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仙台4-1札幌 FW陣の得点揃い踏みで、4得点の大勝。柳沢復活の2発に、中原リーグ戦2年ぶりの得点。ウイルソンも今季6点目と、赤嶺の欠場を感じさせない結果となった。イージーミスからの1失点は反省材料も、終盤は奥埜のリーグ戦初登壇もあり、見所満載の一戦。札幌は岡山一成の先発など、仙台サポーターにとっては嬉しい材料もあったが、力なく5連敗。

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 柳沢、復活の2ゴール。

 
この日の一戦では、赤嶺は大事をとってベンチにも入らず、その「代役」は、ベテランの柳沢に託されていた。だが、35歳になったチームキャプテンは、決して「FW陣の中継ぎ」などではなく、2得点という、しっかりとした「結果」を出してくれた。
 

 さすが、元日本代表である。ゴール前でのポジショニングの嗅覚は衰えていなかった。思えば、柳沢が仙台で出場した試合では、柳沢の撃つシュートは尽く枠を外し、またはGKに安易に弾かれるなど、どうしてもゴールが遠かったため、「歳を重ねたとは言え、こんな選手が、Jリーグでなぜ100点も??」という疑問すら湧いたものだった。

 
往年の勢いは、もう無いかもしれない。ただ、FWに必要な要素である「ゴール前での嗅覚」については、柳沢はまだ衰えていなかった。それが、今節の2ゴールに繋がったと言えるのではないか。
 
試合は、前半の30分過ぎまで、実にのんびりとした展開に見えた。無理にボールを前線へ送らず、攻撃の圧力を、強めようとしない。もっと迫力のある攻撃が好きな人には、見ていて、歯痒さや、いらだちすら感じられる時間帯だったと思う。
 
ただ、後から思えば、必ずしも札幌に主導権を渡していた訳ではなかった事や、時折見せる鋭いカウンターなどから、ある程度の「様子見」的な時間帯だったと判断している。あの時間帯で、札幌の中盤から前のパス精度が決して高くない事や、最終ラインのディフェンスも決して厳しいものではない事を確認する事が出来た。
 
そして、前半もあと10分を切ったあたりから、徐々に仙台の攻撃のギアが上がり始める。
 
少しずつではあったが、フィニッシュや、フィニッシュ崩れで攻撃が終わる展開が増えてくるようになった。そのため、獲得したコーナーキックの数は、前半だけでなんと8本。対する札幌は、この一戦では前後半を通して1本もコーナーキックを獲れていなかった事や、シュート数を比較しても、仙台の24本に札幌の6本と、数字だけを見ても、かなり一方的に、仙台が札幌を攻め立てていた事が解る。
 
そして、その展開が実を結んだのが、前半のロスタイムに入ってからだった。
 
ウイルソンがボールを持ち、右サイドからクロス供給を伺う。それに対峙するのは、元仙台・岡山一成だった。まさかこの一戦で、岡山が先発してくるとは夢にも思わなかったが、サポーターとしては嬉しい限りだった。そしてこのシーンでは、反応速度の衰えが感じられた岡山を、ウイルソンが、ワン・フェイントであっさりとかわし、札幌ゴール前に詰めていた柳沢へ供給。これをヘッドで落としたボールが、なんと札幌ディフェンスの足にあたり、そのままゴールへ流れ込んだ。
 
前半AT。仙台1-0札幌。
 
かなりオウンゴール臭かった得点シーンであり、当初は、やはりオウンゴールとの公式発表だったが、スタジアムMCの大坂ともお氏は、迷わず「柳沢選手の得点です!」とマイクに向かって叫んでいた。そしてこのゴールは、試合の終盤になって、正式に、柳沢の得点に書き換えられた。
 
しかし、「オウンゴールじゃなく、きちんと自分の得点としての結果を出したい」と、後半の頭からも奮起した柳沢は、後半開始早々の2分、いきなりその「野望」を達成する。右サイドから太田が入れてきたクロスに、今度はドンピシャリでダイレクトボレーを放ち、豪快に札幌ゴールのネットを揺らした。
 
後半2分。仙台2-0札幌。
 
今度こそ、文句の付けようのない得点シーン。柳沢のホーム初得点が「初めて産まれた」瞬間だった。そして、前半ATの得点も、この試合の終盤になって、公式記録が変更され、正式に柳沢の得点と認められた。この結果、柳沢は1試合で2得点という大活躍を成し遂げる事となった。
 
しかし、この直後の後半4分。何気のない、札幌の後方からのロングボールを、この日先発に復帰した鎌田が、目測を誤り、なんとこれがそのまま仙台ゴールへ吸い込まれて、オウンゴールを献上。これが、「試合勘の大切さ」というものなのだろうか。それを肌身で感じた失点シーンだった。
 
後半4分。仙台2-1札幌。
 
だが、今の仙台には、「事故のような失点シーン」に遭っても、落ち着いてゲームを運べる自信が漲っている。この失点シーンから、僅かに7分後。梁のクロスをウイルソンがフリーで頭で合わせて、札幌ゴールのネットに叩き付け、突き放しに成功した。
 
後半11分。仙台3-1札幌。
 
一時期、1点差にまで詰め寄られたものの、それに動じる事なく、試合を我がもののように運ぶ、その逞しさの前には、最下位に沈む札幌に為す術は無かった。
 
この後、柳沢に代わって入った中原が、その交代から僅か5分後。この日、何本も獲れていたコーナーキックから、ようやくその中原によって、得点が産み出された。梁が正確に中原に合わせてキックすると、中原はこれに、頭2つ分は相手よりも高かっただろうか。まるで「俺はフリーだ」と言わんばかりに、付いていた札幌のディフェンスを、空中で「置き去り」にして、ヘディングを放つ。このボールの軌道も見事で、GKの反応の届かないところへ、綺麗に吸い込まれていった。
 
後半37分。仙台4-1札幌。
 
「さすが中原」と、声を大にして言いたくなるような、本当に中原らしい、高さのある打点からのシュート、そしてゴールシーンだった。
 
気が付けば、この日に出場したフォワード陣全員が揃い踏みでの得点とし、札幌を相手に、4得点の大勝劇。イージーミスによる1失点という「ケチ」こそ付いたものの、それが致命傷になるような試合展開に持ち込ませない強かさが、今の仙台には備わっている。
 
思えば、シーズンの序盤は「梁抜き」でも、しっかりと結果を出し続けてきた。そして今節は、おそらく大事を取っての出場回避と思われた赤嶺を欠いても、代わりに出場したフォワード陣が全て結果を出すなど、本当に「誰が出ても同じようにやれる」という、層の厚さを実感できる一戦だった。
 
長期離脱中の上本に代わり、この日にリーグ戦の先発は本当に久しぶりだった渡辺広大も、しっかりとチームの勝利に貢献。鎌田も本調子では無かった中で、唯一の「無傷の主力センターバック」として、上本や鎌田が居なかったときの穴を、しっかりと塞いでくれている。
 
そしてこの日は、試合終盤に3点差リードという状況を受け、梁を下げて、大卒ルーキーの奧埜を投入する余裕まで産まれていた。後半40分にピッチに送り出されると、その直後。早速ボールを持つと、札幌のディフェンス2枚にしっかりとマークされながらも、決してボールを失う事なく、落ち着いてボールを捌き、前線の攻撃に繋いで見せた。大卒とは言え、とてもルーキーのプレーとは思えない、見事な球捌き。
 
「仙台のリーグ戦に、背番号7が復活した」瞬間だった。
 
その後、何事も起きず、後半ATで掲示された3分も経過し、試合はそのまま終了。アディショナルタイムに突入したあたりから、勝利を確信した仙台サポーターによる、ツイステッドの大合唱の中、福島孝一郎主審のホイッスルが鳴り響いた。
 
この日は、2位の広島もC大阪に4得点の大勝としていたため、負ければ首位陥落という状況ではあったが、最下位の札幌を相手に、しっかりと結果を出し、この節でも首位を堅持。今から、今月末の、広島との直接対決が待ち遠しいくらいである。
 
ところで、札幌の先発に岡山一成が入った事が判った時点で、「どれだけ札幌に負傷者が続出しているんだ?」と疑問が沸いたと同時に、結果論ではあったが、岡山が仙台を戦力外になった2008年の暮れに、彼が約束していった「必ず、Jリーガーとして、仙台の敵として、ユアスタのピッチを踏む-」は、この日、ひっそりと達成されていた。(彼が以前に、Kリーグの浦項の選手として来仙した事については、あれはあくまでも親善試合レベルであり、かつ、Jリーガーとしてでも無かったため、厳密には、岡山の約束はこの日の札幌戦を以て達成された事となる)
 
もちろん、仙台のサポーターが、その事を忘れているはずもない。
試合後、しばらくしてから、着替えの済んだ岡山がピッチに再び顔を出し、仙台サポーターに挨拶していってくれた。その挨拶に、当時の岡山のチャントで応えた仙台サポーター。
 
-判っている。本当は、このユアスタのピッチに、Jリーガーとして、しかも先発の大役を担って戻って来れた事が、岡山にとって、どれだけ嬉しかった事か。だが、所属するチームが目下最下位であり、この日の岡山自身の先発起用も、札幌が負傷者続出の中でのものであり、必ずしも、実力で勝ち取った先発の座でもなかった事が、岡山にとって「手放しでは喜べない状況」でもあった事を。
 
ただ、経緯はどうあれ、岡山は、ユアスタのピッチに、約束通り戻ってきた。その事それ自体を、仙台のサポーターの一人として、仙台の歴史の一幕がここに刻まれたんだなと感じた一戦でもあった。
 
2008年の暮れに、ジュビロ磐田との入れ替え戦に敗れ、その年の昇格を果たせなかった時に、「仙台を昇格させられずに、仙台を去らなければならない悔しさ」を、岡山自身が一番大きく感じていたはずだ。その岡山に対し、仙台サポーターは、どこまでも暖かかった。
 
せめて、J1の舞台で首位を維持するまでに成長した、仙台の現在の姿を、岡山に直接、肌で感じ取って貰える機会が与えられた事に、大いに感謝したい。
 
2008年の暮れに、岡山と一緒に味わった、あの悔しさが、今の私たちの原動力になっている。
 
筆者の中では、岡山は今でも「仙台所属の、心の32番の選手」である。志半ばで、仙台を去っていった選手たちの、当時の想いを、私たち仙台サポーターは、全て記憶している。この記憶と共に、何としてでも、J1でのタイトルを獲りたい。
 
それを、現実にするも、夢物語にするも、私たちサポーターの熱意と応援次第ではないだろうか。
 



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