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後半17分。川崎ゴール側ペナルティエリアの、すぐ外、ほぼ中央で得たフリーキック。蹴るのはもちろん、梁勇基。決まれば逆転。17,000人を越えるサポーターが見守るセットプレーのシーン。
このシーンから遡る事、僅か6分前。コーナーキックからの展開で、田村の同点ヘッドが産まれ、流れの傾きは完全に仙台。ここで畳み掛けるように得点を奪えれば、川崎に相当なダメージを与えられる。
「決めろ、梁。決めてくれ-」
こんなビッグシチュエーションの中、そのシーンの主役だった梁は、「キーパーの逆を突いて、枠の中に入れる事だけを考えた」と、落ち着き払っていた。
そんな男の右足から繰り出されたシュートは、美しい放物線を描き、川崎ゴール左上隅に、綺麗に吸い込まれていった-。
後半18分。仙台2-1川崎。
この逆転弾が決まったとき、ユアスタの劇場たる所以を思い出した。決まって欲しいときに、ゴールが決まる。まるでそこに、シナリオが用意されていたかの様に。
この逆転弾による決勝点を、最後まで守りきった仙台が、2試合連続となる逆転勝利を挙げ、今節終了時点で、4節ぶりに首位に返り咲いている。
振り返れば、この試合への「入り」は、非常に素晴らしいものだった。前節の大宮戦の試合の入りが最悪だった事を受け、今節は、キックオフ直後から鋭い出足とパスワークを見せ、川崎守備陣を翻弄。その動きは、まるで、川崎のパスサッカーのお株を奪うようなものだった。
前半の早い時間帯から、何度も訪れる決定機。いつ先制点が決まってもおかしくないと思える展開。「ゴールの臭い」はプンプン。しかし、なかなか決まらない-。
ここで、ちょっと嫌なフレーズが頭を過ぎる。「決定機を何度も外していると、相手にワン・チャンスで決められてしまうもの」
そして、そんな嫌な予感が、図らずも的中してしまう。右サイドのMF14・中村憲剛から挙げられたクロスに反応した、FW23・登里享平のヘッドが、仙台のゴールネットを揺らす。
前半32分。仙台0-1川崎。
前半の内容としては、前節の大宮戦からは劇的に改善され、非常に素晴らしいものだった。こんな内容なら、先制点を奪えて当然とも思える感触に捕らわれてもおかしくない。ところが現実は、2試合連続で先制点を許す展開。
どんなに良い内容で試合を運べても、時に、その内容が結果に結び付かない事がある。今節は、まさにそんな展開に成りかけた。
だが、「先制点を許す展開」そのものについては、ある意味、前節の大宮戦で既にシミレーション済みにも等しい経験をしていた仙台の選手に、焦る様子は微塵も感じられなかった。
「大丈夫、逆転出来る-」
きっと、そんな自信のようなものがあったかもしれない。また、そんな予感のようなものは、サポーターにもあったかもしれない。
この日の川崎は、風間サッカーを具現化するかのように、徹底したパスサッカーを展開。コンパクト過ぎると言っても過言ではないかもしれないくらい、お互いが最終ラインを強気で高い位置に設定し、狭い中でのパスワークで、お互いに、相手の小さな隙を突こうとしていた。
そして、川崎が裏を突こうとすれば、そこに素早くマークを付け、決して自由にさせない意識の高さを披露。その堅守の主役は、上本に、角田に、そして富田だった。
前述した「先制点を許したシーン」以外では、安定感を発揮。これ以上の失点は許さないという意気込み満々なプレーに見えた。
そして、1点ビハインドで迎えた後半。仙台は、怒濤のオフェンス・ラッシュを見せ、次から次へと、フリーキックにコーナーキックを獲得。こうなると、セットプレーからの得点に期待が掛かる。そしてその期待通りに、後半10分。右コーナーキックのチャンスを獲得した。梁の蹴り込んだボールは、一端は相手DFに触られるも、そのボールが角田のところへ。角田、これを再びゴール前へ蹴り込むと、最後は、好位置に居た田村が、これをヘッドで角度を変え、叩き付けた。
後半11分。仙台1-1川崎。
「川崎の23番」に先制点を許したが、それに追い付く同点弾を産み出したのが「仙台の23番」だった事は、単なる偶然だろうか?それはともかく、この同点弾で、完全に息を吹き返した仙台は、この後も次から次へとチャンスを創り、この同点弾から僅か7分後に訪れた、冒頭のフリーキックのシーンへと展開。これを決めた梁の得点が決勝点となり、2試合連続の逆転勝利となった。
川崎は、最後まで「風間サッカー」を貫いてきた。仙台の逆転弾が決まったあとも、愚直に、パスサッカーを徹底した攻撃を仕掛けてきた。そこには、苦し紛れにミドルを撃つとか、ロングボールで一発打開といった、安易なパワープレーを選択する姿は微塵もなく、その徹底ぶりに、驚きを隠せなかった。おそらく、風間サッカーをチームスタイルとして浸透させている最中なのだろう。今期の過去2回の対戦は、まだ風間氏が監督就任する前だったため、今節の対戦が、実質「風間・川崎」との初対戦となった訳だが、このサッカーが完成の域に至れば、素晴らしく攻撃的なチームに変貌すると思えた。
記録の上では、今期の川崎との対戦3戦目にして、ようやく一矢報いた格好となった。過去の対戦2戦では、上本を始め、負傷離脱選手などの影響で、ベストメンバーで臨めなかった川崎戦だったが、ようやく今節に、ほぼベストメンバーで臨める一戦となった。当然、勝利以外に求められる結果はなく、その大きな期待に応えてくれた、仙台の選手に、大いなる賛辞を贈りたい。
気が付けば、2試合連続の逆転勝利。夏の終わりに呼応するかのように、再び、力強く前進を始めた仙台イレブンに、首位奪還という「おまけ」まで付いてきた。
先制点を許す展開は、決して望ましいものではない。が、先制点を許しても逆転は出来るんだという好例を2つも創った事は、今後のシーズン終盤に向けて、メンタル的にも良い材料になったのではないか。結果論ではあるが、チームの自信が膨らむ結果となった事は、大いに歓迎※したい(※相手に先制点を許す展開は歓迎されないので、文脈を誤解無きよう)。
シーズン序盤以来の2連勝で、最高の晩夏を迎え、そして季節は秋へ。例年、仙台が強さを発揮する季節だ。もちろん、その保証はどこにもないが、状況を冷静に見据えれば、期待できない材料はどこにもない。もう、快進撃に期待する以外にない状況である。
次節、首位攻防・広島戦。天皇杯を挟むために、リーグ戦としては2週間空く事から、主力選手には充分な休養となり、最高のコンディションで、天王山の一戦に臨める事だろう。「天皇杯」のあとに「天王山」が待っているあたりが、如何にも天体をモチーフとするチームらしい展開ではある。
まだまだ、あと10試合。首位にこそ立っているものの、それを理由に、チームの手綱が緩む事は決して無いだろう。あくまでも、私たちはチャレンジャー。その気持ちを忘れれば、いつでも首位から陥落する。
そして最後に、ちょっとだけ嬉しかった事をご報告。
筆者は、自由南席の年間チケットユーザーなのだが、ホームゲームで勝利した際には、オーラを思いっきり唱い、勝利を噛み締めてから帰宅の途に着くのが、愉しみの一つでもある。ところがこれまでは、オーラを唱うタイミングでは、大型ビジョンに延々と流される大音量CMのため、サポーター自由席から聞こえるオーラに合わせて唱うのに、どうしても難があったのだが、久しぶりのホーム勝利となった今節では、なんと、CMを流すどころか、サポーター自由席を映し出し、オーラをスタジアム全体で唱う雰囲気を創り出してくれた。
この場を借りて、運営サイドに、感謝を申し上げたい。
あの雰囲気が、これからのベガルタの文化として定着してくれれば、尚、良いのではあるが。そして、それを求めて行くのも、私たちサポーターの役割だろう。
ユアスタが「劇場」なら、最後は唄で締め括りたい。これまで、サポーター自由席を中心に唱われてきたオーラではあるが、これが、試合後のスタジアム全体で唱われるようになる事が、筆者の小さな夢となった-。
#訂正(9/3)
×:自由席南のサポーターを映し出し、
◎:サポーター自由席を映し出し、
本文は訂正済みとなっております、どうぞご了承下さい。
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