訪問者数:

ページビュー:

J1第29節vs福岡戦プレビュー 5連勝中・5位の仙台と、最下位ながら現在2連勝中の福岡との対戦。スタジアムとの相性は決して良くないものの、チーム新記録の6連勝が懸かる仙台は、他のジンクス打破と同様、勝ちに行くサッカーをするだけ。エース・赤嶺が出場停止も、残留へのプレッシャーが大きくのし掛かる相手をうまくいなして、きっちりと勝利を掴み取れるか。今節は、先発2トップの出来にも注目。

トラックバック(0)
■サッカーブログランキングに参加しています、ご協力をお願いします■
にほんブログ村 サッカーブログ ベガルタ仙台へ
にほんブログ村

 残留争い-。

 
前節・C大阪戦の勝利を以て、今季のJ1残留を、数字の上でも確定させた仙台と、今だに最下位とし、いつ降格が決まるのかのカウントダウンの真っ最中の、アビスパ福岡とのマッチアップとなる今節。
 

 モチベーション面で考えると、当然福岡としては、奇跡的な残留実現へ向けて、自分たちは連勝を続けるしかなく、苦しい戦いを強いられ続けている。

 
対する我らが仙台は、残留を確定させただけでなく、現在を5位とし、更に上の順位すら伺える位置をキープしており(4位・横浜FMとの勝ち点差は4)、また、直上のマリノスが、現在、J公式戦3連敗中(先日の天皇杯では勝利)と、決して上り調子ではない事から、4位浮上のチャンスは決して小さくないものと考えられる状況下にある。
 
今節は、エース・赤嶺を累積警告による出場停止とし、彼を欠いて臨む一戦となる。5連勝の立役者なだけに、彼が欠場する穴は、決して小さくはない。そしてこの状況を、福岡側からみれば、多少のアドバンテージを得たものと考える筋もある事だろう。
 
しかし、赤嶺を欠いてなお、この福岡戦に向けては、必ずしも悲観的になる事もないと考える、仙台側諸氏の数は、おそらく9割、いやそれ以上か。その最大の理由は、先週の天皇杯で公式戦初ゴールを決めた、ルーキーFW・武藤雄樹の存在にある。試合の後半から出場した、彼のスピードとドリブルの迫力は、まるで、中島と関口を足して2で割り、良いほうを残したような印象。今季の彼の台頭を心待ちにしていたサポーターにとって、テレビ中継もラジオ中継も無かった天皇杯での活躍ぶりは、福岡側からすれば、ほとんどデータの無い「ダークホース」的存在。赤嶺を出場停止で欠く今節、どう考えても、武藤は最低限、ベンチ入りは濃厚と観ている。
 
ところで、博多の森、いやレベルファイブスタジアムでの対戦では、ほとんど、勝ったという記憶が無い。つまり「鬼門」というヤツだ。
ここで、過去の同スアジアムでの勝利試合記録を調べてみたところ、
 
2004年4月29日(木)・J2第 8節 福岡2-3仙台
2007年3月21日(水)・J2第 4節 福岡1-2仙台
2007年7月15日(日)・J2第28節 福岡0-1仙台
 
というものだった。2007年は、ロペスの決勝ヘッドや、梁の1試合2得点での勝利との事だが、記憶にあるのはむしろ、2004年の勝利試合のほうか。福岡に2点を先行されながらも、途中投入された中原が劇的な2得点を挙げて追い付き、試合終盤の後半44分に、シルビーニョの決勝弾で奇跡的な逆転勝利を収めた試合。長らくベガルタを応援しているサポーターなら、この試合を覚えている人も多い事だろう。
 
だが、このスタジアムでは、2005年の最終節で、当時の監督が勝ち点の足し算を間違い、入れ替え戦出場を逃すという、ほろ苦い経験も味わっている。
 
過去の同スタジアムでの勝率という意味では、上記の通り、過去10年で僅かに3回しか勝てていない事から、決して高い勝率とは言えない。そして、最後に同スタジアムで勝ったのが2007年という事は、手倉森監督になってからは、まだ1度もこのスタジアムでの勝利が無い、という事にもなる。年度ごとに、属したカテゴリーの違いもあり、対戦の無かった年もあったが、4年も勝っていないスタジアムで、クラブ過去最高記録の6連勝を狙おうというのだから、ここを突破すれば、連勝の勢いはまだまだ継続するものと予想できる。
 
という事で、そろそろ、同スタジアムでの勝てないジンクスも破っておきたいところ。実際に今年は、過去のジンクスを色々と破ってきた。等々力競技場での初勝利、瑞穂陸上競技場での初勝利、そして、山梨中銀スタジアム(旧・小瀬スポーツ公園)での10年ぶりの勝利。
 
これらの勝利劇を思えば、博多の森での4年間未勝利など、ジンクスと言うにはあまりにもおこがましい。ただ「鬼門」である事には、間違いはない。特に今節は、彼らにとって、やっと復帰したJ1の舞台から再び滑落する危機の真っ最中なだけに、相手に関係なく、がむしゃらに勝利を目指して挑んでくる姿勢が見え隠れしている。その勢いに飲まれて、自分たちのサッカーが出来なくなる状況に陥る事だけは避けたい。
 
窮鼠、猫を噛む。という、ことわざもある。もっとも彼らは、鼠ではなく蜂なので「蜂の一刺し」を喰らわないようにしたい、というほうが適切か。
 
仙台側でポイントとなりそうなのは、前述したが、やはりエースストライカー・FW赤嶺真吾の欠場による影響の程度。ルーキー・武藤の台頭との兼ね合いもあり、むしろ、今節は「先発2トップの組合せ」がどうなるのかに注目が集まる。いきなり「武藤のリーグ戦初先発が実現!」等という期待は、流石に厳しいと思うので、ここは予想として、柳沢-太田の2トップを想定し、後半途中から、柳沢を武藤に替えて、足の止まった福岡のディフェンスを引き裂き裂いてみたい。
 
ただ、こういった流れに持ち込むためにも、絶対に先制点は与えられない。彼らの総得点こそ24得点と、山形の22得点に続いて相当に低い状況下ではあるが、ダイジェストなどで彼らの試合を観る限りでも、惜しいフィニッシュシーンは、数多く創っている。運悪く、先に失点を喫するような事があれば、彼らの攻撃が図に載ってしまう危険性もあり、そこはしっかりとケアしたいところである。
 
ディフェンスのケアという意味では、前節・C大阪戦で大活躍した渡辺広大でも、累積警告による出場停止が明ける鎌田次郎でも、どちらでも遜色は無いだろう。むしろ、前節からの継続という意味で、渡辺広大を先発起用しても構わないくらいだ。守備の主軸である、チョ・ビョングクが、韓国代表に復帰して離日した事もあり、北朝鮮代表の梁と共に、疲労面での懸念も若干ながらある事から、場合によっては、今節は広大と次郎のコンビでセンターバックを組んでも面白いかもしれない。
 
いずれにせよ、仙台としては、絶対に自分たちのサッカーを見失う事だけは避けたい。一番にやってはいけないのは、ナビスコカップ2回戦・第2戦での、アウェイ・磐田戦のような戦いぶり。あの試合では、相手の出足の鋭さや、球際の強さなどで、総合的に、磐田の足元にも及ばない内容での敗戦となった。
 
福岡が、もし、仙台を相手に勝機を狙ってくるとすれば、あの試合を参考にしてくる可能性は高いと考えている。
 
ところで、以前にも書いた事だが「今季の仙台の敗戦パターン」を覚えているだろうか?
改めて書くと、「仙台が今季、負けた試合では、内容的にも良くなく、1点も獲れずに敗退する」というものだ。もし、仙台がこの試合で負けるとすれば、やはり同様に、良いところなく、無得点での敗戦となるだろう。
 
そう、させないためにも。
これは、本当に毎節のように、どこの対戦カードでも語られる事なのだが、大事なのは「先制点」だ。特に、今季の仙台の場合は、得点を挙げた試合での敗戦が無い(つまり、逆転負けが無い)事からも判るように、今季のJ1最少失点を誇る仙台が、先制点を挙げる事の意味は大きい。
 
その上で、ここ5試合の5連勝中にも達成している「マルチ得点」にも拘りたい。
 
どんなに失点の少ないチームでも、どこかで1失点を喫してしまう可能性は、常に存在する。事実、仙台の5連勝中においても、失点しなかったのは新潟戦だけ(2-0で勝利)であり、他の4試合では全て1失点しているのだ。
 
現状の「福岡の連勝の勢い」を考えれば、1失点は、想定の範囲内に入れておくべきだろう。よほど、1-0のまま試合終盤に突入し、追加点よりも無失点で逃げ切るべきという時間帯に突入でもしない限り、基本的には、2得点を狙った戦い方をするべきである。
 
そして、このリクエストは、赤嶺が出場停止となる今節においても、決して難しいものではない、と考えている。好調を維持している太田、アウェイ横浜FM戦で、移籍後初ゴールを挙げた柳沢、更には、天皇杯でもPK奪取で活躍した、中島やルーキー武藤。加えて、2004年に2得点と大活躍した、中原の高さという武器もある。
 
赤嶺抜きでも、ちゃんとフォワードが絡んで、得点を挙げられるかどうか。ここが、仙台が残りのリーグ戦6試合でも、連勝を続けられるかどうかの、大事な試金石となる。決して、ここで福岡の「延命」に手を貸す必要は無いのだ。
 
赤嶺の出場停止を受け、今季の仙台フォワード陣の真価が問われる一戦となる。奮起せよ、控えフォワード陣。必ずや、マルチ得点での勝利を挙げて、胸を張って、仙台に戻ってきて欲しい。
 



■サッカーブログランキングに参加しています、ご協力をお願いします■
にほんブログ村 サッカーブログ ベガルタ仙台へ
にほんブログ村

最近のブログ記事

福岡0-3仙台 松下、全3得点に絡む大活躍。左サイドからの崩しが効き、福岡の甘いディフェンスを次々に切り裂いた。松下自身の2得点に加えて、ルーキー・武藤のリーグ戦初ゴールも飛び出し、クラブJ1初となる、快心の6連勝を達成。4位に2差の5位と肉薄し、ACL圏へ、また一歩、前進。
 先発メンバーの中に、エース…
J1第29節vs福岡戦プレビュー 5連勝中・5位の仙台と、最下位ながら現在2連勝中の福岡との対戦。スタジアムとの相性は決して良くないものの、チーム新記録の6連勝が懸かる仙台は、他のジンクス打破と同様、勝ちに行くサッカーをするだけ。エース・赤嶺が出場停止も、残留へのプレッシャーが大きくのし掛かる相手をうまくいなして、きっちりと勝利を掴み取れるか。今節は、先発2トップの出来にも注目。
 残留争い-。  …
【天皇杯】ベガ仙2-1ソニ仙 昨年に続き「仙台ダービー」が実現。JFL最下位とは思えない、躍動感溢れるサッカーに苦戦するも、今年は"辛勝"で、何とか面目躍如。主力の一部を欠くと途端にサッカーの質が落ちる悪癖は、今後も改善を要する課題。切り札・武藤雄樹の活躍と公式戦初得点は、ベガルタの世代交代の序章の1ページとなるか。無事、3回戦へ進出。
 代表戦選出により、梁とチョ・…