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仙台0-1甲府 攻撃陣、沈黙。0-0が妥当な試合も、エリゼウの痛恨守備ミスで甲府に勝利を献上。

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この試合後、サポーター・監督コメントも含め、一様に聞かれる言葉。

「内容は良かった。」

だが、昇格争いのライバルであるC大阪や湘南が、きっちりと4連勝を収め、もう既に昇格争いを一歩抜け出そうとしている。今節、なんとしてでも勝ち点3を積み上げなければならなかった試合であった。

よりにもよって、試合当日の午後になって急に雪が降り始め、そして試合終了時刻に合わせるかのように降り止んだ雪。このおかげで、ピッチ上は非常にスリッピーな性質となり、また雪によるボールの見えにくさを回避するため、カラーボールをこの日は使用する事に。(筆者としては、生カラーボールは初お目見えであった)

仙台と甲府、お互いが「パスを繋いで攻め上がるタイプのサッカー」を信条としている事から、お互いが良いところを出し合う好試合となるのかどうか?という点に於いて、大変危惧された試合であった。蓋を開けてみれば、やはりお互いがボールのコントロールに手を焼く展開も、なんとか持ち味を発揮してゴールを奪おうと、果敢に攻め込む展開が見られた。

しかし、お互い、ゴールは非常に遠かった。甲府側を見れば、「昨年の甲府のピークの怖さ」は見られず。ただ、マラニョンが前線で常にボールチェイスし、仙台の守備陣に揺さぶりをかけて来たのは、非常に怖かった。マラニョンにボールが収まった時の甲府の攻撃の展開は非常に速く、仙台の高い最終ラインの裏を執拗に狙う。時にはボールを持ちながら飛び出し、時には他の誰かの飛び出しに鋭いパスを送る。

間違いなく、甲府はマラニョンを軸とした攻撃サッカーを展開していた。加えて、新加入の金信泳、森田などの高さによる空中戦にも迫力があり、それこそ「昨年までの、甲府の怖さ」とは、また違った「味付け」がなされていた。

そこに見られたのは、「新生・甲府」。決して良くないピッチコンディションの中、なんとかゲームを作ろうと、マラニョンの破壊力を攻撃展開の軸として、昨年とは違ったチームの様相を見せていた。連携が進めば、もっと怖いチームになるであろう。

振り返って、我らが仙台。左ひざの負傷による欠場が懸念された、キャプテン・梁も先発入りし、ほっと胸を撫で下ろしたものの、試合ではむしろ、梁らしさが見られなかった。いや、梁と言うよりも、「仙台らしさ」が、あまり見られない、ちょっと残念な内容であった。

冒頭に書いた、「内容は良かった。」というコメントについての話であるが、確かに、内容は良かった。だがそこに、果たして「仙台らしいサッカー」が見られたのだろうか?

100%、それが見られなかったと言えば、それはウソになる。梁のFKからの放り込みに菅井が合わせるなど、札幌戦のゴールシーン再現なるかと思われるような場面もあり、断片的に「仙台らしさ」は出ていた。

しかし、ゴールを決めてみせるほどの迫力は、残念ながら感じる事はできなかった。唯一、その可能性を見せてくれたのが、今節初スタメンのソアレスである。

初スタメンを果たしただけの事はあった。前回(途中)出場時とは、明らかに別人のような運動量、前線への飛び出し、ポストプレーの質。やはり、そこはブラジル人選手である。もしピッチコンシションがもっと良く、寒さもそこそこであれば、もっと良いパフォーマンスが見れたかもしれない。ソアレスについては、今後も期待を寄せたい。

だがそれでも、仙台がゴールを奪う事は適わなかった。甲府の人数を掛けた堅い守備に手を焼き、攻め手を欠いているうち、目を疑うような失点シーンが訪れる。後半16分。相手が仙台守備陣の裏に素早いボールを入れてくるも、それはエリゼウの目の前へ。誰しもが難なくクリアできるもの・・・・と思った瞬間。

エリゼウの足下をすり抜け、甲府FW・森田の目の前へ。森田はこれを冷静に決め、先制を果たす。甲府、ごっつあんゴール。仙台としては、悔やむに悔やみ切れない失点となった。

これがそのまま、甲府の決勝点となり、仙台は今季初の黒星を喫する事になる。本来なら、お互いが持ち味を出し切れない展開の場合、0-0で終わるのが妥当な結果である。そこへ「ミス」という要素が加算された結果、無得点・1失点の敗戦というリザルトに変化してしまった。

だが、サッカーにミスは付きものだ。開幕から3試合のエリゼウの獅子奮迅の活躍を見れば、誰もエリゼウを責める事はできない。もちろん、だからと言って、あの「凡ミス」が許される訳ではない。それは、エリゼウ本人が一番判っている事であろう。

問題なのは、開幕から4試合で僅か2得点の「攻撃力の無さ」にある。攻撃陣の基盤であるFW陣の誰にも得点が生まれておらず、それが今節の敗因と言うほか無い。

今節のプレビューにおいて、

「今節、何がなんでも、2得点以上を。可能なら完封を達成し、J2新記録の樹立も悪くはないが、それよりもFW陣の得点を含めた2得点以上による勝利を渇望したい。」

と書かせて頂いた。結局これは適わぬ夢となってしまったが、今後、上位陣への猛追撃を見せるためには、絶対に避けて通れない課題である。

結局のところ、サッカーはFWが如何に得点を決めるかにかかっており、あくまでもこれが基本中の基本である。実際、上位陣のC大阪や湘南のFW陣では、ここまでC大阪のカイオが2得点、湘南の阿部吉朗が2得点と、それぞれの4連勝の原動力となっている。FWが得点を獲るからこそ、そこへ注意が引かれ、そしてMF陣やセットプレーでのDF陣の得点に繋がるのだ。C大阪はここまで9得点、湘南も6得点を上げている。

それに対し、仙台の「4試合で2得点」はあまりにも少な過ぎる。堅守が効いて2勝を上げているが、もともとFW陣の得点ではない事(ともにセットプレーでの得点)や、また流れからの得点が全く生まれていない事を考えると、実は仙台の攻撃陣が「如何に結果を出せていないか」が容易に理解できる。

「得点なんて、誰が獲ってもいいじゃないか」

という意見もある。それは間違いの無い事である。だが、それは「結果論」に過ぎず、その結果を導き出すための過程として、「FWによる得点力」というものが、どうしても必要になるのではないだろうか。

FWが相手にとって怖い存在になるからこそ、そこへ注意が集中し、2列目やボランチ、果てはSBにも得点のチャンスが生まれるというものである。

それを念頭において、今一度。「仙台らしいサッカー」とは何か?の定義を考えてみたい。

昨季の仙台の攻撃陣の主な得点は、MF・キャプテン梁の14得点、FW平瀬の10得点、MF関口の6得点であった。実に両SHだけで20得点を挙げた計算である。もちろん、これにはPKも含まれるが、それを差し引いても、如何に仙台の攻撃の主軸が「梁と関口の両SH」に依存しているかが判る。

この2人に得点が集中している事こそ、「仙台らしいサッカー」の概念を定義している。仙台らしいサッカーとは、この2人の流動的なポジションチェンジを機軸とし、空いたサイドのスペースへFW・ボランチ・SBが次から次へと流れ込み、パスを繋ぎ、それこそベースポジションを厭わず、誰が得点してもおかしくない決定機を作り上げる事にある。事実、右SBを務める菅井が得点を重ねている事も、仙台らしいサッカーの一端の表れである。

ところが、開幕からのここ4戦はどうだろうか?たまたま、ハイプレスな守備を基本戦術とするチームとの対戦が続いた結果、前線で思うようにボールを繋ぐ事ができず、総じて「仙台らしさ」を消されてしまっている事が判る。相手は、間違いなく「昨年の仙台」を研究してきているのだ。だからこそ、仙台はここまで、セットプレーによる2得点しか生まれておらず、沈黙させられているのである。

昨年と同じメンバーに、エリゼウを加えただけの布陣と戦術で挑んでいるのである。守備に関してはエリゼウが効いているため、ここまで1失点と結果が出せているが、攻撃面については対峙した4チームに完全に沈黙させられている。それでも、1戦・2戦目あたりは「助走の勢い」で攻撃が機能していたようにも見えていたが、3戦目は不調の鳥栖を相手に流れからの得点は奪えず、そして今節の甲府に対しては、開幕からの3戦で1失点という堅守に阻まれ、こちらも流れからの得点は奪えていない。

次節に対戦する湘南も、おそらく仙台の攻撃陣が機能していない事に気が付き、対策を打って来るだろう。

それを跳ね除け、攻撃陣を機能させるためには、いったいどうしたら良いのか?

それは、やはり「攻撃の軸となるFWの選手を置き、その選手を中心に周辺が攻撃を展開する」事ではないだろうか。

昨年の「仙台らしいサッカー」にないもの。それこそが「軸となるFWの選手」である。平瀬がその役目を果たしていたかにも見えたが、どちらかといえば、それは「途中出場の中原」のほうが、一番イメージとしては近い。

そこで、マルセロ・ゴメス・ソアレスである。

昨季、仙台に居なかった選手で、FWの軸になりそうな選手と言えば、彼をおいて他にはいない。ここまでの彼の特徴を見てみると、決して「足元は上手」ではないものの、裏を狙う瞬間的なスピードやポストプレーなどはやはりチームの中では秀でているほうだろう。既存の選手に例えてみれば、中島のスピードと中原のポストプレーを足して2で割ったようなものだろうか。

彼の特徴をもっと引き出し、そこへ相手チームの注意を集中させれば、昨季に展開できた「仙台らしいサッカー」を繰り出すチャンスも生まれる事だろう。

「昨季の仙台らしいサッカー」+「ソアレス」が、現状の攻撃力低迷の打開策になるのではないか?と考えている。

だが、次の湘南戦まで、僅か中3日しかない。どこまで攻撃力の改善が図れるかは未知数だが、サポーターとしては、敵地での快勝を信じて待つしかない。

湘南戦は、勝敗に関係なく「攻撃が機能し、流れの中から2得点以上奪うことができるかどうか」が、今後の展望の明るさの目安になるだろう。

今季初の関東圏遠征。湘南戦にも駆け付けるサポーターは大勢いるはずだ。

この「1敗」が、今後の連勝の糧になるものと信じて。




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