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横浜FM0-2仙台 待望の先制点は、またもセットプレーから。赤嶺の「日産スタジアム3戦連発」となる先制点と、そして太田のPKによる追加点は、ともに「終了間際」の時間帯の粘りから産まれた。またも雨中の対戦、それでも前線からの攻撃的守備が今節も機能し、横浜FMの攻撃をゼロ封殺。長めの後半アディショナルタイムの末に待っていたものは、よもやの「武藤PK奪取からの追加点」という演出だった。

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 筆者としては、2年ぶりの日産スタジアム。「あの時」は、赤嶺の前半14分の先制ゴールがそのまま決勝点となり、1-0で逃げ切った。そして迎えた今節。まさか、まさかの、またしても赤嶺のゴールが決勝点での勝利という、まるでデジャブにでも見舞われたかのような演出(実際には経験している事なので、本来はデジャブとは言わないが敢えてこう表現)。記憶が間違いでなければ、赤嶺は「日産スタジアム3戦連発」のはず。いよいよ以て、「マリノスキラー」の称号を付けても良い頃ではないだろうか。赤嶺は、確か横浜FM戦としては4戦連発。いくらフォワードとは言え、只ならぬ記録だ。

 

 日程としては、今節は「横浜FMのホーム開幕戦」。前節を柏と3-3で引き分けているだけに、この仙台戦に懸ける想いの強さは、半端では無かったはず。しかし、堅守に磨きを掛けて臨んだ今季の仙台を相手に、得点を奪えるか。それが、横浜FM側からみたポイントだっただろうか。

 
前日まで泣き崩れなかった空模様は、試合当日になって、突然にグズつき始める。日産スタジアムのビジター側ゴール裏席は、中段の通路よりも上半分の、屋根の掛かっているエリアを中心に、早い時間帯から埋まり始めた。早春の冷たい雨により、体感気温はグッと低く感じられ、キックオフを待つ間は、唯一の防寒具だったタオルマフラーだけが、筆者の心の支えだった。
 
キックオフ直前のセレモニーののち、横浜FMのホームゲームの開幕を告げるファンファーレと花火の打ち上げを経て、14時03分。試合はいよいよキックオフ。
 
試合の序盤は、お互いに最終ラインを高く維持し、非常にコンパクトで締まった試合となった。横浜FM側は、始めのうちは長めのフィードによって仙台の最終ラインの裏を狙い、それが通用しないと判ると、今度はサイドにボールを振って打開を図る作戦に出てくる。しかし仙台は、オフサイドコントロールや、中盤での玉際の激しさで、横浜FMに決して主導権を渡さず。時折、こちらが決定機を迎えるシーンもあり、双方に息を飲む展開が続く。
 
雨の中の対戦という事もあり、ミスプレーも散見されたが、試合の流れに影響するほどのものとは感じられず。むしろ、昨年末のホーム神戸戦から続く「雨の中の試合」に慣れてきた感もあり、決してこの雨が、仙台側にとって、不利に働くと感じる様相は無かった。
前半の戦いは、お互いが同じように組み合い、完全にガブリ四つの展開。双方が攻守に渡って集中しており、締まったゲーム展開となった。
 
そんな中で産まれた、前半終了間際の先制点は、前節に引き続き、またもセットプレーから。左コーナーキックからのゴール前の混戦の中、ボールを最後に押し込んだのは、やはりこの男・赤嶺真吾だった。"持っている"男のところには、ボールが行くのだろう。
 
ゴールが決まった瞬間は、ビジター側ゴール裏の仙台サポーターには判らなかったが、味方の選手が手を挙げて走り出した瞬間に、ビジター側ゴール裏にも「ゴールが決まった」事が伝わった。
 
一斉に沸き立つ、ビジター側ゴール裏。時計を観ると、前半アディショナルタイムまであと3分(記録では43分)という、前半終了の間際の得点劇だった。
 
前半45分が経過し、大型ビジョンに掲示されたアディショナアルタイムは「1分」。このとき、スポンサーなのだろうか。日清カップヌードルの絵が、「1分」の文字の左右に、大きく表示された。
 
その絵面を観たとき、「1分じゃ短いだろうに」と思った諸氏は、決して筆者だけではなかったはずだ(苦笑)。
 
迎えた後半。大型ビジョンで掲示された「DF2鎌田次郎→DF3渡辺広大」の選手交代案内。ビジター側ゴール裏が、一斉にどよめく。確かに、鎌田が傷んだシーンはあったと記憶していたが、ハーフタイムで交代するほどのものだっただろうか?と、疑問にさえ感じた。
 
ただ、前半のうちに1点を先制していた事もあり、おそらくは手倉森監督なりの状況判断があっての事と想い、過度の心配はせず、後半の試合の入りを見守る。
 
後半のキックオフ直後から、おおよそ15分くらいの間は横浜FMの「逆襲タイム」。なんとか追い付こうと、前半に比べてギアを1段上げ、1点を奪いに来た。もちろん、そんな展開になる事は予想に難くないため、仙台の選手もサポーターも、その「苦しい時間帯」が過ぎるのを、じっと耐え続けた。
 
そして、後半も20分を過ぎたあたりには、横浜FMの攻撃展開にも次第に慣れ、徐々に仙台が押し戻す展開へシフトしていく。また、この日は横浜FMの最終ラインにもミスが散見され、そこに気がついたかどうかは判らないが、赤嶺がチェックしていたところ、容易に中澤からボールを奪う事に成功する場面も。そのまま、ドリブルで一気に横浜FMゴールを急襲。もはや、GKとの1対1となり、このラッキーチャンスに、守備よく2点目をゲットか!?
 
・・・と、誰しもが思っていた、その瞬間。赤嶺のシュートは、横浜FMゴールの右ポストをかすめて、惜しくも枠外へ。
 
ビジター側ゴール裏全体に、一気に広がった「脱力感」。あぁ、ああいうのをきちんと決めていれば、、、、という試合は、過去にいくらでもあった。「どフリーでGKと1対1」を決めきれないのは、もはや仙台の伝統なのだろうか?そうも思いたくなるシーンだった。
 
その後、更にギアをトップへと上げてきた横浜FM。一瞬の隙を突かれ、FW大黒が放ってきたシュートは、林の反応をも許さず、仙台ゴールの左隅上部を目掛けて飛んできた。
 
この試合、一番のピンチのシーンだったかもしれない。
 
だが、そのボールは、辛うじて、バーの左隅を叩き、大きく弾かれた。どよめくスタジアム全体。やはり、大黒にフリーでシュートを撃たせてはいけない。仙台のディフェンス陣に、一層の気合いが入った瞬間だった。
 
以降、試合の展開は、手倉森監督の戦前の読みの通りに「試合の終盤に向けてオープンな展開になったときの、横浜FMの前線の選手の個の力で打開されるのが怖い」という様相となり、再び、横浜FMの執拗なラッシュを、必死に跳ね返す展開へ。だが、昨年までに培った「後方でブロックを組んで守り通す堅守」が光り、最後までこれを崩さなかった。
 
そして、試合は後半のアディショナルタイム目前。後半の途中で、林が傷んで試合が中断した分が長めに取られるだろうとは思っていた、そのとき。大型ビジョンに掲示されたアディショナアルタイムは「5分」。そして前半と同様に、日清カップヌードルの絵が、「5分」の文字の左右に、大きく表示された。
 
その絵面を観たとき、「5分じゃ長いだろうに」と思った諸氏は、決して筆者だけではなかったはずだ(苦笑)。
 
追加点こそ奪えなかったが、仙台の持ち前の堅守を駆使し、とうとう1点リードのままで後半アディショナルタイムへ突入。少々長めではあったものの、あとは大人のサッカーをして逃げ切るだけ。そして、その「想い」の通りに、仙台の選手たちは、徹底的に時間を使うプレーに務める。
 
だが、そこで、最後の最後に「頑張ったご褒美」が待ち受けていようとは-。
 
実はこの試合では、ハーフタイムでセンターバックの鎌田が下がり、後半から渡辺広大に変わったほかに、なんと、同じセンターバックの上本までもが、後半途中に負傷で下がり、松下が交代で入っていた。ボランチの角田をセンターバックに下げ、松下をボランチの位置に配する緊急措置で迎えていた試合終盤だった。
 
このため、攻撃的な選手交代の枠は、僅かに1つしか残っていなかった。この枠を争うのは、フォワード登録の3人。柳沢、中原、そして武藤。
 
そして、手倉森監督が切った「最後のカード」は、経験豊富な柳沢ではなく、長身の中原でもなく、この日の対戦の地・横浜出身の武藤であった。交代は、ウイルソンに代えて、後半33分に行われていた。
 
この武藤の投入采配が、見事に的中する。ウイルソンの代わりに入った武藤は、その投入直後から、そのスピードを如何なく発揮し、横浜FMの背後を脅かし続ける。体力消耗の限界に近いと思われた横浜FMのディフェンス陣を掻き回し続けた結果、なんと武藤が、横浜FMの最終ラインの裏を取る事に成功。一気に「GKと1対1」の場面が創られた。
 
このとき時刻は既に、アディショナルタイムの5分を廻っていた。アディショナルタイムに入ってからもプレーが切れる場面があり、その分を主審が観たためだった。
 
横浜FMゴールに迫る武藤。それを遮ろうとする、横浜FMのGK飯倉。先ほどの「赤嶺のGKとの1対1」では、赤嶺のシュートは枠を外していただけに、今度は決まってくれ、と、誰しもが想ったであろう、その瞬間。
 
「ピピーッ」
 
主審の笛が鳴り響いた。時間帯的には、試合終了を告げるものでもおかしくない。が、この笛は、仙台にPKが与えられる事を告げる、GK飯倉のファウルによるプレー中断の笛だった。主審の指は、PKスポットを指していた。
 
武藤がこれを蹴るのかと思いきや、考えてみれば、仙台のセットプレーの担い手は、長らく、梁が務めていた。その梁が負傷離脱している現状では、どうやら太田がその役目を担っている様子で、このPKのシーンでも、太田がボールをセットし、そしてこれを蹴り込んだ。そのボールの軌道は、GK飯倉の反応を嘲笑うかのように、豪快に横浜FMのゴール左隅へ突き刺さった。
 
仙台に、待望の追加点がもたらされた瞬間だった。
 
セットプレーによる中断だったため、またもアディショナルタイムが延長され、合わせて8分近くはあっただろうか。だが、追加点を奪った時点で、横浜FM側に為す術もなく、試合はそのまま終了。
 
仙台にとって、喉から手が出るほど欲しかった「開幕連勝」という記録が付けられた瞬間だった。
 
試合後、途中交代でベンチに下がった、鎌田と上本も、サポーターの前に挨拶に来てくれた。その様子を見る限りでは、決して負傷の程度が大きいものでは無いことを想像させるに十分だった。おそらく、大事をとって、思い切った交代策をとったのだろう。次の試合では、また元気に先発に名を連ねてくれるに違いない。
 
気が付けば、試合前から降りしきっていた雨は、試合が終わる頃にはほとんど泣き止み、開幕連勝を達成した選手を称えるべく、多くのサポーターが、雨で誰も座っていなかった、ビジター側ゴール裏席の下段へ詰め掛けていた。
 
選手の挨拶に応えたあと、日産スタジアムに響き渡る、オーラの歌声。敵側のホーム開幕戦ではあったが、決してその「空気」を読む事もなく、勝者の権利として、高らかに謳歌させて頂いた。
 
-帰仙後、録画映像の確認で、試合後半に林が傷んでプレーが中断していたとき、林の右目の上に、大きなタンコブが出来ているのを観て、衝突が凄まじかった事を思い知った。あの状態で、試合を続けていたのか!?林の執念には恐れ入る。
 
そして、僅か開幕2戦ながら、連勝により勝ち点を6とし、得失点差で僅かに「ほかの連勝チーム」を後塵に拝し、なんと、単独首位に躍り出ていた事を知った。
 
もっとも、この時期の首位など、有って無いようなもの。大事なのは、「これ」を続けていけるかどうか、である。
 
次の試合は、中2日。今度はナビスコカップが開幕する。埼玉スタジアムで開催される浦和戦では、武藤の初先発の臭いがプンプン。それを感じているのは、決して筆者だけではないはずだ。
 
おそらくこの試合は、メンバー構成は、リーグ戦からは大きく変わる事だろう。だが、「誰が出ても同じようにやれる」事を目指している仙台にとって、この大会は、それを証明する良い機会でもある。手薬煉を牽いて待っている控え陣の躍動が、今から楽しみで仕方がない。
 
リーグ戦で首位には立ったが、決して「後ろを気にする」のではなく、あくまでも「前を見据えて」。その事は、震災から立ち直ろうとしている、私たちにも言える事ではないか。目指すべき「頂」は、「ベガルタのタイトル奪取」と「被災地の復旧・復興」という2つの山。前者は、チームが中心となって、私たちがサポート。後者は、私たちが中心となって、チームがその心の支えに。
 
チームと私たちサポーターとの「絆」こそが、この快進撃を支える、私たちのライフラインだ。それは、電気・ガス・水道と同じように、私たちサポーターにとって、無くてはならない存在である。
 
次戦も、必死に応援。この「絆」を、より強固なものとするために-。
 



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