訪問者数:

ページビュー:

仙台0-0広島 イッツ・ザ・フェンシングゲーム。スコアレスであった事が勿体ないくらいの好試合。双方、互いの隙を見付けては針を刺すような攻撃転じを繰り返し、息を飲む展開の連続も、これまた双方のGKがファインセーブやスーパーセーブを連発。双方に勝つ権利はあったと思うが、仲良く勝ち点1を分け合う結果に。

トラックバック(0)
■サッカーブログランキングに参加しています、ご協力をお願いします■
にほんブログ村 サッカーブログ ベガルタ仙台へ
にほんブログ村

 よく、サッカーの試合の内容を、他のスポーツに例えて表現する事がある。例えば、相撲に例えて「がぶり四つ」、ボクリングに例えて「ジャブの応酬」または「ノーガードの撃ち合い」といった感じだ。筆者も、何度か引用させて頂いた事がある。

 
そして、今節の広島戦を、筆者なりに例えるならば「フェンシングのような試合」となるだろうか-。
 

 お互いのフォーメーションの違いから、決して「がぶり四つ」には成らず、それぞれに隙を見付けやすい展開となった今節。試合の序盤こそ、五分五分の攻め合いとなったが、前半の半ばあたりからは、広島に一方的に攻め込まれる展開へ傾倒していく。それでも、ディフェンス面での読みの良さと体を張ったブロッキングで、相手が狙うシュートを防ぎ続けた。

 
しかし、相手も然る者。元仙台の佐藤寿人の、裏への飛び出しの鋭さはやはり別格で、今節も、何度も「あわやヤラれ」かけた。更には、現役日本代表の李忠成のドリブル突破も脅威で、いつ失点してもおかしくない展開の連続となった。
 
全般的には、お互いの「間合い」を意識しながら、少しでもお互いの隙を見付けてはそこへ矢のように剣を突き刺し、得点を狙う、そんな雰囲気。しかし、相手の読みも冴えており、こちらが狙ったところにはしっかりとマークが入り、最後は、寸でのところでかわされ、得点に至らず。狙いが失敗すると、すぐに帰陣し、またすぐに相手との間合いの見定めからやり直す。そんな状況が、押し込んでは敵陣で展開され、また押し込まれては自陣で展開され。その全体的な様相が、本当に「フェンシングの試合の如く」であった。
 
後半に入ると、広島の運動量が落ちてきた時間帯から、仙台が押し返す展開へ。だが、攻め続けても攻め続けても最後は、広島GKでかつ現役日本代表の西川に、読みの良さで好セーブを連発され、最後まで得点は奪えず。だが、好セーブは、仙台GK・林卓人も連発しており、こちらも最後まで失点を許さなかった。
 
共に、お互いの僅かな隙を突いて攻撃展開し、そして最後はGKのファインセーブ、その繰り返しとなった。どちらに先に、ゴールが産まれるのか。決して目を離せない展開の中、時間だけがどんどんと過ぎ去っていくのを感じた。おそらく、今季の試合の中で、一番、時間の経過が早く感じられた試合だったのではないだろうか。
 
告知された、後半ロスタイムの3分も、まるで無かったかのような早さで消化し、そして試合は終了。結局は 0-0 となり、今季の広島との対戦2戦の合計でも、0-0 のスコアレス決着となった。
 
しかし、内容には充分過ぎるほどの手応えを感じた。相手が、現役日本代表の西川でなければ、2点くらいは獲れていたと思うような試合。スコアレスで終わった事が、非常に勿体ないと感じられた、今節だった。
 
少々気掛かりなのは、前半終了間際に負傷で退いた、ボランチ・富田の負傷の程度。公式な発表は、このレポートを書いている時点では無いものの、もし肉離れであれば、今季はもう復帰は難しいかもしれない。ただ、交代で入った松下もボランチ経験者である事から、必ずしも戦力減とは言えず、むしろ、3列目からの攻撃のオプションが増えたと感じたくらいだった。残りの試合も、決して心配はしなくても大丈夫だろう。
 
惜しむらくは、ベンチに、ルーキー・武藤雄樹の名前が無かった事。試合翌日の、新潟との練習試合で、その武藤がハットトリックを決めた事が、公式HPでアナウンスされたのを見て「あぁやはり、武藤を広島戦でベンチに入れて置きたかった」と思い描いたのは、筆者だけでは無いはずだ。
 
ところで、今節終了時点の順位表で、上下を伺ってみると、3位へは数字的に届かなくなった反面、5位からの転落の可能性もグッと少なくなった。また、今季の目標であった「1桁順位」も確定し、あとは現実路線として、4位の横浜FMを抜き去ってのリーグ戦フィニッシュを狙いたい。
 
その横浜FM、今節は甲府に逆転勝ちを収めたものの、86分と89分という、苦しい時間帯での得点。下手をすれば敗戦を喫し、仙台が4位に踊り出ていた可能性は充分にあったのだ。現在、横浜FMとの勝ち点差は3。得失点差で仙台が上回っているため、横浜FMの1敗の時点で、仙台が抜き去れる可能性は充分に残っている。
 
引き続き、4位を狙って、残り3戦を無敗で乗り切ろう。もちろん、勝利は必要だ。例え、優勝争いをしているガンバ大阪であっても、臆する必要は全く無し。むしろ、彼らのほうに、優勝争いのプレッシャーが掛かっている時期でもある事だろう。
 
さて、今節の終了を以て、リーグ戦はまた2週間のお休み。この間は、J2の昇格争いや、天皇杯3回戦、日本代表のW杯予選など、また別な楽しみの応酬である。特に、平壌での北朝鮮戦は、絶対に目が離せない。
 
ところで天皇杯では、J2降格の決まった福岡との「再戦」となる。もはや失うものの無い彼らにとっては、来季のJ2参戦へ向け、伸び伸びと、ノープレッシャーで戦いを挑んでくる、非常に怖い相手となる。但し、福岡の選手個々の問題として、来季の契約を掛けた戦いという意味もある事から、決して油断は成らず、こちらとしては、是非ともベストメンバーで臨みたいところ。
 
しかし、天皇杯3回戦に向けては、リーグ戦で現在出場停止となっている、チョ・ビョングク、そして我らが至宝・梁勇基の2名は、W杯の予選出場のために離日している時期でもあり、天皇杯3回戦には出場できない。このため、メンバー構成的には、練習試合・新潟戦でハットトリックを決めた武藤も、充分に、この天皇杯出場に絡んでくる事だろう。先発起用はまだ早いと思うので、やはり、勝負どころでの投入となるか。もし武藤が決めれば、天皇杯2戦連発となる。期待しない訳が無い。
 
日を追う度に、昼夜の寒暖差が大きくなってくる。次の試合の頃には、もっと寒くなっている事だろう。天皇杯3回戦(11/16)も、ミッドウィークのナイトゲームとなる事から、充分に寒さ対策をして、スアジアムへ来られたし。
 
私たちのサッカーシーンは、まだまだアツイ。「4位浮上」と「天皇杯の行方」が気になり、サッカーをやるほうも観る方も、モチベーションが下がる気配を感じない。こんな状況で推移してくれたチームへ感謝すると共に、残り3試合と天皇杯も、全力でチームをバックアップしたい。
 
それでは皆さん、また2週間後に-。
 
#カップ戦は、レポート掲載のみとさせて頂いておりますので、予めご了承下さい
 



■サッカーブログランキングに参加しています、ご協力をお願いします■
にほんブログ村 サッカーブログ ベガルタ仙台へ
にほんブログ村