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リーグ戦中断前の4試合を4連勝とし、順位を降格圏から一気に11位へと押し上げた仙台。先日の火曜日に行われた、リーグ戦の未消化試合の開催によって、12位へと1段下がりはしたものの、1試合で、上にも下にもコロコロと順位が激変する状況に変わりはない。
J1第15節、柏レイソル戦は、W杯による中断明けのリーグ緒戦となる。前述の通り、中断前のリーグ戦を4連勝として、快くW杯を堪能できると思っていたものの、その後のナビスコカップ予選残り3試合は1勝2敗で敗退。PSMと天皇杯も共に敗戦と、リーグ戦4連勝の勢いはどこ吹く風。1試合の得点も、4-3で劇的逆転勝利を収めた神戸戦を除けば「1-0でないと勝てない」試合が続く。1-0で勝ちきる勝負強さの必要性は痛感するものの、シーズンを通して1-0ばかりを狙う訳にもいかない。2得点、3得点と言った勝ち方が出来るような攻撃性を身に付けなければならないのは、今更論じる必要もないほど、当たり前の事である。PSMも天皇杯も、せっかくの先制点を活かせずに逆転敗戦。やはり、今の仙台の課題は「2点目」にある。
そこを補う意味だろうか。アーノルド前監督が連れてきた外国人2選手の退団に伴い、ハモン・ロペス選手が新加入。登録の関係で、PSMや天皇杯は出場不可だったが、練習試合ではその存在感を大いに見せつけてくれた。ただ仙台は、シーズンの途中から加入した外国人選手が活躍できた印象に薄く、ハモン・ロペス選手も、未知数なところは多分に感じる。出場可能なのは、今節の柏戦から。果たして、帯同するのか。そして、出場はあるのか。
対する、柏レイソル側。なんと、あのレアンドロ・ドミンゲスが放出され、名古屋へ完全移籍。これに加えて、田中順也がポルトガルの強豪スポルディングへの移籍を決めてしまい、一気に主戦力が空洞化した印象もある。が、相手の戦力減が、こちらの有利材料にならないのも、仙台の「伝統」か。仙台が勝つ試合をするには、如何に、仙台のペースに相手を引き摺り込むか。相手にどんなスーパースター選手が居ようと関係ない。逆を言えば、相手がどんなに無名なチーム、無名な選手揃いでも、こちらのペースに引き込めないと苦戦は必至。だからこそ、天皇杯では負けた。神戸戦では勝てた。
そして、こちらのペースに相手を引き摺り込むという事は、すなわち、各々の選手の連携が不可欠という事。個人技で打開するよりも、組織的に相手を追い込むサッカーこそ、仙台の真骨頂だ。ただ、どうしても「攻撃手法の軸」が定まらないため、安定した結果に繋がらない。言い換えれば、「仙台の得意とするサッカー」の定義が、未だはっきりしていないという事。組織的なサッカーで挑むという基本理念こそ貫いているが、それを具現化するための戦術として、「仙台らしさ」の代名詞となっているものがない。
カウンターに切れ味はあるのか?
ポゼッションに磨きを掛けるのか?
セットプレーは相手の脅威に成り得るのか?
攻撃の主軸と成り得る選手は居るのか?
アクションサッカー(先に仕掛ける戦法)なのか?リアクションサッカー(相手の仕掛けを利用する戦法)なのか?
どんなチームにも、それなりの特徴や特色があるものだ。が、仙台の場合は、上記のどれを取っても、現状の仙台の「色」として語るには特徴が薄すぎる。一応、昨季からはポゼッションを趣向している様子が伺えるが、それとて、磨き上げるにはまだまだ時間が掛かりそうだ。
メディアには、「カウンターを得意とする」と言われてみたり、「セットプレーは伝家の宝刀」と言われてみたり。そのときそのときで、メディアには色々言われるが、長年に渡って応援している側としてみれば、正直、どれもしっくり来ない。
一応、近年で成功の部類に入ったと思われる手法が、「前線からの積極的守備によるショートカウンター」だった。相手の持つボールに積極的にアプローチし、ミスを誘ってボールを奪い、そこから連動して攻撃し、一気に相手ゴールを急襲する。よって、ボールを奪ってからゴールに至るまでの秒数は、決して長くない。この手法で、2012年は2位まで躍進した。だが、そこからポゼッションサッカーへと舵を切ってしまい、近年で仙台が最も結果を出した手法を、いったん引き出しに仕舞い込んでしまった。戦術の引き出しの数を増やすためには、避けて通れない道である事は判っている。が、仙台は、ポゼッションサッカーを目指すには、それに見合った特徴のある選手の絶対数が少ない。特にディフェンス陣は、ポゼッションサッカーにおいては絶対に許されない「自陣でパスミスして相手にボールを渡してしまう」という不手際を、何度も繰り返す。誰とは言わない。
カウンター主体のサッカーなら、相手から受ける攻撃をブロックする対人能力さえあれば、何とかなる。が、ポゼッション主体のサッカーとなると話は別で、最終ラインでボールを廻している時に、相手のプレッシャーを受けてもサラリと交わせる巧さ、攻撃陣へ正確に速いパスを送る足元の技術の高さが求められる。つまり、パスミスが許されないのだ。
ところが、どちらかと言うと仙台は、前者を得意とする選手が多く、後者を得意とする選手は皆無に近い。今のメンバーなら、自ずと「出来るサッカー」は限られてくる。最も、今いる選手に、個々の技術向上を促して、ポゼッションでも戦えるチームになって貰えれば、それに越した事はないのだが。
気がつけば、久しぶりに再開するリーグ戦へ向けて、色々と愚痴ってしまった。。
要約すれば、「相手に関係なく、自分たちが自信を以てやれるサッカーをぶつければ、好勝負は出来る」。あとは、2点目を奪うための強い精神力だろうか。今の仙台のサッカーは、1試合で2点を取れるサッカーでなくなっている。1点目で満足してしまっている訳ではないだろうに、なぜか、1点目が前半の早い時間帯に獲れても、2点目の臭いがしてこない。せっかく先制点を挙げても、それを活かすどころか、相手の反撃のスイッチが入るのを待っているかのように、2点目のチャンスを逃し続け、いつしか相手に「まだチャンスあり」との戦意を植え付けてしまう。それが、逆転負けに繋がっている。
「1点目を獲ったら、そこから反攻のピンチが始まるんだ-」
そのくらいの覚悟がないと、2点目には繋がらないだろう。
果たして、仙台に「安定的な2点目」をもたらしてくれるのは、いったい誰か。新加入のハモン・ロペスなのか。それとも、既存選手の中からの台頭があるのか。
色々な不安と、疑念と、そして期待と。
サポーターの数だけの夢を背負い、仙台の歩みが再開する。
待ち受ける結果は、「活」か。それとも「喝」か-。
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