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「開幕3連勝のセレッソを止める、価値あるドロー」
それが、この試合の「一言感想」として、メディアが取り上げやすいフレーズだろう。事実、河北新報紙にも、そのようなフレーズが記事として掲載された。だが、ここで言う「価値」とは、C大阪の連勝を止めた事、そして、シーズンを長い目で見たときの「勝ち点1の重み」の事を言っている。
言っている事は、間違っていない。確かにその通りだ。しかし、どうしても「消化不良感」のある試合内容だった、と感じても居る。
おそらくそれは、きっと「4-4-3 という攻撃的布陣を敷いているにも関わらず、結果的に、相手のオウンゴールによる1得点」に留まったからだろう。
試合の入りは、お互いが、相手の出方の様子を伺う、非常に静かな展開。前半のうちに、お互いが撃ったシュートは3本ずつ。仙台は、赤嶺の負傷欠場の代役で佐々木勇人が先発出場という事もあり、攻撃の連携面も含めて、多少の様子見の必要性もあったと思う。また、C大阪としては、仙台の 4-3-3 という攻撃的な布陣との対戦は初めてという事もあり、また、リーグ戦は3試合で1失点という堅守性の高さも手伝い、「得点よりも、まず失点しない」ほうを優先させているような、若干、積極性に欠けた戦い方を趣向しているようにも見えた。
それでも、前半のうちに試合は動く。徐々にC大阪陣内でボールを廻し、ミドルレンジからも積極的にシュートを撃つような姿勢が強くなり始めた31分。ペナルティエリアより少し遠い位置から、田村が、エリア内へのボールを要求し、走り込んだ松下へ合わせるように、縦のセンタリングを供給。これに合わせようとした松下だったが、相手ディフェンスの丸橋とのボディコンタクトでバランスを崩し、そのまま潰れてしまい、ボールには触れなかった。
だが、そのボールをクリアしようとした丸橋が、痛恨のオウンゴールを、仙台に献上。以外な形ではあったが、松下の果敢な飛び込みが呼び込んだ、貴重な先制点となった。
前半32分。C大阪0-1仙台。
しかし、その後も、お互いに決定機らしい決定機を創れず、試合はこのまま前半を折り返す。
迎えた後半。
ホームで負けられないC大阪は、後半の入りから、いきなりギアを上げて襲い掛かってきた。明らかに、前半以上にボールを動かし、速いパス廻しや、サイドや中央にボールを振り、ミドルレンジであっても、シュートチャンスと見るや積極的に撃ってくるようになった。こぼれ球にも積極的に反応し、圧倒的な攻撃力で、同点弾を狙いに来ていた。
その勢いを、いなすとも、押し返すとも、どっちつかずのまま迎えた5分。C大阪に渡ったボールは、最終ラインから柿谷にドリブルで持ち込まれ、シンプリシオとのワン・ツーで仙台の守備陣をかいくぐり、最後は自分でそのままフィニッシュ。きわどいコースで、林も良く反応はしたが、無情にもそのままボールは仙台ゴール枠内へ。
後半6分。C大阪1-1仙台。
これで、イーブンに戻った試合は、双方、勝ち越し点を狙い、徐々にオープンな展開になっていく。仙台としては失点直後、この日が仙台の選手としてリーグ戦初出場だった佐々木勇人に代えて、ヘベルチを投入。彼をトップ下へ置き、攻撃性を高めて反撃に出る。
だが、C大阪の勢いを押し返すまでには至らず、その後も、C大阪の運動量豊富な「絨毯爆撃」を受け続ける事に。堪らず手倉森監督は、先制点に絡んだ松下を下げ、この日、負傷から明けてベンチ入りした富田を投入。布陣を、慣れた 4-4-2 に戻してディフェンスを落ち着かせると、その10分後の33分には、筆者も出場を待ち焦がれた、武藤が投入された。時間帯的にも、「決勝点」を賭けた最後の勝負に撃って出る。
その後、惜しいシーンもあったものの、最後はお互いがディフェンスの部分で我慢し、そのまま試合はタイムアップ。仙台としては、C大阪の3連勝を更に延ばすのを阻止し、C大阪を相手とした無敗記録を伸ばす事に成功した。
アウェイである事や、中2日で、すぐにACLのFCソウル戦がある事を考えれば、無難に勝ち点1を敵地で獲得できた事は、それ相応の評価に値する。
しかし、筆者としては、是非ともこの試合で、武藤を先発で使ってみて欲しかった。"ACL慣れ"している佐々木勇人をACLで先発させ、武藤をこのC大阪戦で先発させて、C大阪の守備に風穴が開くのを見たかったというのが、筆者の望みだったのだが、この日は、その望みは適わなかった。
もっとも、武藤が先発したからと言って、それで勝てたかどうかについては判らない。だが、この時期に大事だと思うのは、武藤に早く「リーグ戦の先発」を経験させ、長い時間をピッチ上でプレーし、他の主力選手との呼吸合わせをする事にあると思っている。
この日、佐々木勇人の先発という判断を「間違っていた」とまでは言わない。だが、ベテランの佐々木を起用するという「堅い選択」をするより、この試合で、武藤を起用するという「チャレンジ」のほうが、後々の仙台にとって、大きな財産になると思ったが故の事である。
現在、武藤にはACLでの先発という機会が廻ってきている。しかし、ACLと国内のリーグ戦は、また「別物」の戦いだ。ACLで経験を積ませるのも大事な事だが、筆者としては、リーグ戦で経験を積ませる事も、忘れないでやって欲しいと考えている。
こういう「チャレンジ」が出来るのも、リーグ序盤だからこそではないだろうか。もう少し時期が進めば、どうしても「結果優先」の風潮が出て来てしまい、リーグ戦先発経験の少ない控え陣の選手を、思い切って先発起用する機会は、益々少なくなってしまう。
とりあえず、次の試合のACLまで、もう時間がない。武藤にはACLでの先発経験を積んで貰いつつ、常に、リーグ戦での先発の機会へ向けて、アピールを続けて欲しい。
サポーター諸氏も判っているとは思うが、仙台というチームは、2004年以降のJ2参戦時から育ててきた若手選手が、今、活躍しているチームだ。だが、それ以降の選手層が薄く、どうしても、中堅~ベテランの選手で先発を構成するしかない。
しかし、他のJ1のチームを眺めると、新加入した若手選手(1年~2年目)あたりを、平然と先発起用してくる。もちろん、チーム事情や、能力を買われての事でもあるだろう。仙台よりも、良い若手選手を獲得し易いだろうし、更には、ユース世代からトップ昇格した若手選手は、即戦力級だろう。1年~2年目あたりで先発出場できる、他チームの若手選手には、それ相応の理由がある事は、判っているつもりだ。
だが、その辺の事情を差し引いて考えてみたとしても、仙台は、獲得した若手選手に、リーグ戦での先発の機会を与え無さ過ぎのように思えるのは、筆者だけの感覚だろうか。
武藤も、もう3年目の選手だ。そろそろ、リーグ戦で先発してもおかしくない。
あまりにも先発起用が無いと、そのうち、出場機会を求めて他のチームへの移籍、なんて言う事態にも発展しかねない。武藤クラスなら、J2も含めて、欲しいクラブはいくらでも出てくる事だろう。
一方で、J2で修行させるというやり方もある。実際、C大阪の柿谷は、当時の"事情"があったとは言え、J2徳島で試合出場経験を積み、そしてC大阪に戻ってきて、今の活躍がある。
いちがいに、柿谷と武藤を並べて較べたい訳ではない。だが、柿谷と武藤の、現時点での決定的な差は「Jの公式戦での先発経験の量」にある。
筆者としては、次世代の仙台を担う選手が、一人でも多く台頭してくれる事を望んでいる。その結果、多少、Jの舞台での成績の面で、苦しくなろうとも。
色々な世代の選手が、万遍なく先発出場の機会を得て。
ベテランはベテランの。中堅は中堅の。そして、若手は若手の。それぞれの良いところを総合的に組み合わせて、初めて「年間を通しての安定した強さ」というものが得られるのではないだろうか。
常に結果を問う、プロスポーツだからこそ、先を見据えた選手起用をして欲しい。
そういう意味では、今、仙台がやるべき事は、「武藤を早くリーグ戦で先発起用」するべきではないか、と。
彼の「伸びしろ」がある時期に、リーグ戦の先発出場の機会がなければ、伸びるものも伸びないのではないか。ACLや、途中出場だけでは、限界があると思う。
頑張れ、武藤。
仙台の"次世代"を背負って立つのは、彼のような気がしてならない-。
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