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中断明け後のこの4試合において、リードを許したのは、FC東京戦のみ。それ以外の3試合では、一度も相手にリードを許していない。それなのに、4試合を消化してなお、未だに1勝も出来ていない。
原因は、名古屋戦、そしてこの大宮戦で見せた「リードを守れない」守備陣にある。先制しながら追いつかれ、また得点を挙げても、更にまた失点し。それも、得点から概ね10分程度で失点するパターンが続く。
仙台の最終ラインには、久しぶりに渡辺広大がセンターバックに入った。そのため、角田はボランチに復帰できた。現時点では、守備陣はほぼベストメンバー。だがそれでも、2度も訪れたリードの場面を、あっさりと追いつかれてしまった。
ここまで来ると、「課題」なんていう軽い表現では済まされない。もはや「重症」ものである。名古屋戦で、後半に3回も追いつかれた苦い経験を、この大宮戦では全く活かせていなかった。
前半5分。赤嶺の思い切ったミドルシュートを、大宮GKが弾いたそのセカンドボールを、梁が詰めてキッチリ押し込んだ。
仙台1-0大宮。名古屋戦と同様、先制点を奪う展開で幕を開けた。
しかし、ここから僅か9分後。ぽっかり開いた、仙台左サイドのスペースを、大宮の新戦力・ムルジャに突かれ、ペナルティエリアに侵入され、渡辺広大のブロックも虚しく、ゴールネットを揺らされてしまった。
前半14分、仙台1-1大宮。
後半に入っても、流れは変わらなかった。20分に獲ったコーナーキックの流れから、途中投入されていた武藤が、ゴール前へ絶妙のセンタリングを送ると、最後は石川直樹が頭でループを打ち、これがそのまま大宮ゴールネットを揺らした。
後半21分。仙台2-1大宮。
しかし、ここから僅か6分後。今度は仙台右サイドを、いともあっさりと裏を突かれてしまい、家長のシュート性のクロスを、鎌田が精一杯、足を伸ばしてブロックしようとしたが、不運にもこれがオウンゴールとなってしまった。
後半22分。仙台2-2大宮。
2度もあった、せっかくのリードの場面。2度とも、得点から10分以内に失点を喫する展開。まるで、名古屋戦の悪夢の再来だ。フレッシュな渡辺広大を起用し、角田をボランチに据えても、守備は改善されなかった。
実は、「得点の後こそ、仙台ピンチの時間帯」は、何も名古屋戦から始まっている訳ではない。ここ1~2年は続いている悪癖だ。だが今年は、更に状況が悪い。何故なら、せっかくのリードを守れずに、結果として勝ち点3を取りこぼしているからだ。
特に今年は、勝ち点差8の間に8チームもひしめく、大混戦の残留争いになっている。このため、ひとつ、ふたつ勝てば、残留争いから一気に脱出できるというのに、どのチームも抜け出せない。抜け出せたのは、4連勝を挙げたガンバ大阪だけだ。逆を言えば、2連敗でもしようものなら、一気に降格圏へ真っ逆さまに転落だ。勝ち点1たりとも無駄にできない、熾烈な状況なのだ。
それなのに、仙台は、「追い付いて勝ち点1を拾った」のではなく、「追い付かれて勝ち点2を失った」展開を、もう2試合もやらかしてしまった。
守れない原因は、"強かく勝ちきるための意識の無さ"にある。
これも、何度もプレビューやレポートで書き続けている事の繰り返しなのだが、こちらがリードしたら、相手は追い付こうと、必死になって、攻撃の圧を高めてくる。それなのに仙台は、それを「いなす」事ができない。
相手が、パワーを掛けて点を獲りに来ているのだ。リードしているこちらは、それをうまくかわさねばならないのだ。例えて言うなら、「闘牛士の様に」だ。猛然と突進してくる相手を、まともに受けてどうする?怪我するのがオチだ。ところが仙台は、この「突進してくる牛」をかわすのが、異常なほどに、下手なのである。
具体的に言うと、FC東京戦のときと同じように、相手のワン・ツーによる「仙台の裏」への飛び出しへの警戒が、全く無いのだ。
そして、この日の2失点目となるオウンゴールのシーンでも、仙台は、右サイドで充分な人数が居たにも関わらず、大宮のパスワークを、たた漫然と「見ていた」だけで、誰も、大宮のパスワークの阻止をしようとしていなかった。
相手のボールにプレスを掛ける役、相手のパスの出しどころをカバーする役、その他、相手のパスの選択肢を減らすために、頭を使い、あらゆる守備を展開しなければならないはずだ。
ところが実際には、2失点目のシーンでは、先制点を決められたムルジャに、3人も仙台ディフェンスが引っ張られてしまい、結果、ムルジャから家長に、絶妙のキラーパスが供給されてしまった。このまま家長は、フリーで仙台ペナルティエリア内へ侵入し、シュート性のクロスを供給。この時点で、ジ・エンドだった。結果こそオウンゴールだったが、大宮は、中央や逆サイドにしっかりと人数を掛けてきていたため、ボールが流れていれば、そのまま押し込まれていただろう。
もっと単純に言えば、守備でのハードワークが出来なくなっている。
いや、サボっているのか?夏場だから?疲れるのが嫌だから?
他のチームの守備を見ると、もっと走っているぞ。
夏場にも関わらず、ハードワークしているぞ。
仙台は、守備の努力が足りない。
涼しい時期には出来ていたハードワークが、夏場では出来ない。
アウェイの地で、不慣れなスタジアムや、不慣れな炎天下の中でやっているならまだしも、ホームで、しかも夜の開催だ。この地で、90分、ハードワークをやり切るだけのスタミナは、プロなら備えてきているはずだ。
他のチームが出来ている以上、言い訳は無用だ。
新潟だってやれているんだ。
鳥栖だってやれているんだ。
浦和でさえ、今年は守備の良さがあるから優勝争いに食い込んでいるんだ。
仙台に「出来ない」とは、言わせない。
「試合終盤に足が止まるから」を言い訳にして、守備でハードワークするのを躊躇うような選手は、仙台には要らない。
せっかく、攻撃陣が必死になって奪った先制点だ。勝ち越し点だ。
それを「死守」するのが、守備陣の仕事だろう?
そして、一番に聞きたくない言い訳。
「涼しい時期になれば、またハードワーク出来るように、、、、」
今年は、それからでは遅いのだ!
今、ハードワークしてくれ。
でなければ、本当に、J2に転落してしまうぞ。
先発の選手の足が止まったら、途中出場した選手がハードワークしてくれ。
試合終了のホイッスルが鳴る瞬間まで、「勝ちたい」という気持ちを見せてくれ。
ガッツを見せてくれ。
先制点を、勝ち越し点を奪ったら、そこから気を引き締め直せ。
仙台の得点シーンは、失点にも相当するピンチの局面だ。
何度でも言う。
仙台の得点シーンは、失点にも相当するピンチの局面だ。
この事は、ピッチ上でプレーする選手のみならず、それを見守るサポーターも判っている事のはずだ。とりわけ、名古屋戦と同じ過ちを犯した、この大宮戦の直後なら、尚更だ。
次節、勝ち点2差で詰め寄ってきた甲府との直接対決だ。
そしてその次は、現時点で、勝ち点差0で並ぶ、清水との直接対決だ。
この2戦。連勝以外の結果は、もはや許されない。
ここで勝利を逃すようなら、そこから一気に降格圏へ、真っ逆さまに転落するのを覚悟しなければならない。
もう、「崖っぷち」どころか「棺桶に片足を突っ込んでいる」ようなものだ。
1点を獲ったら、必死に守れ。
2点目を獲れると思うな。
1点を必死に守っていれば、相手のほうから崩れて、2点目が獲れるチャンスは必ずくる。
夏場の勝ち方なんて、1-0で充分だ。
2点なんて要らない。
2点獲っても、3点獲っても、追い付かれて勝利を逃すような試合をするより、1-0のほうが、よっぽどマシで、より現実的だ。
綺麗なサッカーを、やろうとするな。
泥臭いサッカーこそ、今の仙台に必要な要素だ。
走れ、仙台!
泥臭い1勝のために-。
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