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昨年もリーグ最終戦は、アウェイFC東京戦だった。忘れもしない、6失点大敗の屈辱。だがあの刻は、もはやリーグ戦は「2位」が確定してしまい、優勝も3位転落もなく、天皇杯も敗退しての一戦だった。
だが、今年は違う。天皇杯を勝ち進み、そして、今節と同じFC東京と、2週間後に「再戦」を控えている状況だ。嫌が応にも「リキが入る」というものである。
そんな状況下で迎える今節。もちろん勝負事であるが故に、勝つに越した事はない。だが、あくまでも「本番は2週間後」と捉え、この試合は前哨戦として臨むのが良いと考えている。
ところで、このプレビューを執筆しながら、フィギュアスケートのグランプリファイナル男子の録画放送を観ていた。結果は、仙台市泉区出身の羽生結弦(はにゅうゆずる)選手が、カナダのパトリック・チャンを大きく上回る得点を叩き出して、見事に優勝。自身初の金メダルを手にした。
地元・仙台出身の選手がフィギュアスケートで金メダルを取ったのは、荒川静香氏が2006年のトリノ・冬季オリンピックで金メダルを取って以来の快挙だ。しかも、次季の冬季オリンピックは、来年2月のソチで開催される。当然、羽生結弦選手には、オリンピックでも金メダルの期待が掛かっている。
あの羽生君も、頑張っている。いや、見事に「結果」を出した。いつぞや、ホームゲームで彼が挨拶に訪れたとき、地元の選手が活躍する事への感動を体感した。いずれ、「こういう日」が来るであろう事は、何となく予感はしていた。それが今季、こう言う形で実った。おめでとう。羽生君。心から、お祝いを申し上げたい。
七北田中学校、そして東北高校を卒業という、モロに「地元・仙台っ子」の彼が、こんな快挙を成し遂げた。個人的には「今季・一番の喜び事」である。
だが、私たちサポーターが、自らの力で「今季一番の、もう一つの喜び事」を手繰り寄せる事もできるはずだ。天皇杯の制覇。10年間、仙台に在籍してくれた、手倉森誠氏の、6年間の監督人生の集大成として、この大会を制し、気持ちよく仙台から送り出したい。その最高の舞台が、私たちにはまだ用意されているのだ。
準々決勝なんかで、FC東京に足を引っ張られる訳には行かないのである。
その「12月22日の戦い」に向けて、今節のこの一戦は、リーグ最終戦である事のシチュエーションなんか、もうどうでも良い。あくまでも「天皇杯の戦いの前哨戦」であり、気持ちの面で、FC東京の上に立たなければならない。
そのために、今節の戦いにおいて必要なのは、「結果として敗戦は喫したが、前節・ホーム清水戦のような戦い方」の継続にあると考えている。
あの一戦では、キックオフ直後から仙台の選手の運動量が豊富で、前線で次から次へとボールに絡み、チャンスを創り続けた。最後のフィニッシュの精度の問題さえ無かったら、前半だけで2点は取れていたと思えるくらい、観ていて、内容の濃さを感じる試合だった。
結果として、清水の選手のフィニッシュの精度の高さに屈しはしたものの、あの一戦の戦いで、「仙台の選手は、ここまでやれるんだ」という自信を持つに至った。
技術以前に、まず大事なのは「気持ち」だ。少なくとも、前節・清水戦では、その「気持ち」の部分では、清水を上回っていた。あの試合に関しては、筆者個人的には、勝敗は気にしていない。清水には、天皇杯で勝った。もはや、苦手意識はない。来季での対戦が、今から楽しみである。むしろあの敗戦は、この「FC東京戦2連戦」へ向けて、良い収穫を得られたと思っているくらいである。
そして、更に今節。
この試合でもやはり、勝敗には拘らない。結果として、負けて帰仙する事になるのなら、それでも構わない。その代わり、天皇杯に向けて、何かを掴んで来て欲しい。天皇杯でFC東京を下せるのなら、引き替えに、リーグ最終戦の勝利を譲っても良いくらいだ。
もちろん、端から「負けても良い」と思っている訳ではない。冒頭でも書いたが、結果として、勝てるに越した事はない。だが、勝つにしても、天皇杯へ向けて、その内容には拘りたい。「内容は全然ダメだったが、結果として勝っちゃった」では、何の意味もないのである。
そんな事はない。内容が悪くても、勝てば、勢いが付く?
そんなものは、2週間も経てば「勢い」なんて、衰えているだろう。
メディアが「記事に踊らせたくなりそうな」フレーズに、私たちが踊らされてはいけない。それに、リーグ最終戦に勝ったからと言って、天皇杯の戦いでも勝てる保証なんて、どこにも無いのである。
2週間後の「再戦」へ向けて、このFC東京戦では、まず、FC東京側に「仙台は嫌な戦い方をして来る」という、負の印象を植え付けて置きたい。理想は、無失点フィニッシュだ。「攻めても攻めても仙台からは点が取れない」と思わせたい。そのためなら、0-0のスコアレスドローでも構わない。
試合の序盤から、FC東京のやりたいサッカーを、とことん封殺するサッカーを展開したい。そしてもちろん、狙うはゴールだ。サッカーである限り、それは変わらない。だが、相手に得点を許して、気持ちの良い想いなんかさせたくない。目的は、「仙台への苦手意識の植え付け」である。そのためには、FC東京の攻撃をとことん封殺するため、前線から積極的にプレスを仕掛ける、まるで清水や、新潟の戦い方の「お株」を奪うような、運動量豊富なサッカーを展開して欲しい。FC東京側にとって、心臓に悪いサッカーを、繰り返し展開して欲しい。
どうせ、仙台の攻撃は、フィニッシュの精度が良くないのだ。いつぞやのホーム大分戦のように、大量得点なんて、安易には望めない。であるが故に、FC東京に「仙台への苦手意識を植え付ける」ためには、相手から大量得点を奪う事よりも、無失点で終える事のほうが、よっぽど効果的である。その上で、1点、もしくは2点でも獲れようものなら、そのプレッシャーは、FC東京に重くのしかかる。それが、筆者の考える、今節の戦い方のイメージだ。
そして、天皇杯は、一発勝負の大会だ。どんなに総合力で相手が上回っていても、何かの相手のミスに付け込んで相手から得点を奪い、それが決勝点となって勝ち上がれる可能性のある大会なのだ。総合力を試されるリーグ戦とは、自ずと性質が違う。
であるが故に、今季の仙台にも、天皇杯制覇の可能性とチャンスは、充分にあるのだ。
話を少し、フィギュアスケートの羽生結弦選手の事に戻したい。夜のニュース映像で、表彰台の一番高いところに立ち、誇らしげに金メダルを授与する姿が映し出された。
あの感動を、今度は、私たち自身が、元日の国立で、味わいたいじゃないか。だが、
この一戦に勝っても、必要以上に喜ぶ事無かれ。
この一戦に負けても、必要以上に落ち込む事無かれ。
大事なのは、「この内容なら、天皇杯にも自信を以て臨める」という、気持ちの上での収穫を得られるかどうかである。
メディアが、この一戦の結果をどう評しようと、そんなの知ったこっちゃない。
どうせ、勝った負けたの結果を表面的に取り上げて、天皇杯へ向けての、本質で重要な部分なんて、これっぽっちも書かないだろう。もし、そういった部分を、記者さんが書きたいと思っても、それを読む者の読者層の広さを考えると、どうしても、結果についてを表面的に捉えて書くしかないのだ。それが、限られた紙面の中では、書きやすく、簡単に済ませられるからである。
以前は、仙台が試合に臨む前の日や、その試合に勝った翌日は、新聞の記事に目を通すのが楽しみだった。
だが、最近は、ロクに目を通さなくなった。通すにしても、自分で考える試合への臨み方や、その結果の受け止め方との「差違」を確認するため程度の目的からとなった。
そういう意味では、まだ、エル・ゴラッソ紙のプレビュー・レポートの記事のほうが、サッカー専門誌だけあって、ちゃんと本質を捉えた記事内容となっている分、買ってでも読みたいと思える。惜しむらくは、仙台などの地方では、1日遅れて販売される事だ。あれが発売日当日中に手に入ればと、いつも残念に思っている。
さぁ、「FC東京2連戦」だ。1戦目で負けても、2戦目で勝てば良い。
今、持てる力を全て、この2連戦にぶつけろ、仙台。
手倉森監督と、そして今季在籍の選手と。今季の残りのサッカーを楽しむ試合数を、少しでも多くするために。そして、元旦の国立の舞台で、私たち仙台サポーターの共通の悲願である「GET THE GLORY」を達成するために-。
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