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第24節 vs 川崎戦プレビュー 今節に目指すものは、"連勝"でも"首位奪還"でもなく。あくまでも"目の前の一勝"。今期公式戦2戦で2敗を喫している川崎を相手に、ホームで借りを返すつもりで臨みたい一戦。連勝とか首位とかの「記録や順位」を気にするよりも、目の前の相手を如何に攻略できるかが肝要。

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 前節、久しぶりの「関東アウェイ」を堪能させて頂いた大宮戦。NACK5スタジアム会場への入場時に配布された、マッチデープログラム紙の表紙には「狙うは連勝。」と、デカデカと書かれていた。

 
そう書きたかった、大宮側の記者の気持ちは、痛いほど判る。毎年のように降格圏を彷徨っている大宮にとって、順位をステップアップするために手っ取り早いのが「連勝」だからだ。それを強く望む、大宮の関係者の総意を代弁するつもりで「連勝」の文言を表紙に採用したのだろう。それに、1勝を挙げたあとの対戦でもある事から、「連勝」をキーワードに挙げるのは、判りやすい目標提示でもある。
 

 だが、勝ちたかったのは、仙台も同じ事。大宮戦の序盤こそ、固いピッチと相手の勝ちたい気持ちの前に、試合の組み立てを手こずり、なかなか自分たちのサッカーの形を造れないうちに先制点を許す、苦しい展開を強いられてしまったが、先制点が大宮に生まれた事で、大宮側に安堵感のようなものが産まれたのか?彼らの連動性のスイッチが切れてしまい、逆に、仙台側に「反撃と連動のスイッチ」が入った。

 
もし、大宮に入った先制点が、もっと遅い時間に訪れていたものだったとしたら、大宮は「残り少ない時間を逃げ切れば良かった」訳であるが、実際には、比較的早い時間帯の先制点となった事から、「リードしているときの時間の使い方」が重要なポイントとなった。しかし、結果は、先制点を許した仙台が「あと65分もある」と考える事ができ、ほぼベストメンバーで臨めた一戦であった事もあり、自分たちのサッカーを思い出しながら、「落ち着いて試合を造る」事が出来た。その結果の逆転劇だった。
 
この「リードしているときの時間の使い方」こそが、勝利を確実に手中に収めるためのビッグ・ファクターである。
 
今期の仙台が、シーズン開幕直後を除き、一度も2位以内から転落しないで来た理由。それこそが、リードしているときの時間の使い方の経験値が上がって来たからに他ならない。リードしているときの仙台は、追加点を奪う事よりも、まず失点をしない事のほうに重点を置く。また、試合終盤に攻めていて、カウンターを受けた際などは、前線から関口がトップスピードで戻ってきて守備をしてくれる。前線では、助っ人ストライカーのウイルソンも、積極的に守備してくれる。
 
先発陣も、交代出場陣も、守備陣も、そして攻撃陣も。みんなに「まず守備」の共通意識があるからこそ、組織的に守れる。だからこそ、上本や角田や富田ら守備の主軸が欠けていた夏場においても、大敗など一つもなく、引き分け試合の勝ち点1を地道に積み重ねて、優勝争いの望みをここまで繋ぐ事が出来た。普通なら、ここまで主力守備陣を長期に渡って欠けば、守備の建て直しに窮し、大敗や連敗などを喫してもおかしくないものであるが、そこまで落ちずに耐え凌げたところが、今期の仙台というチームの強みである。
 
そして、今節のホーム・川崎フロンターレ戦においても、その戦い方は踏襲される事だろう。上本・角田・富田が戻ってきてくれたからこそ、仙台がいまやるべきは「シーズン序盤の戦い方の再現」であり、前線からの積極的な守備と、そこから繰り出すショートカウンターによる相手ゴールの急襲である。
 
ところで、今期の川崎との対戦成績は、ナビスコカップ予選を含めた公式戦で、2戦2敗。どちらもアウェイで、唯一、3失点を2回も許した相手となる。もちろん、こんな対戦成績のままで、良い訳がない。今期、過去2度の対戦で舐めさせられた辛酸を、のしを付けてお返しするには絶好の機会だ。厳しい夏場も、なんとか、優勝を狙える位置のままで凌ぐことが出来た。上本・角田・富田も戻ってきた。そして、苦しんだ夏場の2ヶ月間だったが、前節は6戦ぶりに結果を出す事も出来た。
 
ここで、今期今だ未勝利の相手・川崎を倒さずして、いつこの溜飲を下げろと言うのか。
 
この一戦を前にして、おそらく、監督を始めとしたスタッフ一同が、血眼になって、川崎の戦い方をスカウティングしている事だろう。前節の大宮戦でも、試合後のメディア記事などから「大宮の両サイドのカルリーニョスと渡邉大剛の背後を突く」作戦だった事が明らかになった。実際に、大宮戦の前半終了間際のウイルソンの得点は、そのサイドからの攻撃を起点として産まれたものだった。
 
相手の癖や特徴を見抜き、そこを突いて試合を有利に運ぶ事は、勝つための要因として非常に重要だ。「仙台の組織的な戦い方」の中には、このスカウティングの能力も含まれている。
 
そこも踏まえて、今節の仙台の戦い方を、こう予想したい。
 
基本的には、シーズン序盤の「前線からの積極的な守備」を、運動量を惜しみなく繰り出し、あわよくば、前半のうちに先制点を奪取。もちろん、失点をゼロに抑えるため、守備においても運動量は惜しまない。
 
その上で、川崎の攻撃の起点である、ボランチの中村憲剛を封殺しなければならない。そしてその役どころは、角田・富田の両ボランチだ。おそらくこの一戦は、両者が最終ラインを高い位置に押し上げ、非常にコンパクトな中盤を構成するだろう。そして川崎は、そんな「仙台の裏のスペース」を狙って、トップ下の風間宏矢(弟のほう)、或いは、今節に負傷明けで先発復帰濃厚な「1トップ・山瀬」の飛び出しを促すキラーパスを入れてくる。サブメンバーには、小松塁や、外国人のレナトが控えているため、彼らが入ってきたときは「一発」にも注意だ。
 
川崎の攻撃の特徴は、いつの時代も、常に「シュートで終わる意識」にある。勝敗に関係なく、川崎は「チャンスと見るや積極的に撃ってくる」事から、仙台として注意したいのは、前節・大宮戦の前半で、長谷川に決められたミドルの一発のような展開。ああいう失点を喫してしまうと、「川崎のやりたい攻撃」を頭に載せてしまい、その勢いに押し切られる形での複数失点という展開も考えられる事から、ここで重要となるのが「川崎にシュートで終わらせない」守備意識の高さとなる。
 
でも、今の仙台なら、決して難しい作業ではないはず。今の仙台に、組織的な守備で対抗できるチームは、おそらく、横浜FMや鳥栖くらいなものだろう。(両チーム共に、今期の対戦は終了している)但し、横浜FMの堅守は「ベテラン選手の経験がベース」であり、鳥栖の堅守は「若手の運動量ベース」である事から、運動量が落ちてきた試合終盤などの守備性に難があるが、仙台の場合は、ベテラン選手の経験と、若手選手の運動量の両方が、バランス良く融合した、組織的な守備を構築できている。だからこそ、大きな破綻が起きないのである。
 
「良い攻撃は、良い守備から」
 
以前から良く言われてきた事だが、今の仙台に、一番当てはまる表現ではないだろうか。良質な守備から産まれる、鋭いショートカウンター攻撃は、ハマれば爆発的な得点力を産み出す。そしてその攻撃力は、決して「守備を疎かにする事とのトレードオフ」ではない。守備が良いからこそ、相手の攻撃の焦れを誘う事が出来、その結果として得点が産まれるのである。
 
そんな、良質な内容での勝利を、久しぶりに、ユアスタで観たいと思っている。
 
そして、件題でも書いた「今節に目指すものは、連勝でも首位奪還でもなく、目の前の一勝」という一文について。勝って初めて、記録や順位の結果としての「連勝」や「首位奪還」という事が言えるのであり、基本的には、試合をやる前から「狙う」ものではない。
 
狙うものは、あくまでも「ゴール」であり、目の前の一戦の「勝利」である。それをきちんと意識していないと、「連勝=前節の勝利に続いて」と考えるようになり、相手が変わるのにも関わらず、同じような意識で、同じような戦い方をやってしまいかねない。もちろん、それが悪いという意味ではない。ただ、直近の試合(特に前節)と同じような戦い方をすれば、それは相手に対して、こちらをスカウティングされた情報を有効に活かす機会を与える事になるため、相手の思う壺にハマりかねない事もまた事実である。
 
よって、相手に、こちらをスカウティングした情報を活かさせないためにも、可能な限り、前節とは違った戦い方(もちろん、自分たちの引き出しの範囲内で、という意味であるが)をする事が望ましい。そしてその戦い方とは、今節においては、「川崎の攻撃の芽を潰し続けるサッカー」だと、筆者は考えている。
 
大宮戦では、相手の両サイドの裏を攻撃の起点にする作戦で、見事な逆転勝利を収めた。だが、同じ戦い方が、2戦続けて、全く別な相手に通用する訳はない。川崎には川崎なりの戦い方を実践する必要がある。だから、目指すべきは「連勝」ではなく「一戦必勝」と表現したほうが、より現実性を帯びた印象を受けるのである。
 
そして、勝利のためのゴールを決めるのは、最後にボールを持った選手の個人技如何。だがそのボールは、GKを含めて、みんなが組織的に繋いで前線へ運んだ、言わば「バトン」でもある。
 
そのバトンを、今節は、何本分を川崎ゴールネットに「ラストパス」する事が出来るか。あわよくば、今期の対戦2戦で喫した失点の数だけ、お返ししたいところである。が、それを言ってしまうと、6点も獲らなくてはならない。せめて、一試合で3失点を2回も繰り返している事から、それに準じて、3点は今節でお返ししたいところ。もちろん、守備は疎かに出来ないので、そちらが優先事項ではあるが。
 
二ヶ月ぶりのホーム勝利、成るか。
優勝争いの夢は、今節も繋がるのか。
 
NACK5で、声を枯らして唱ってきた、オーラの感動を、ユアスタでも、再び-。
 



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