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とうとうやってきた、GW4連戦。国民にとっては大型連休でも、Jリーグの選手や関係者にとっては、一番忙しい時期である。息をつく間もないこの時期に、これまで調子の良かったチームが不調に陥る事もあれば、逆に不調だったチームが急に好調になる事もある。
過密日程がもたらす効果・影響は計り知れない。ここで調子に乗れれば、日程が詰まっている分、好調を維持したまま連戦を乗り切る事もある。だが、一旦調子を踏み外すと、それを軌道修正できないまま、ズルズルと連敗してしまう事も有り得る。
連戦中に問題が生じてしまっても、それを建て直すだけの時間がないのだ。特に今年のこの4連戦は、間隔が全て「中2日」。出場選手のリカバリーくらいしか、できる事がない。仮に、主軸の選手を2~3名、負傷離脱で欠く事になろうものなら、戦術や布陣を再検討する時間が欲しいところであるが、そんな時間はどこにもない。
タダでさえ、「10日間で4試合」である。主力メンバーが全試合にフルコンディションで出場できる事は、保証の限りではない。如何に、普段からの選手層の厚さの維持・複数の攻撃オプションの準備が重要か。まさに「それ」が問われる時期でもある。
開幕からの7戦を、概ね強豪との対戦で消化してきた仙台。7戦目のホーム・C大阪戦を落としたものの、そこからの連戦を2連勝で凌ぎ、GWの連戦に繋ぐ事ができた。特にミッドウィークの岐阜戦は、関口と田村を欠きながらも2-0で勝利し、仙台の底力の一片を垣間見る事ができた。
問題は、ここからである。
現在5勝1分3敗の5位と、昇格圏までもう一歩というところに居る仙台。だが、順位の上下を見る限り、1試合で順位が大きく入れ変わる可能性の高い混戦模様である。ここを「我慢」し、上位に食らい付けるかどうかで、今後の行方が見えてきそうだ。
大事な4連戦の「初戦」となる今節は、ロアッソ熊本とのアウェイ対戦となる。今季初の九州遠征。まだ決して暑いとは言えないこの時期に、九州遠征を消化できる事は、暑い時期に調子を落としやすい仙台にとって、決して小さくないアドバンテージだ。この好条件を活かし、なんとしてでも勝利で仙台に帰ってきたい。
対戦相手となる熊本だが、昨年在籍したFW高橋泰が福岡に移籍した事で、絶対的なストライカーを失った。その代わり、宇留野(2点)・中山(2点)・木島(3点)といった面子が、平均的に得点を取るチームになっている。
だがこれは、ある意味で「昨年よりもやっかいな相手」と言える。複数のポジションの選手が得点を取れるという事は、ゲームメークで相手を崩しているという事の裏返しでもあり、そのキーマンが居るはずだ。
そこで気になる存在が、「ダブル・トシヤ」である。一人は、名古屋から移籍した、あの藤田俊哉。ジュビロの選手というイメージが強かったが、名古屋を経て、何故か今季、J2に居る。
もう一人は、言わずと知れた、石井俊也だ。仙台から京都へ移籍し、2007年11月25日のアウェイ対戦で、仙台の入れ替え戦進出をそのヘッドで阻んだシーンは、今も記憶の片隅に残っている。
共に、今季からは戦いの場をJ2熊本に移し、今季ここまで2人とも全試合先発出場中である。中盤でのゲームメークは、おそらくこの2人が行っているはずだ。昨年の絶対的なストライカー・高橋が抜けた穴は、中盤からのゲームメークで、複数のポジションから得点を取れる、組織的なチームに変貌を遂げている。
今季の熊本の特徴として、全10得点中、PK2本・オウンゴール2本というものがある。一見、「ラッキーな得点だろう」と思いがちだが、PKにしろオウンにしろ、相手PA内で勝負を仕掛けてなければ、取れない得点だ。裏を返せば、より攻撃的な戦術で戦っている事の現れとも言える。
それを裏付ける証拠の一つとして、熊本の今季のシュート数をあげてみたい。現在、熊本のシュート数は110本で、リーグ4位である。仙台が130本でリーグ2位、湘南でさえ104本で5位である事を考えると、決して熊本のシュート数は少なくない。
(因みに、最下位は東京ヴェルディの80本。勝つ以前に、シュートを打てていないんですね)
今季、熊本との対戦は初めてだが、おそらく、昨年の「チーム高橋」のイメージは皆無と思われる。
こんな相手に対処するには、如何にこちらのディフェンディング・サードで勝負をさせないか?という事だろう。熊本のPKやオウンの数を考えると、こちらのエリア内に侵入させる事自体が「危険水域」だ。
だが仙台としては、こんな相手であっても「やる事は変わらない」という姿勢で充分だろう。この試合、筆者が理想の展開として挙げたいのは、7節・ホームC大阪戦の前半のような戦い方だ。積極的に相手ボールへアプローチし、完全に試合の主導権を握り、26分の梁の先制点に繋げた試合である。残念ながら、後半に逆転を許し敗戦を喫してしまったが、あの試合の前半でみせたような戦い方ができれば、3連勝は達成したも同然だろう。
気を付けたいのは、打つシュートの精度。これは今節の仙台の特徴でもあるが、あまりにもシュートの精度が低いため、打ったシュート数の割に、得点を稼げていない。ここ2戦は、ベテランFW平瀬の2戦連続ゴールで救われているが、連続ゴール中の選手というのは、相手にマークされる可能性も高くなるため、あまり自由にさせて貰えない。やはりここは、そろそろ他のFWへの得点に期待したいところだ。
その意味で期待したい選手は、中島とソアレス。特にソアレスは、途中出場にて良い動きを見せており、ここ数試合では、非常に惜しいシーンを何度も演出。そろそろ、彼にゴールが生まれても良い頃である。
この4連戦で大事なのは、「すぐに次の試合がやってくる」事を考慮し、90分を上手にコントロールした試合をする事だ。そのために、絶対に欲しいのは先制点。先に点を取る事で、以降の攻撃の展開に余裕が生まれ、またモチベーションも維持できる。逆に先制点を許せば、無理にでも得点を狙いに行かなくなるを得ず、前がかりになって、カウンターなどで逆に追加点を許す展開になりかねない。
また、この4連戦を別な角度で愉しみたいのが、控え選手の出番の有無である。この4連戦を、全て同じスタメンで凌げるチームは皆無に等しいだろう。必ずどこかで、先発の入れ替えは発生する。仙台において、それが、どの試合で、かつ誰が出てくるか?という点が、非常に楽しみなポイントである。
控えに甘んじているソアレスはもちろん、サテライト・柏戦で良い動きを見せてくれた、三澤にも期待したい。西山や曽我部といった存在も、トップの試合で見てみたいと思っている。仙台にこれだけ、期待できる控え選手が居るというのも、贅沢な事だ。必ずや、現在の控え選手の誰かが、この4連戦における「ラッキーボーイ」として台頭してきてくれる事を願って止まない。
だが、最優先事項は、この4連戦の「初戦」に勝つ事。内容はともかく、勝たなければ始まらない。次回のホームゲームである29日の水戸戦の入場者数増に期待を繋ぐためにも、3連勝という戦績で、上位進出への望みを繋いで帰仙して欲しいものだ。
最後に、アウェイ実況中継でお馴染みの佐々木聡氏。今回の熊本戦の中継が、記念すべき100回目との事である。
仙台の選手が「空気」を読めるならば、成すべき事は、ただ一つだ。
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