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大宮1-3仙台 先制点を許す苦しい序盤から徐々に自分たちのサッカーを取り戻した仙台が、敵地・NACK5で見事な逆転勝ち。ウイルソン同点弾、鎌田逆転・決勝弾、松下突き放し弾は、どれも「仙台らしい」得点シーンだった。リーグ6戦ぶりの勝ち点3で、敗戦した首位広島に1差肉薄。

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 93分。松下の突き放し弾が決まったとき、勝利を確信した仙台サポーターから、応援チャント「スタンディング・仙台」の大合唱が沸き上がった-。

 
J1第23節、アウェイ大宮戦。リーグ戦5試合未勝利の仙台だったが、上本・角田・富田の3選手の先発復帰を受け、再躍進の予感漂うこの一戦で、見事な逆転勝利を収めている。

 試合の序盤こそ、苦しい展開だった。大宮は、仙台がやりたいサッカーである「高い位置でプレッシャーを掛け、ボールを奪ってカウンターでゴールを狙う」指向で主導権を握ろうとしてきた。また、時にはロングボールやミドルシュートなどで仙台守備陣を揺さぶり、それを掴まえきれないうちに、大宮のフォワード・長谷川悠に、与えたくはなかった先制点を、前半25分に許してしまう。

 
この先制点を許すまでの仙台は、やりたい事がはっきりと見えず、ただ大宮の策略の前にバタバタとしている様子しか無かった。相手のやりたいサッカーの坩堝にハマり掛け、ズルズルと、絵に描いたような失点。いったい、仙台らしいサッカーはどこへ行った?と疑問を投げかけたくなるくらいの不出来さであった。
 
だが、優勝を狙うにはこの一戦で必勝を喫する必要のある仙台は、この失点で、ようやく目を醒ます。失点した事で、攻める意識が仙台の選手間で共通化され、試合のペースを仙台側へ、徐々に引き寄せていった。仕掛けの縦パスや斜めのパスが増え始め、見付けたスペースへ走り込み、そこからチャンスメークへと繋がるようになると、前半終了間際の45分。大宮陣内で、頭でウイルソンにラストパスを「丁寧に」供給すると、ウイルソンはこれを、大宮GKの股抜きという妙技でキッチリと決め、前半のうちに同点として見せた。
 
前半45分。大宮1-1仙台。
 
試合の流れを盛り返した中で、前半のうちに同点に追い着けた事が大きかった。仙台はこの流れのまま、後半も集中を切らさず、大宮の攻撃の意識の隙を切り裂き、次々とチャンスを作り続けていた。
 
それが実ったのは、後半11分。攻めきるサッカーの中から獲得したコーナーキックのシーンで、「大宮は、コーナーキックのシーンではニアが空くという事は判っていた」という梁のインタビューの言葉の通り、ニアへ供給されたボールは、センターバック・鎌田の頭を正確に捉えた。そのボールは大宮ゴールネット逆サイドへ見事に突き刺さり、ついに逆転。
 
後半12分。大宮1-2仙台。
 
この後、既に新戦力のノヴァコビッチやズラタン、そしてチョ・ヨンチョルなどを次々に投入し、事態の打開を図る大宮だったが、逆転で勢いに乗る仙台から、再び主導権を握り返すまでには至らず。逆に仙台は、太田に代わって関口、ウイルソンに代わって中原を投入し、スピードと高さをリフレッシュして、大宮を翻弄。内容的にも、完全に試合序盤の逆を行く、仙台ペースで主導権を握り続けた。
 
ただ、1点差であった事から、まだ大宮にも食い下がる余地があり、その圧力を抑えきるところまでは行かなかった。そこをケアするためには、どうしても突き放し弾が必要だと感じ、ダメ押しの3点目に期待しつつ見守っていた、後半アディショナルタイム。
 
勝利が見えてきた、後半47分。交代で入っていた関口が、右サイドで得意のドリブルを発揮し、足の止まっていた大宮守備陣2人を置き去りにして、アタッキングサードへ侵入。右サイドを奧を深く剔ると、そこからマイナスのラストパスを供給。その先には中原が居たが、中原は逆に「シャドウとなって後方の松下に預ける」事を選択。それが好判断となり、関口のパスを受けた松下が、豪快にシュート。大宮GKの手を弾き飛ばして、見事な突き放し弾を決めてみせた。
 
後半AT3分。大宮1-3仙台。
 
絵に描いたような逆転劇。相手に引導を渡すような突き放し弾。先制点を相手に許しながらも、その後の修正で後半にしっかりと逆転し、勝利を収めたこの展開は、まさしく、ホーム大宮戦で見せた形そのものの再現だった。
 
逆転の決勝弾を、セットプレーから叩き込んだ鎌田。試合後のヒーローインタービューにも選出され、嬉しそうに応えていた。その後、この日は2300人を越える仙台サポーターが集結するアウェイゴール裏へ駆け寄り、気持ちを爆発させるように、サポーターのチャントに合わせてタオルを振り回し、喜びを分かち合った。
 
「2010年のアウェイ大宮戦の再来」を予感し、勝利を信じて、この敵地へ参戦させて頂いた。そして、次々と加点する、仙台の選手の躍動を目の当たりにして、シーズン序盤の強い仙台が再び戻ってきた事を実感した。
 
そして、勝利のあとの「至福の刻」が訪れる。7月7日のアウェイ神戸戦以来の公式戦勝利。筆者個人的には、6月27日のナビスコカップ磐田戦以来となった、仙台勝利の凱歌「オーラ」のメロディが唱われ始まると、再び、勝利の実感が沸き上がってきた。
 
この凱歌を歌うために、いったいどれだけの想いと願いを傾け続けてきた事だろう。「一勝の重み」を、あらためて感じた一戦だった。そしてこの想いは、きっと、この地にこの日集結した、2300人の仙台サポーター、そして、参戦が適わず、地元などでテレビ観戦された方々にも伝わった事と思う。
 
今季も、夏場はやはり苦しい展開を強いられた。しかし、この一勝を区切りとして、仙台には「実りの秋」が訪れるのではないか。そんな期待を持たせるような、見事な逆転試合だった。
 
他会場では、広島がホームでFC東京に敗戦を喫していたため、勝ち点差で1に肉薄した事が判ると、現地アウェイ席にどよめきが起こった。優勝争いに再び参画できる。その意味でも、この一勝の意味は、果てしなく大きかった。
 
この先も、まだまだ厳しい戦いは続く。だが、全選手が復帰し、追撃体勢の整った仙台なら、どんなに苦しい展開も、それを乗り越えるパワーを充分に備えているはずだ。
 
そしてまた、次の一勝を信じて。応援しよう。このチームを。
 
私たちの「夢」は、選手と共に-。
 



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