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仙台が、どうしても勝てない相手の中の一つ、清水エスパルス。昨年の天皇杯でこそ、公式戦での初勝利を挙げたものの、リーグ戦では未だに未勝利が続く。中断期間明けの5試合で未だ1勝も挙げられていない仙台にとって、乗り越えなければならない"壁"としては、あまりにも高い。
しかも今節は、前節で赤嶺が負傷し、今節の出場が厳しい事に加えて、前々節で負傷したウイルソンも、未だ練習では別メニュー中心。ただ、こちらは、もしかしたらベンチスタートか、或いは強行先発出場はあるかもしれないが、いずれにせよ、仮に、赤嶺やウイルソンが万全の状態でこの一戦に臨めたとしても、それだけで勝てる相手でないのは確かだ。
そこで、中断期間明けの初勝利に向けて期待されるのが、新戦力選手の今節へ向けての動向。今週木曜日の紅白戦では、2本とも、主力組にMF野沢が入った。既に各メディアが報じているように、今節は野沢の先発出場が濃厚。前節・甲府戦で見せた、攻撃センスの良さは、従来の仙台には無かったものだ。クロスの質(特に精度)・攻撃を押し上げるのか、一旦引くかの的確な判断・周囲との連携など、途中出場の15分間ながら、その持ち味を、私たち仙台サポーターに、存分に見せつけてくれた。
たった15分で、あれだけ素晴らしいプレーをしてくれるのなら、先発で出場したらいったい、、、、(ゴクリ)と、生唾を飲み込みたくなるような期待感に溢れている。
だが、赤嶺・ウイルソンと、主力フォワードにけが人が相次ぐ仙台にとって、野沢の良さを引き出すであろう選手を、万全の状態で起用できないのが口惜しい。そこで、今週の紅白戦では、1本目では、武藤の1トップ&野沢のトップ下を。2本目では、武藤と柳沢の2トップに、野沢の右サイドハーフという布陣を試していた。
正直、1トップにはあまり良いイメージがない。筆者個人的には「やって欲しいのは堅守速攻ベース」なのだが、1トップの場合は、「2列目にボール捌きの巧い選手を3名並べての4-2-3-1、ポゼッションベース」のサッカーが必要になる。だが、これまでの仙台は、筆者の見解では「ボール捌きの巧い選手」なんか、3名どころか一人も居ない。だから、攻撃でのパスワーク中に、相手のプレッシャーに簡単に負けて、カウンターを何度も喰らい続けるという、無意味な展開を繰り返してきた。それどころか、相手のカウンターから何度も失点してしまい、得点は獲れないわ、失点は止まらないわで、「堅守ベースの仙台らしさ」はすっかり鳴りを潜めてしまっていた。
ところが、野沢の加入によって、この状況は一変しそうな雰囲気だ。これまで、ロクに機能しなかった、4-2-3-1のポゼッションベースのサッカーが、もしかしたら、野沢の加入によって、機能し出すかもしれないのだ。もし、野沢がトップ下で今節に先発出場しようものなら、間違いなく、仙台の攻撃のボールは彼に集まる。従来、2トップのウイルソンや赤嶺が、フォワードの位置から下がって来てボールを受けて「溜め」を創っていたのに対し、始めからトップ下に野沢が入れば、1トップに入る選手は、2列目からのボールの引き出し役に集中できる。
今後は、もしかしたら、「野沢にボールが入る=仙台の攻撃スイッチ」という方程式が成立するかもしれない。だが、いかんせん、野沢が加入してからはまだ日が浅い。先週のミッドウィークに合流したばかりで、既存の攻撃陣と呼吸を合わせるのは、まだまだ時間が掛かるだろう。いきなり「夢」を観るのではなく、まず、現実的なところで、「堅守速攻ベースでの野沢効果」に期待したい。
堅守速攻ベースでも、野沢の加入効果は大きい。相手から奪ったボールを素早く野沢に預ければ、味方は、半ば安心して攻撃参加するだろう。あれだけのボール保持能力なら、安易にボールを失って、「また守備で自陣へ戻らねばならないのか、、」と、味方選手が辟易する事もまずないだろう。攻撃陣は、相手守備陣の隙を探し、空いているスペースへ走り込みつつ、野沢にボールを要求する事に集中できる。その「選択肢」を、野沢は見逃さないだろう。オフサイドぎりぎりのタイミングで、要求されたスペースへラストパスを通し、一気に決定機が訪れるというシーンが、これまでよりも数多くなる事を望む。
従来なら、赤嶺も、そしてウイルソンすらも起用できないかもしれないこの状況下では、正直「勝てる見込み」すら見付けられない、半ば絶望的な状況に追い込まれた中で、試合に臨んできた。今節も、そんな厳しい状況の再来となっている。だが、野沢の加入が、仙台の絶対的2トップの不在をも凌駕する、大いなる期待感をもたらしている。
果たして、野沢の加入は、低迷する仙台の反攻の起爆剤と成るのか。いや、事ここに至っては、成って貰わないと困る。仙台は、現在、中断期間明けの5試合で1勝も出来なかった結果、たった1節で降格圏に転落してもおかしくない位置に甘んじている。運良く、残留争いのライバルが「仙台に付き合ってくれている」ために、状況として、何とか降格圏への再転落は免れているものの、予断を全く許さない状況だ。どうにかして「まず1勝」を挙げなければ、いつでも降格圏への再転落の恐怖から逃れられない。
今節の対戦相手である清水は、先日に突然、ゴトピ監督の解任を発表し、後任に清水ユース監督の大榎克己氏を充てた。現役時代は、Jリーグでは清水在籍一本の生え抜き。現役引退後は早稲田大サッカー部の監督を経て、長く、清水ユースの監督をしてきた。クラブに長く在籍していた人材を、トップチームに抜擢したという点では、仙台の渡邉監督と似たところもあり、そういう意味でも「ライバル」だ。絶対に負けられない。
ところで、この試合の翌日の8月17日(日曜)は、クラブ創設20周年を記念してのOB戦が開催される。そこへ、仙台OBチームのメンバーとして参戦するのが、往年の名プレーヤー・FWマルコスとMFシルビーニョの2氏だ。先日の深夜に仙台駅へ到着した彼らを、仙台サポーターが熱烈に出迎えたとの報。当然、今節の熱戦を、彼らは貴賓席でご覧になる事だろう。
生まれ変わろうとしている、新生・仙台の姿を、彼らにも見届けて貰おうじゃないか。彼らが、"仙台スタジアム" のピッチで魅せてくれた感動は、未だ私たちの財産だ。あの刻に、共に味わった感動と興奮を、今度は、観る側・応援する側の立場で、一緒に分かち合いたい。
彼ら「仙台レジェンド」の前で、絶対に、負けは許されない。彼らと共に築き上げてきた、あのスタジアムの感動と興奮を、いま一度、再現しようじゃないか-。
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