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横浜FC2-2仙台 後半ロスタイム・中原同点弾が、逆転自動昇格への僅かな望みを繋ぐ

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勝利はもちろん、大量得点を公言して臨んだ試合は、まさかの2-2ドローで終結。

キックオフ直後の約10分間は、本当によい試合の入り方で、横浜FCを圧倒。短い時間帯に、何度もゴールを急襲し、先制点は時間の問題かと思われた。何度も訪れるコーナーキックのチャンス。今季、コーナーキックからの得点を何度も見てきた者としては、こういうシチュエーションでは決まって欲しいと願ったものだが、なかなかそれが決まらない。

それでも諦めずに、先制点を奪うべく、果敢に攻める仙台。横浜FCは自分たちのリズムを掴めないまま、10分が経過。先制点は仙台のものという雰囲気が、少しずつ大きくなっていく。

だが、「これがサッカー」と言わしめんばかりに、ほんの少し見せた隙を突かれ、横浜FCに先制点を許す。

左サイドに進入した難波が、ゴール前に詰めた御給の頭にドンピシャリのクロスを入れる。放たれたシュートは、仙台のゴール右隅をオン・ターゲット。林が辛うじてこれを左手で弾くも、詰めていた根占に押し込まれる。前半12分。0-1失点。

ゴールこそ根占だったが、戦前のプレビューで、筆者が警戒していた御給にシュートを撃たれた時点で、失点は決まっていたようなものだった。

山形との得失点差を考えると、どうしても先制点を奪って試合を有利に進め、大量得点を奪いたい仙台だったが、この失点により、自らの焦りを生む結果となり、自分たちのものにしていた流れを、いつの間にか相手に渡してしまう事になる。

結局、前半は仙台に追撃弾が生まれる事はなく、前半終了。苦しい展開のまま、後半を迎える事になった。

後半開始の笛。響き渡る Toy Dolls. それに呼応するかのように、仙台の選手の脚が軽く弾む。そして、とうとう仙台に追撃弾が生まれる。持ち味のドリブルで右サイドを突破した関口が、間を置かず、切れ味鋭いマイナス性のクロスを中央に送る。

これに、ドンピシャリで反応した平瀬。ほぼどフリーで、横浜FCゴールの中央に、斜めに流し込む。1-1同点。関口の、関口たる理由をピッチ上で体現したかのようなチャンスメークと、それをモノにした平瀬。

前半同様、後半の立ち上がりの流れをモノにし、今度は見事に結果を出した。この流れなら、逆転の可能性は充分にある。沸き上がる仙台サポーター。

だが、前半と同じ様な時間帯(後半15分)で、またしても横浜FCに突き放されてしまう。

太田が左足で、仙台PA内に居た難波にピンポイントのクロスを送る。それを頭で折り返す難波。そこへ反応したのが、またしても根占。撃たれたシュートは勢いが有りすぎ、林の手を弾いて、仙台ゴールネットの天井を貫いた。1-2失点。

これが、昇格を争うチームに課せられたプレッシャーというものか。

仙台の守備が本来の動きをできていなかった事もあるが、それ以上に、横浜FCの攻撃展開の速さ・正確さの方が上回っていた印象。そんな相手を前にして、仙台はまたしても横浜FCを追いかける展開を強いられる事となった。

しかし、これで諦める訳には行かない仙台は、尚も果敢に横浜FCを攻めたてる。ピッチをワイドに使い、特に関口の右サイドからのチャンスメークを試みるも、なかなか得点が奪えない展開のまま、選手交代のタイミングを迎える。

74分・中島に替えてナジソン。75分・磯崎に替えて、永井を投入。なんと、左SBの磯崎を下げ、永井を前線に置く「3-5-2」の布陣を敷き、中盤を厚くしてより攻撃的に出る。そしてその直後の78分。平瀬に変えて、ジョーカー中原を投入。残り、約12分とロスタイム。

だが、ここで思わぬ「副作用」に襲われる。前線に投入した永井が、全く機能しない。本人には申し訳ないのだが、「何しに出てきた?」と言いたくなるほどの動きの悪さ。ボールを貰ってもタメが出来ず、簡単にボールを奪われる。せっかく3バックにして中盤を厚くしたのに、その意味が無かった、と感じた時間帯だった。

しかし、それでも仙台は、最後の最後で意地を見せる。平瀬を中原に替えた交代が結実したのは、ロスタイム突入後。それまで、中原をターゲットに横浜FCを攻め立てるも、チャンスを作りこそすれ、ゴールが割れなかった。だが、最後の最後に、その中原が仕事をする。

ハーフウェーライン付近から、斉藤が長いボールを、PA内に張っていた中原に、ピンポイントで送る。それを胸で受け、1バウンド・2バウンドで落ち着いて左足を振り抜く。横浜FC守備陣3枚をブチ抜いたそのボールは、横浜FCのゴール右隅に吸い込まれた。

2-2同点。それまで、エリゼウを始めとする横浜FCの執拗な守備に、何度も手を焼いてきた。それを克服し、見事にこれを打破した瞬間だった。

思えば、この「形」は、ここ最近、練習で実践してきたものであった。ピッチ後方から長いボールを入れ、それを受けた選手がゴールへシュート。カウンターを意識した練習であったが、その練習で培った形の通りに、ゴールを割る事ができた。

惜しむらくは、直後に関口が判定で揉めなければ、最後の攻撃を最後までやりきれたかもしれないという事か。

かのようにして、辛くも勝ち点1を掴んだ仙台。終わってみれば、大量得点での勝利どころか、一度も先行する事なく、苦しい展開を強いられた試合となってしまった。

この結果により、翌日23日の山形の勝利による自動昇格がほぼ決したかと思われたが、山形も1-1ドローに終わり、今節での山形の自動昇格は確定しなかった。

自動昇格への望みを繋ぐためには、どうしても勝ちたかった。山形が引き分けに終わった事を考えると、尚更である。

しかし、これでシーズンが終わった訳ではない。ここで、中原が放った「同点弾の意味」。これを整理しておこう。

結局、前節終了時点と同じで、2位との勝ち点差は5、4位との勝ち点差は4のままという結果であったが、2位狙いという意味では、次のようになる。

「山形の2連敗+仙台の2連勝」によって、勝ち点差で1上回り、逆転自動昇格の目が僅かながらに残ったのである。もし、中原の同点弾がなかったら、山形との得失点差を考えると自動昇格はほぼ絶望的であった。

そして、3位維持という意味では、次のようになる。

「あと1勝すれば、3位以上が確定」。23日のC大阪-湘南の結果が、C大阪の勝利だった事により、4位に浮上したC大阪との勝ち点差を4のまま維持できた。このため、あと1勝(勝ち点3)を積めば、3位以上が確定する。もし、中原の同点弾がなかったら、C大阪との勝ち点差が3となり、1勝しても3位以上が確定しない状況になるところだったのである。

上を見ても、下を見ても、中原の同点弾による勝ち点1の積み上げは、非常に意味の深いものとなった。

残る2試合。「2連勝で山形の2連敗を待つ」という、非常に判りやすい状況となったが、仙台がやるべき事は変わらない。あくまでも、残りを連勝で終わる。これに尽きるだろう。

そして、大事なのはここからである。

あくまでも、自動昇格を狙う姿勢を崩す必要はない。しかし、3位が確定した場合の事を考え、入れ替え戦に向けた準備を始めるべきであると言いたい。

気持ちの上では、最後の最後まで、2位・自動昇格を信じて戦うべきである。そこに、選手・サポーターの違いはない。

山形が勝ちきれなかった事により、辛くも自動昇格の目は残った。しかし、現実的には、残り2試合を山形が連敗するというのも、かなり厳しい状況ではある。しかし、可能性はあるだろう。そこを考え、仙台としては、2連勝で「天命」を待つのみの身である。

だが、昇格できるのなら、2位も3位も変わらない。要は、3位フィニッシュした時、如何にJ1・16位のチームを下すかという事だ。

そこを見据え、J1の残留争いのチームは、既に仙台のスカウティングを始めている事だろう。仙台としては、それに負けてはならない。

「2位を狙うために、連勝に向けてまた練習を重ねる」という事と、「3位で入れ替え戦に廻った時のために、対戦の可能性のあるJ1のチームをスカウティングしておく」という事は、全くの同義であると言えないだろうか。

よく聞く話として、「入れ替え戦の事なんか考え始めたら、2位狙いを諦めたも同然。だからそんな事を考えてはいけない」という意見があるが、それは違うと思う。

3位フィニッシュだって、昇格に向けた立派な結果である。決して恥じるような事ではない。

問題なのは、3位になった場合を考慮し、入れ替え戦に向けた準備をしないチームに、2位になる資格すらないという事である。昇格を果たせるのなら、結果としては、2位も3位も一緒である。

大事なのは、「2位を狙う準備」と、「3位になった場合に向けた準備」を、同時並行的に行っておく必要があるという事だ。まさに、「備えあれば憂い無し」である。

これは、あくまでも昇格という大きな目標へ向かって、打てる手は全て打つという意味のものであり、3位の事を考えたからと言って、2位を諦めた事にはならないはずだ。それを判って頂きたいのである。

リーグ戦の最後の最後まで、気持ちはあくまでも自動昇格を信じて戦い抜く。

だがその一方で、入れ替え戦に向けた準備も、必ず必要だ。恐らくチームとしては、今節の結果を受け、J1-16位になりそうなチームのスカウティングを始めている事だろう。

3位フィニッシュした場合の準備を怠るチームには、昇格への本気度を疑ってしまう。むしろ、その準備をバックアップとして行うからこそ、選手はより残り2試合に集中して戦う事ができるというものではないだろうか。

仙台は、必ず昇格できると信じている。だがチームとしては信じるだけでは救われないのが、サッカーである。入念なスカウティングや、実戦を想定した練習は是非とも行って欲しい。そして、どんな形であっても昇格を信じる、サポーターの気持ちがどれだけ強いかに掛かっている。そこに、2位と3位の差は無い。

サポーターとして、昇格を信じているなら、3位フィニッシュの可能性から、目を背けてはならない。

もし、運良く2位フィニッシュで自動昇格を果たせた時、準備してきた入れ替え戦のスカウティングの情報は、気持ちよく山形に渡そうじゃないか。その位の度量はあってもいいと思う。

さあ、残り2試合。

2位の可能性を消さないためにも、3位以上を確定させるためにも、まずは目の前の1試合に集中だ。




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