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-泉中央から発車するツアーバスの車両ナンバーをみたとき、何かの因縁を感じた。「・・・8」だったのだ。しかも、割り当てられていた座席が、なんと8列目。
もちろん、トップツアー様には、私のハンドルネームなど伝えているはずもない。どう考えても、偶然の一致だった。少々、奇妙ではあったが、何かの良い予兆のような気もして、快く、泉中央を出発した。
・・・まさかその後、「MF8・澤昌克選手」に決勝ゴールを決められて敗戦を喫する事など、夢にも思わなかったが。
2011/07/09 キックオフ前の日立台サッカー場(一部画像処理済みです、ご了承下さい)
スコアレスドローで迎えた、後半ロスタイム。4分と掲示された時間の、その4分に差し掛かる少し前に、その「事件」は起きた。
柏GK・菅野の、なんという事もないパントキック。その落下点に、仙台の選手が3人も居ながら、痛恨の「お見合い」をしてしまい、一瞬の隙からボールを奪われてカウンターを喰らい、綺麗に決勝点を決められてしまった。
「またか・・・」
集中を欠いていたと言われても仕方のない、凡ミス。確かに、疲れがピークに達する時間帯ではある。だがそれでも、やってはいけないミスというものがある。
もう、忘れたのか。あの、ホーム磐田戦の屈辱の3失点目を。相手GKが放り込んできた、どうという事のないボールの処理が、後半のロスタイムでは如何に大事な仕事になるかという事を。
「勝ちたかった」それは、選手・サポーター共に共通の認識だ。だが、アウェイである事、相手は現在首位の強豪である事、そして直接対決である事を考えれば、ドローも充分に許容範囲内だったはずだ。
もっとも、こういう凡ミスをやらかすから、まだまだ仙台は、首位争いなどに首を突っ込む力が無いと言われるのだろう。
一言で言えば、「J1で上位争いをした経験が、絶対的に少ない」。これは、仕方のない事だ。実際、必死になって応援している、私たちサポーターでさえ、今この時期に、この順位に居るなんて、思ってもみなかったのだから。
今節の対峙の相手となった柏は、大敗が続く中、外国人選手を先発から全て外すという「大なた」を振るい、守備を再構築してきた。当然、仙台とは、守り合う展開が予想され、果たして試合も、内容としては概ねその通りとなった。
シュートで終わる展開が、比較的少ない試合だった。お互いがフィニッシュまで持ち込まれる前に、中盤で潰しに掛かり、相手に決定機を譲らない展開。もしこれを許しても、お互いのGKが集中を切らさず、ゴールを死守し続けた。
こんな「堅い試合」の場合は、だいたい、スコアレスドローで終わるものだ。内容的にはおそらく、前回対戦時のナビスコカップと同じような展開だったのだろう。
勝ちたい気持ちは強かったが、首位相手に勝ち点1なら、充分に次へ繋がる内容と言える。そして、それが見えてきた時間帯に、有り得ない凡ミスによって、むざむざと勝ち点3を相手にプレゼントしてしまった。
正直言えば、非常に楽しみにしていた一戦だった。その事は、プレビューでも散々書かせて頂いた通りである。こんな結末を迎えて、少々残念な気持ちはあるが、それでも、ツアー自体は楽しかった。5年越しの日立柏サッカー場を堪能でき、筆者の「勝手な約束」も果たす事が出来た。お互いが守備的な展開を求めてしまい、少々、試合内容に物足りなさは感じたものの、Jリーグでは良くある「お互いに負けたくない試合」の一例なのだと思えば、決して面白くない試合だった訳ではなかった。
・・・試合終了のホイッスルが吹かれたとき、体中の力が抜け落ちるのを感じた。脱力感。いや、無力感と言ったほうが、正しいだろうか。
しかし、どんなに楽しみにしていたアウェイ参戦でも、こういう結末で終わる事も、確かにある。それも含めてのアウェイ参戦だ。負けて帰ってくる事の悔しさを味わう可能性を含めての弾丸ツアーなのだ。始めから勝ち点が保証されている試合など、どこにも存在しない。
「J1での上位争い」という、今季開幕前には予想もしなかったシチュエーションに居る、私たちサポーターと、そして選手たち。
そして、少しでも気を抜けば、あっと言う間に下位争いに巻き込まれるような、非常に詰まった勝ち点差の中で、ひしめき合っている、J1のチームの数々。
そんな中で、この試合の終了間際に見せた、ほんの少しの対応の甘さ。
あれさえなければ、仙台は、もう少し「上」を本気で目指せる、良いチームになると思うのだが。
もっとも、こういう凡ミスは、どんなに強豪なチームでも、時として起こりうる。決して 100% 起こらないとは言い切れない。ただ、仙台の場合、どうしても「J1での上位争い」の経験が絶対的に少ない事から、チームとしての積み重ねに乏しく、ああいった場面での対処が甘くなってしまうのだろう。
そういう意味では、非常に残念な結果ではあったが、これも、チームが成長する上では、大事な経験になると思う。こういった経験を、サポーターも一緒に味わう事で、共に成長していけるものと信じている。
まずは、過ぎた事をこれ以上とやかく言っても仕方がない。
柏とは、ナビスコカップを含め、これで「アウェイ2連戦」を消化。残るは、今月下旬の「ホーム2連戦」だ。アウェイでの成績は、これで1勝1敗。5分の成績だ。残る2戦をホームで戦えるというのは、心強い限りではないか。
私たちの声で、柏を圧倒し、今度はホームで、この日のリベンジを果たしたい。
6月に続き、今月もまた過密日程である。今週も、またすぐに水曜日に試合があり、選手は休む暇もなく、次戦へ切り替えて準備を始めている。
私たちも、必要以上に落ち込む事なく、前を見据えよう。
私たちサポーターが、チームを信じる気持ちを持ち続ければ、必ずチームは、結果を以て応えてくれるはずだ。
それを信じて、次節の清水戦も、馳せ参じる。
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