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前後半合わせて、6本しか打てなかったシュート。対するC大阪からは、キープレーヤーの一人、FWフォルランだけでも7本のシュートの雨霰だった。予想はしていたが、フォルランのシュートへの意識の高さと、その技術の正確さ、そして何より、「いつでもどこからでも打ってくる」という怖さを実感。間違いなく、Jのレベルの「それ」ではなかった。
超の付く攻撃的なタレント軍団・C大阪を相手に、仙台が選んだ道は、とにかく組織的に、守備的に。しぶとく0-0で耐えて耐えて、相手の裏を付くワン・チャンスを狙う、というものだった。リアリズムがあり、そして、一番それが勝利に近い戦い方だったと思うし、実際の試合も、序盤からその通りに運んだ。
お互い、5連戦の5試合目。しかもC大阪は、今季はACLでの戦いも絡んでおり、「耐えていれば終盤に掛けて運動量は落ちてくる」とは、渡邉監督の読み。果たして、実際の試合展開も、ほぼその通りになっていった。
試合前半。仙台は、シュートを2本しか打てなかった。いや、今節に限って言えば、「無理に打ちには行かなかった」が正解だろうか。とにかく、シュートで終わる事よりも、守備のバランスを絶対に崩さない。相手が超攻撃的なタレント揃いのチームだからこそ、相手の攻撃力をリスペクトした。「このチームを相手に、前節・神戸戦のような壮絶な撃ち合いは通用しない-」仙台が、仙台らしく、仙台としてできる戦い方の選択をした。そこには、今シーズン序盤のように、攻撃的に行きたくても行けない状況とは、完全に一線を画した、自信に満ちあふれた守備を披露する、仙台イレブンの戦いが見て取れた。
試合後半。0-0で折り返した事は、間違いなく「ゲームプラン」だっただろう。そして、後半の要所で赤嶺を投入し、点を狙いにいく。
後半14分。太田に代えて、赤嶺を投入。
後半36分。武藤に代えて、佐々木勇人を投入。
そして、その直後の事だった。佐々木から赤嶺に繋がったボール。梁の飛び出しに合わせるように、赤嶺が絶妙の縦パスを供給。これが見事に、C大阪の最終ラインの裏を突き、オフサイドにならずに抜け出す事に成功した。
最後は、落ち着いてゴールに流し込み、待望の先制点を獲得。
後半38分。C大阪0-1仙台。
90分を過ぎ、掲示された後半アディショナルの3分をも消化。1点をそのまま守りきった仙台が、今季初の3連勝で、暫定ながら14位に浮上。とうとう、降格圏を脱出した。
今日のスコアとなった「1-0での勝利」は、前々節の徳島戦でも挙げたものであるが、あの時の内容と、今節の内容では、同じ1-0でも全くの別ものだ。徳島戦の1-0勝利は、納得の行く内容での勝利ではなく、徳島の拙守拙攻に助けられてのものだったが、今節は違う。相手の特徴を抑えたうえで戦い方を吟味し、たとえこの一戦でのシュート数が減っても、少ない得点機のチャンスに賭けるチャレンジをした結果だ。
ある意味で、派手な撃ち合いを制した、前節・神戸戦での戦い方以上に、今節の1-0勝利のほうが、今シーズンの今後へ向けた展望が明るく感じられる。サポーターとしては、神戸戦での劇的過ぎる勝ち方も嬉しいものだが、あんな戦い方で、毎節、勝利を挙げられるとは思っていない。むしろ、今節のC大阪戦の勝利のしかたのほうが、いかにも仙台らしく、納得の行く勝ち方のように思われた。
こういう戦い方で勝ち点3を掴めるようになったのなら、降格圏の脱出も時間の問題だろう、、、と思っていたら、残留争いのライバルがこぞって勝利を逃していた。気がつけば、17位から一気に14位まで浮上。暫定ながら、降格圏を脱出していた。
この先も、決して、楽な試合展開というものはないだろう。だが、今シーズン序盤の「不出来」からは間違いなく脱皮した現状なら、例えビハインドでも、試合終了のホイッスルの最後の1分まで、ゴールしてくれる事を信じて応援できる。
・・・話は少し逸れるが、実は、今シーズン序盤から全く勝てず、選手もサポーターも自信を失いかけていた3月末に、秋保神社へ、早期の1勝の祈願に、一人でこっそり行ってきた。ホーム甲府戦で、1-1で引き分けた翌日の日曜日の事だった。
調べてみたところ、県内にある「戦いの神様」は、何も大崎八幡様だけではなかったようで、秋保神社も、勝負の神様を奉っているとの事だった。それではと、ホーム甲府戦の翌日の早朝に詣でて来た次第だった。
絵馬も、書いてきた。
「ベガルタ仙台が、早く1勝出来ますように-」
その一週間後。浦和戦の0-4大敗を受け、アーノルド監督が退任(事実上の解任)し、渡邉新監督が誕生した。
直後のFマリノス戦。2-0で勝利した。
その後、公式戦で3連敗したものの、内容は徐々に良くなっていった。
そして、ホーム川崎戦で、守備面での大幅が改善が見られるようになると、徳島戦では、不本意な内容ながらも2勝目を挙げる事には成功した。
神戸戦の前半こそ、徳島戦のときのようなダメダメな内容でアッサリと2失点を献上したが、後半に渡邉監督から「一喝」が入ると、まるで、寝ていた赤ん坊が急に泣き出すように、あれよあれよと、4得点で劇的な逆転勝利。
この一ヶ月の間に、いろいろな事が、一気に変化を遂げた。目まぐるしかった。
先週の神戸戦で今季ホーム初勝利を挙げ、オーラを声高に唄ったあと、ユアスタから岐路に着こうとして愛用のデイパックを持ち上げたとき、何気に、ポケットの一つのチャックを開けた。
そこには、あの日、秋保神社で買った、「勝守」のお守りが入っていた。
今度、時間が出来たときにでも、秋保神社へお礼参りに行かねばなるまい-。
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