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第1節vs鹿島戦プレビュー 気持ちも新たに迎える2012シーズンは、昨年からの堅守を継続しながらも、前線からの積極的な守備で、より攻撃的にゴールを狙うスタイルで臨む。共に、震災の影響を大きく受けた鹿島を迎えての、本拠地リーグ開幕。期するもの多かれど、まずはゴールを。願わくば、勝利を。

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 あの大震災から、ちょうど1年。だが、それほど昔の事とは、到底思えない。あまりにもその傷は深く、そして、色々な意味で、「癒え」の進まない1年だった-。

 

 あれだけの影響を受けたにも関わらず、昨年は4位でフィニッシュという、素晴らしい成績を残した、我らが仙台。だが、昨年のような躍進が、今年も保証されている訳ではない。毎年、成績についてはリセットされ、みな同じスタートラインからの出発となる。ただ、選手層や戦術浸透に関しては、あくまでもチームの財産。毎年リセットされるものではない。その点において、仙台は、ここ数年で着実に「それ」を蓄えてきたと言えるだろう。その蓄えが、毎年少しずつ「結果」を生み出してきている。

 
そして昨年は、あの大震災からの復旧・復興の「希望の光」となる事を誓い、それを力の源として頑張ってきた。そして、チームのそんな頑張りから、私たちサポーターも力を貰い、必死に、昨年1年間を生きてきた。
 
より一層、チームとサポーターの絆が強まった、そんな年にする事が出来た1年間だったのではないだろうか。
 
成績はリセットされるが、私たちサポーターとチームとの絆は、決してリセットされる事は無い。選手の育成も、戦術の浸透も、そして、チームとサポーターとの信頼の絆も。これから、脈々と受け継がれていく財産だ。その事を忘れずに、今年も、ベガルタ仙台というクラブを、そしてチームを応援して行きたい。
 
ところで、いったいいつ以来の「ホームでのリーグ開幕」なのだろうか。記録を遡る事7年。2005年のJ2開幕戦が、3月5日のホーム戦だった。あれは確か、J2参入初年度の徳島を迎えての一戦。結果は、、、、、、思い出したくもない。
 
ある意味では、7年ぶりのリベンジのチャンスか。だが、相手は徳島ではなく、J1の強豪・鹿島アントラーズ。昨年は2度の対戦で、唯一2敗を喫し、勝ち点1すら上げられなかった相手だけに、余計に力が入りそうだ。
 
それにしても、毎年、開幕のカードはいったい誰が決めているのだ?昨年の大震災の被災地同士の対戦が、偶然にも震災1年のこの区切りのタイミングで実現するなど、確率論で言えば、とても考えられない。おそらく毎年、何かしらの「思惑」が働いているのだろう。他のチーム同士のカードを見ても、毎年、思う事ではあるのだが。
 
とにもかくにも、今季もJ1リーグが開幕する。J2は一足お先に先週開幕し、お隣・山形では、元仙台の萬代宏樹と、仙台から期限付き移籍した中島祐希が、結果を出そうと必死になって前線で躍動していた。ヘッドコーチには、手倉森浩氏も居る。結果は残念なものだったが、仙台のサポーターとしては、今年の山形の動向が、例年以上に気になるところでもある。
 
手倉森誠監督の言葉を借りれば、今季のスタイルは「前線からの攻撃的守備」。非常に判りやすいコンセプトではあるが、きちんとした「ベースの組織的なディフェンス」が出来ていないと、諸刃の剣になってしまうところもある。闇雲に前線で相手の持つボールを追いかけ回すのではなく、組織的に相手のパスコースを限定させ、「包囲網」を強いてから、一番近い選手がアタックを仕掛け、相手のミスなどからボールを掻っ攫い、そこから素早く攻撃に転じる。言うのは簡単なのだが、やるのは非常に難しい。何人かの選手が連動しないと、相手陣内で効果的にボールを奪取するのは困難だ。下手をすれば、こちらの「前への意識の裏」を簡単に突かれ、あっさりと失点する、なんて事にもなりかねない。
 
そして、今節の相手は、あの鹿島アントラーズだ。局所局所のプレーの精度の高さを考えると、ミス、即、失点に繋がる事もあり得る。一般的に、「何か新しい事」をやろうとした場合には、だいたいが、その「効果」を感じる前に「副作用」を喰らってしまうものだ。そうならないように、まずは、昨年までに培ってきた、自陣での組織的なディフェンスをしっかりと踏襲した上で、鹿島に得点の隙を与える事なく、こちらのペースで試合を運び、その上で、「前線からの攻撃的な守備」を実践したいところである。
 
今年は、例年になく、新加入の選手への期待が大きい。即戦力の面では、センターバックのチョ・ビョングクの抜けた穴を、セレッソ大阪から上本大海選手で補強し、FWではウイルソン、MFではサッコーニ選手を獲得。3人ともキャンプですっかりチームに融け込んでいる様子が感じられ、また、その能力の高さの前評判も上々だ。早く彼らの公式戦でのプレーを見たいものだが、今節のスタメンはあるのか。大黒柱・梁選手が負傷で3月は難しいために、FW陣も含めて、2列目の先発の一角を誰が占めるのか、これはこれで、今から楽しみなポイントである。
 
また、新卒に目を向ければ、仙台大学から奥埜が、ユースから越後が、盛岡商業から藤村が新加入。昨年加入の武藤も含めれば、例年以上に、新卒級の選手への期待度が上がっている事を、肌で感じ取れる。彼らが、数年後の仙台の屋台骨を支える事への期待を含めて、今年は、昨年以上の飛躍と活躍を願わずには居られない。
 
もちろん、決して楽なリーグでは無いことも判っている。鹿島を相手に、決して楽な試合運びなど出来るはずもない。ただ、優勝争いをするようなビッグクラブの後塵を拝するような状況に、いつまでも浸かっていたいとは思わない。力を付け、いずれは、私たちがJ1での優勝争いの渦中に加わるような状況に昇華して欲しいではないか。
 
他のクラブの状況を伺えば、柏レイソルは、J2優勝の翌年にJ1優勝を成し遂げた。FC東京は、J2優勝の年の暮れの天皇杯でも優勝を成し遂げた。それぞれ、J2で1年間、J1復帰のプレッシャーと戦い、その暁に、J1や天皇杯での優勝を成し遂げているのだ。
 
彼らと私たちとで、いったい、何か違うというのか?
それほどの大きな違いは無いだろう。確かに、クラブの歴史や、付いているスポンサーに影響される予算規模などの違いはあるものの、年々、その差は埋まって来ているとは感じないだろうか?それだけ、近年の仙台は「上り調子」と言えるのではないだろうか。
 
本当に大事なのは、今季開幕を迎える、このタイミングだと感じている。
 
今の仙台は、フルマラソンで言うところの「先頭集団の仲間入りが出来るかどうかの瀬戸際」の立場だ。ここで気を抜いて、走るスピードを維持するための走法を崩してしまったのでは、あっという間に脱落する。しかし、ここで気を抜かずに、周囲の選手の状況を伺い、隙を突いて先頭に立つ事もまた、十分に可能なポジションに居る。
 
サッカーのリーグ戦とは、決して立ち止まる事の出来ない、まさにフルマラソンに例えられる競技だ。ただ、その試合スパンが、フルマラソンは「42.195kmを約2時間と少しで走り抜く」のに対して、サッカーのリーグ戦は「全34節を1年間かけて走り抜く」ものである。連敗などで迷走し、勝ち点の積み上げが止まってしまえば、それこそまさに「先頭集団からの脱落」そのものだ。もちろん、そこからスパートを掛けて、追い付く事は出来る。だが、ゴールまでの長い距離をスパートし続けられる訳ではない。用意周到なスカウティングや、戦術浸透などで準備を怠らなければ、シーズン途中で苦しいスパートを掛けなくても、常に先頭集団に食らいついて行けるはずだ。
 
ベガルタ仙台が、J1の舞台でタイトルを勝ち取るその日は、決して遠くない-。
 
今は、そこを目標とし、このクラブを取り巻く全ての人たちの熱意と声援を背にして、目の前の1試合、1試合を、大事に戦い、そして、楽しみたい。
 
まずは、今季初ゴールを。
願わくば、無失点で勝利を。
 
このクラブのサポーターである事を、誇りに思い、そして、いつの日か、この地域の復興と、大いなる発展を願って。今年も、スタジアムに馳せ参じさせて頂こうと思う。
 
みなさん、どうぞ今年も宜しくお願いします。
 



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