは小松だけであり、セレッソはとうとう最後まで2枚目・3枚目のカードを切る事はなかった。

これは結果論だが、セレッソはカイオを下げて小松を投入したが、この交代から僅か10分後に仙台に逆転されてしまった事を考えると、セレッソとしては、守備の枚数を削ってでも、カイオを残して小松を投入するべきだった。もし、そうされていたら、試合終盤の混戦の中において、カイオにハットトリックを許して勝利を逃していたかもしれない。

因みに、スカパーの実況を聞いていて、解説者が何度か「セレッソは後半、受身に廻ってしまって・・・」と表現していたが、敢えて言う。それは「間違いである」と。

セレッソが受身に廻ったのなら、後半だけで10本のシュートはどう説明する?控え陣に2枚もDFを置いておきながら、これを使わなかったのはどうしてなのだ?

答えは一つだ。セレッソは、あくまでも先発攻撃陣を信じ、最後まで攻撃の手を緩めないつもりだったからだ。そしてそれは90分貫かれ、最後の最後まで、仙台のゴールは脅かされ続けた。

むしろ、セレッソの攻撃を「上手に受身をとる3ボランチ」を敷いたのは仙台であり、香川・乾の脅威を拭い去り、そして、セットプレー2発と関口の個人技で効果的に得点を重ねた。決して、相手を崩しての流れからの得点ではない。その証拠に、仙台のシュートは、セレッソの半分以下である、僅か10本。明らかに受けてたったのは仙台の方で、富田を入れた3ボランチで中盤を制圧し、ゴール前のFKのチャンスを数多く作った仙台の「作戦勝ち」である。

この試合の内容を見る限り、仙台には、昇格するチームに纏わり付く、独特の匂いが漂っていた。2点差からの逆転など、そうそうできる事ではない。しかし、これは現実であり、決して夢などではない。

これを見事に体現した、監督の采配に敬意を表したい。これが夏場の7戦勝ち無しの時にできていれば・・・とも考える事もあるが、思えば監督も「監督1年生」。選手や私たちサポーターも含め、J1定着チームとしての成長過程の途中にある。何より、2004年のJ2降格元年から獲得してきた選手が中心となって、この状況を生み出している事・その経緯を見守りながらサポーターを続けてきた事に、自身の信じているものは間違ってなかったのだと、改めて確信している次第である。

これで、残すところ、あと4試合。

「3×12=昇格」で始まった、この劇場の、本当のクライマックスが近づきつつある。

ホーム・広島戦。今季、唯一の宮城スタジアム開催。

誰しもが、決して楽な試合は期待していないだろう。昇格と優勝を決めてなお、その完成度を高めるべく、大量得点での勝利を積み重ねる広島。

だが、仙台の勢いは、サポーターを含め、もはや山形のそれを凌駕している。ところで山形は3連勝だそうだが、大変申し訳ないと思いつつも、もはや山形は眼中に無い。山形の勝ち方を見る限り、「崖っぷち」を繰り返しており、湘南戦も後半ロスタイムまで0-0進行するなど、相変わらず得点力に問題があるようだ。次の徳島戦では、相手を最下位と思ってちょっとでも舐めてかかると、恐らくしっぺ返しを喰らうだろう。

もし、仙台がこの勢いで広島を撃破しようものなら、自動昇格はいよいよ手中に近くなる。山形を気にするよりも、打倒・広島に集中しよう。

セレッソ戦の最中、仙台の空はどんよりと曇っていたが、試合後、雲の隙間から光が差し込んできた。まるで、仙台の勝利を祝うかのように-。

次節・11月9日、ホーム広島戦。天皇杯4回戦を挟むため、2週間空く事となる。ケガをしている選手には充分休養をあてがい、また、ボランチ千葉・富田が出場できない穴をどう埋めるかのプランをじっくりと練る事ができる。

まずは、出場した選手はしっかりと休養し、そして、再び良い準備を。

筆者は、信じている。宮城スタジアムの地で、歓喜の渦に包まれる事を。




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