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【ナビスコ杯予選第1節】浦和1-0仙台 敗戦以外では、非常に収穫の多かった一戦。そこに観られた「別バージョンの仙台」は、近未来のベガルタの姿の一端か。武藤初先発に加えて、原田・奥埜の公式戦初出場も記録。再び見据えるリーグ戦へ向け、視界良好。

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 今季公式戦4戦目にして、ようやく雨とは無縁のサッカー試合日和。気温も12度と、選手・サポーター共に過ごし易かったのではないかと思われた。

 
試合前に公表された先発陣の顔ぶれの中には、やはり、武藤の名前があった。なんと、ウイルソンを1トップに置き、関口・太田・武藤をアタッカーとして2列目に配する、超・攻撃的な布陣。赤嶺が居ない場合のオプションとしても有効と思われる布陣で、15:00 のキックオフを迎えた。
 

 試合の入りとしては、パスを丁寧に繋いできてチャンスを創る浦和 vs 前線からの攻撃的守備でチャンスを創る仙台という構図に見えた序盤。その中でも、武藤はやはり前線で、持ち味のスピードを活かし、前線でのチャンスメークに、積極的に貢献。前半20分頃の攻撃ラッシュでは、関口のバー直撃に、直後の武藤のヘッドは枠外となったものの、得点の臭いはプンプンしていた。

 
結論から言ってしまうと、結果的にこの試合では、仙台は無得点での敗戦を喫する。だが、武藤先発に、原田や奥埜をベンチ入りさせるという采配をみた時点で、「勝敗よりも若手に経験を積ませる事」を念頭に置いている事は明らかであり、また、1トップという布陣変更も手伝い、いったいどんな試合が展開されるのか、その内容に、大いに期待した。
 
試合後の感想を言えば、筆者個人的には、大満足な一戦だった。もちろん、敗戦が悔しくない訳ではない。後半の入り直後のセットプレーからの失点を防げていれば、0-0で終われた試合だった。だが、「負けた事を大いに悔やむべき一戦」でない事は、誰の目にも明らかだ。むしろ、リーグ戦ではなかなか起用できない、加入1年目・2年目の若手を積極的に起用し、それでもなお、チームのコンセプトである「前線からの攻撃的守備」や「自陣でしっかりとブロックを構築する堅守」を維持し、流れの中では浦和に1点もやらなかった。その事は、大いに自信にして良いと思う。
 
この試合、最大の収穫は、やはり「武藤の躍動」に尽きる。彼のスピードを活かすために2列目に配する1トップの布陣は、非常に面白かった。普段、仙台が敷いている4-4-2とはまた違い、「前線からの攻撃的守備」の点においても、武藤は相手がポゼッションしているボールを積極的にチェイス。浦和の最終ラインは大いに慌ててしまい、特に浦和のスピラノビッチは、完全に武藤の揺さぶりに屈し、最後は警告2枚を受けて、後半36分に退場してしまった。
 
ゴールこそ成らなかったが、武藤の2列目の起用というオプションは、関口や太田といったスピードスターと共に、前線での運動量を上げられる、非常に面白い戦術と考えられる。もしかしたら、リーグ戦でも、このオプションの日の目を見る刻が来るかもしれない。いや、もしかしたら、これは決して「オプション」ではなく、近い将来のベガルタのスタイルの礎かもしれない。まるで「別バージョン」のように思えた攻撃スタイルだったが、むしろあれが「仙台標準」になる可能性も。。。その将来像を垣間見た試合だったのかもしれない。
 
もしかしたら、ゴールを奪えて、1-1のドロー、もしくは2-1の逆転勝利の可能性すら充分に感じた一戦。この試合が、ナビスコカップという別大会である事を考えれば、こういった選手起用や布陣テストには、大いに利用すべきだ。そして、その経験を、リーグ戦に落とし込んで行ければ、それで万事OKである。
 
それに、ナビスコカップはナビスコカップで、まだまだ試合は残っている。この一戦の敗戦で、予選敗退が決まった訳でも何でもない。むしろ、今のチームがより成長を遂げるために、必要な経験・通過点なのだと思えば、悔しくも何ともない。
 
例えが適切かどうかは判らないが、この一敗を、「自動車レースやオートバイレースの加速操作」に例えてみよう。
 
自動車やオートバイといったモータースポーツでは、スピードを上げるために加速をする際に、一旦アクセスを緩め、クラッチを切り、そしてギアをチェンジするという、一連の操作を、瞬間的に行う必要がある。当然ながら、エンジンの回転のパワーがタイヤに伝わるのが一時的に切れるため、その時だけは、車体の推進力は減退し、僅かながら減速してしまう。
 
この時、競り合っている相手が加速中であれば、その瞬間だけ、相手に先を越される可能性が出てくる。
 
だがしかし、こちらのギアチェンジが終わり、再びエンジンの回転のパワーがタイヤに伝わり出せば、ギアをチャンジする前よりもスピードが上がり、一旦は抜かれたかもしれない相手を、再び抜き返す事だって可能になる。
 
要するに、今回のこの「一敗」は、長いシーズンの中における「より一層のスピードを出すために必要な、一時的な減速操作」という意味合いを強く感じるのである。
 
何事も、「加速し続ける」事は、不可能だ。
 
人は誰しも、何かを変えようとしている時は、かならず「一呼吸」を置くものである。よりよい結果を求めて、今、握りしめているものを、一度は手放す必要があるのだとすれば、勇気を持って、それを一旦は手放す事を躊躇ってはいけない。
 
サッカーの世界においても、基本的には同じではないか。
 
長いシーズンの中において、敗戦を免れる事など、不可能に近い。であれば、どうせ敗戦を喫するなら、その中から「次に繋がるもの」を見つけ、そこをまた発憤材料にして、頑張れば良いだけだ。
 
中3日で、リーグ戦が再び待っている。
予報では、週末のホーム・大宮戦は、またも雨模様。だがそれでも、私たちは今季の仙台のサッカーをみたくて、また足を運ぶのだろう。選手たちは、その雨の中を、ずぶ濡れになりながら戦うのだ。それを思えば、多少の雨に濡れる事など、一向に構わないとも思える。
 
仙台の今季の本当の躍進は、この「一敗」から始まるのではないか?
 
そう願いつつ、次の大宮戦にも足を運びたい-。
 



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