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いよいよ始まった、2013年のベガルタ仙台の戦い。極寒のホーム開幕戦は、つい2週間前にACL出場を決めたばかりのブリーラム・ユナイテッド。同チームとは昨年の対戦経験があるとはいえ、仙台としては、初めてのACLの舞台。相手は先にACLデビューを果たしている先輩格クラブで、今季は更に、チーム合併もあったと聞く。
ACLという舞台、海外クラブとの対戦、そして、ホームとは言え、決して楽ではない極寒の中での試合。そこへ、今季初戦というプレッシャーも覆い被さり、いったいどんな試合展開になるのか、そしてその結末は。全くもって、予想は出来なかった。
そして、19:00 のキックオフの笛が鳴り響く。蓋を開けてみれば、ブリーラム側の選手の運動量は一様に高く、とても、先週の土曜日に1試合を消化し、中2日で極寒の日本・仙台の地にやってきたチームとは思えなかった。
だが、そんな相手でも、ホームでは負けられない。守備陣に負傷離脱者を抱える仙台としても、現時点で持ちうる最大限の選手の組み合わせを熟考した結果、昨年の布陣をベースに、今季新戦力のDF和田、DF石川を最終ラインに先発起用。前線には、若武者・武藤の名前が先発にあがった。まだまだ、決してベストな組み合わせではないだろうが、現時点では、充分にベターな顔触れと思えた。一ヶ月に及ぶキャンプの中から聞こえてきた情報を、頭の中で整理し、それを踏まえて見た、この一戦の先発の顔触れ。そこには、手倉森監督の意図、そして、決意が見て取れるような気がした。
「ACLとJ1という、願ってもない過密日程を乗り切るため、今季は、若手でも即戦力として、先発として起用する。そして、公式戦という実戦の舞台の中で経験を積ませ、今季1年を戦い切るだけの選手層を確立したい-」
ところで、チームとしての戦力アップと、成績の両方を、この時期にいきなり求めるのも酷である。昨季までは、先発選手を固定気味にして、熟成させたチームで結果を出し続けてきた。しかし、守備陣に続出する負傷者、アジアの舞台での戦いと過密日程、ジリジリと上がり続ける主力陣の年齢。これらの状況を踏まえて、「戦い方を一歩前へ踏み出す必要性」を感じていたのもまた事実。そのタイミングが、今季という事なのだ、と考えている。
そんな状況の中で迎えた一戦は、前半に敷いた4-3-3の新布陣で、得点という結果こそ出なかったものの、今季の戦い方の片鱗が見えた。中盤と前線の選手が流動的に動き回り、スペースを見つけては走り込んでパスを貰い、それを素早くまた別な選手へ送る。明らかに、昨季までとは違う、パスサッカーの片鱗。たった一ヶ月のキャンプで、よくぞここまで仕込んだと褒めたくなるような、攻撃的なサッカーを演じてくれた。また、相手の最終ラインの裏も執拗に狙い、飛び出すチャンスと見るや、思い切って前を向いた。このため、前半は幾度となくオフサイドを取られ、チャンスメークの回数は限られたものとなった。
しかし、前半のサッカーは、正直、見ていて面白かった。赤嶺を1トップに置き、梁をトップ下へ。運動量の豊富な太田と武藤を2列目の両サイドへ配置するその布陣は、「両サイドの剔り」と「裏への果敢な飛び出し」を両立させる、魅惑の布陣だった。そこへ、タイミング良くボランチやサイドバックが攻撃参加。全体的に荒削り感は拭えなかったものの、攻撃のパターンは実に多彩で、「この攻撃スタイルが定着すれば、、、、(ゴクリ)」と、生唾を飲み込みたくなる様な。そんな、期待感タップリの前半だった。だが、ブリーラム側の出足の鋭さ、そして運動量の高さの前に、人数を掛けてブロックされ、パスを寸断され、なかなかフィニッシュまでには至らなかった。
0-0で折り返した後半。仙台は、布陣を4-4-2に戻して臨んだ。
5分。自陣で奪ったボールを、右サイドの太田が持って駆け上がり、2トップの一角を張っていた武藤とのワン・ツーで、右コーナー奧からの、剔るようなセンタリングに成功。それを中央でポストしようとした赤嶺。ここで、競り合っていたブリーラム側ディフェンダー・センターバックのオスマル選手のハンドを誘い、PKを獲得。
これを、梁が落ち着いて決めてみせた。相手GKにコースを完全に読まれていたが、ボールはGKの手を弾き、今季の仙台の公式戦・第一号弾が決まった。
後半6分。仙台1-0ブリーラム。
得点の形こそPKだったが、そこへ至るまでの攻撃展開は、まさに、昨季まで培った流れそのものだった。そしてそこに、しっかりと若武者・武藤が絡んでくれた事は、ニュースタイル・仙台への進化の序章のようにも思えてならなかった。
だが、これで黙っているブリーラムではなかった。元々、全体的に高い運動量だった選手が、更にそのギアを1段とアップ。激しい中盤の攻防が始まった。お互い、前半はその鳴りを潜めていたシュートシーンは、双方、その数が多くなっていった。
そんな中で、ブリーラム側も仙台のディフェンスの裏を狙ってくるようになり、パスワークで飛び出された、(仙台側からみて)左サイドからのセンタリングをブロックしたボールが、ゴールラインを割り、コーナーキックを与えてしまった。ブリーラム側としては、この日、まだ2本目のコーナーキック。後半としては、初めてのものだった。
そして、そのセットプレーを、ヘッド一発で決められてしまう。決めたのは、センターバックのオスマル選手だった。
後半31分。仙台1-1ブリーラム。
オスマル選手は、前半、ハンドで仙台にPKをもたらした選手だった。つまり、失点の張本人が、今度はセットプレーで、名誉挽回の同点ゴールを決めてみせたのだった。
この失点シーンまでの仙台は、先制点の流れと勢いそのままに、次から次へとチャンスメークし、シュートシーンも数多く作っていた。だが、相手GKに、まるで、ボールを吸い付き寄せるような磁石でも仕込んでいるのか?と疑いたくなるほど、仙台の放つシュートやクロスは、尽く、相手GKの手中に収まった。
あそこまで追加点を決め切れないと、いずれは相手を調子付かせて、失点してしまうもの。そんなセオリーのような雰囲気が漂い始めた矢先の、失点シーンだった。ワン・チャンスを決めて、負け試合をドローに持ち込む、その強かさ。これこそが、アジアの舞台の相手の強さなのだろうか。
失点し、同点に追い付かれた仙台は、その後、立て続けに、今季新加入の佐々木勇人と、高さが武器の中原貴之を投入し、果敢に決勝点を奪いに行った。が、最後は、アウェイで決して無理をしないブリーラム側の必至のディフェンスに遭い、決勝点を奪うまでには至らず。このまま試合は、ドローで終劇となった。
結果としては、少し勿体なく、残念なものとなってしまった。しかし、タイリーグの昨季チャンピオンを相手に、現時点で、ここまでの善戦を見せてくれた事。攻撃シーンの随所に、可能性を感じられる片鱗が見えた事。そして、負傷者の離脱が続く守備陣としては、新加入の石川・和田が、それぞれきちんと役割を果たし、失点を最小限に抑えた事。これらの要素は、ここが決してマックス値ではなく、磨きを掛ければ、更に光り輝く可能性がある事を意味しているように思えてならない。
この日に、今季初のオーラを唄えなかった悔しさを、今度は、中3日ですぐにやってくる、Jリーグの開幕戦にぶつけたい。
数年に一度と言われている大寒波が、やっと抜けたばかりの仙台。もう少し、寒い日は続くだろうが、雪の下で眠っている草木の芽は、少しずつ、春到来の準備を進めている。少しずつ融ける雪と、それに合わせて少しずつ芽吹いてくる草木は、じっくりと、それぞれの「役割」を全うしている。いきなり雪が融けて、いきなり葉や花が開き咲く訳ではない。
今季の仙台も、これと同じ事ではないのか。まだまだ、今季の戦いは始まったばかりだ。いきなり結果が出なくとも、今季目指しているサッカーの「雪融け」や「芽吹き」は、充分に感じられた。試合を重ねるごとに、それはどんどんと進んでいく事だろう。
焦らず、じっくりと。
今季のチームの「進化」を見据えて行きたい。
応援する側の者として、今季も、どれだけの勇気と、活きる力を、このチームから貰える事だろうか。その期待に胸を膨らませつつ、今季も、出来る限り、スタジアムに足を運びたい。私たちサポーターの、一人一人の小さな声援が、応援が、そして鼓舞が。良いプレーを誘い、血沸き立つゴールシーンを産み、そして勝利をもたらすのだと、今季も信じたい。
みなさん、今季も、どうぞ宜しくお願い致します。
2013.02.27 written by No.8
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