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第24節vs山形戦プレビュー 復調の流れの中で、なんとか迎えられる、みちのくダービー・第2戦。山形は降格圏脱出を目指し、そして仙台は、再びの躍進を狙う一戦。今節以降は少し日程的に楽になるため、あとの事を考えない、激戦必至な様相となるか。仙台は赤嶺が、そして山形は山崎が、それぞれ2戦連発を狙う。お互いの順位など無関係、全力で山形を倒しに行くべし。

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名古屋・磐田のアウェイ連戦を、勝ち点4という好成績を挙げて戻ってくる事になった仙台。今節は、みちのくダービーの第2戦・山形を、ホームに迎えての一戦となる。

お互い、それぞれ置かれている状況が違ってきているも、勝利が欲しい気持ちは一緒で、この試合のあとの日程に間隔が空く事から、「次節への疲労の心配」を考えず、可能な限りの運動量をぶつけ合う、激しい攻防戦が予想される。

注目点は、やはり、お互いの得点源の存在となるだろうか。山形は、広島から途中加入の山崎が。仙台は、今季から完全移籍の赤嶺が、それぞれ前節に得点を上げている事から、共に「2戦連発」を狙っている事は必至。もちろん、それはお互いが判っている事なので、お互い、それぞれ相手の「得点源」に仕事をさせまいと、ディフェンスにも力が入る事だろう。

仙台としての心配点は、この試合にはどうしても出たいものと目される、菅井のコンディションの状況。どうやら、磐田戦を出場回避した程度では回復は難しいようで、今節に出場できるかどうかは、おそらく、ギリギリまで判断を迫られる事になりそうだ。サイドバックの朴柱成、そして菅井の両選手のポジションをカバーできる田村も、ここ2戦で相当に疲労や痛みが蓄積しており、今節に、無難に先発できるかどうかは不透明。山形戦でもある事から、何とか、菅井には先発に復帰して欲しいところではある。

また、この一戦が「ダービーマッチ」であるというところから、お互いのチーム状況に関係なく、異様にモチベーションが高まり、普段見られないような動きを発揮できる事がある。このため、一応、相手状況のスカウティングはやっているとは思われるが、いざ試合が始まると、「そんなの関係ないよ」と言わんばかりのプレー満載になる可能性も。

ただ、そんな中でも、仙台としては、リーグ戦中位の大混戦の、まさにど真ん中に位置しており、この一戦で勝ち点3を積み上げられるか否かで、順位が大きく変動してしまう。現在、勝ち点33から勝ち点30までの4差の中に、実に、6チームがひしめき合っている。更には、「可能性だけ」を考慮すれば、勝ち点35の鹿島でさえ、一応、射程圏でもある。(※今節の鹿島は、ホームに最下位・福岡を迎えるが、最近の福岡は、監督の交代以降、粘り強い戦い方が出来るようになってきており、"鹿島の順当勝ち"と、安易に言えない雰囲気も漂っているのだ)

今節、勝利すれば、一気に、7位から5位の可能性が。しかし負ければ、7位から、一気に11位の可能性も。たった一試合で、5位から11位までの可能性があるなど、混戦も甚だしい。

しかし、順位を気にする以前に、まずは、名古屋戦・磐田戦と続いた、内容良い試合を、このダービーマッチでも、同じように発揮できるかどうか。その点が重要になる事は間違いない。

仙台は、ここ2戦で1勝1分と、勝ち点を積み上げて来ているが、どっこい山形も、ここ3戦で1勝2分と、調子を取り戻しつつある。そして、前述した「お互いのストライカーが2戦連発を狙う展開」とあっては、共に、負けられない意地と意地のぶつかり合う激戦となる以外に、想像しようがない。

お互いが勝ち点3を渇望する試合ではあるが、それを実現するには、まず、相手の良さを上手に消した上で、それぞれの勝負どころでの得点狙いとなる。予想される展開としては、仙台は、最終ラインを高めに保ちつつも、引き続きディフェンシブベースな戦術で、相手のボールを、素早いインターセプトなどで奪ってからのカウンター攻撃がベースとなるか。そして、山形としては、「仙台のその手は喰わない」と言わんばかりに、仙台の守備と攻撃のリズムをかき乱すような、中盤の豊富な運動量を駆使した、攪乱戦術を狙ってくるだろうか。

山形は、J1の中では、必ずしもプレー精度の高い選手ばかりでもない事から、「やりたい守備や攻撃」を、きちんとフィニッシュまで持ち込む事に苦労しているチームだ。しかし、一度その「掛け違ったボタンが噛み合い出す」と、とんでもない威力を発揮したりする、まるで「突然大きくなって無敵化する、スーパーマリオのようなチーム」でもある。

仙台としては、山形のそんな「潜在能力」を、如何に発揮させず、90分間、自分たちのペースで試合を運び、そして勝利を勝ち取れるかに掛かっている。

大事なのは、試合の入り方。絶対に、山形に攻守のリズムを掴ませず、そして逆に、早めに攻守のリズムを掴んで、流れを引き寄せる事にある。

そのためには、調子を取り戻してきた赤嶺、そして関口・梁ら前線陣が、運動量を惜しまずに動き回り、山形のが時折見せる「ディフェンスの隙」を突きまくって、とにかく、たくさんのフィニッシュシーンを創造する必要がある。

「山形を、絶対にノせるな」

このミッション・クリティカルな要件を満たすプレーを発揮できれば、自ずと先制点、そして、勝ち点3は転がり込んでくる。

間違っても、ここで、山形の息を吹き返させるような得点、そして勝ち点を与えてはいけない。

来季も、山形にはJ1に残っていて欲しい、とは思う。しかし、ダービーマッチである以上、一切の情けは無用。採れる手段、出来る戦術、そして使える選手は積極的に使って、山形に主導権を一切とも与えず、完勝を以て、勝ち点3を獲得して欲しい。

「大丈夫、やれば出来る」

名古屋戦と磐田戦を見た者であれば、この一言を否定する事はしないだろう。中2日と厳しい日程ではあるが、決して難しい試合ではない。

出来るならば、試合の序盤など早い段階で先制点を上げ、そして追加点を奪えたあとは、武藤やディエゴなどの新戦力をも試してみたいところだ。

9月に入れば、少しの期間的猶予のあと、ナビスコカップを含めた連戦・過密日程がまた始まる。この時期にまで、武藤やディエゴを「試験運転」しないのでは、彼らの起用を、更に躊躇する事にも成りかねない。

できるだけ、早期に、彼ら新戦力の起用を。

そのためにも、このダービーマッチは、内容をも伴い、先制点、そして勝ち点3が必須要件。それ以外に、期するものは無い。

ここで、山形をキッチリと叩きのめし、その上で山形に、今季残留のエールを贈ろうではないか-。




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