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中断期間明け、前節6戦目にしてようやく勝利を挙げた仙台。失点シーンを含め、一部の守備面での課題はあるものの、新加入の野沢の活躍もあり、前半のうちに武藤の2得点が産まれるなど今後に対する明るい材料もあり、前向きに試合に臨めそうな雰囲気で今節を迎える。
ところで、「前節勝った勢い」や、「神戸には対戦成績で4連勝中で高相性」など、大部分のメディアは、読者受けしそうなフレーズを用いて、今節の展開を語る。
だが、現状の仙台には、決して「勢い」など無い。5戦未勝利で推移し、前節にようやく、苦しみ抜いた中から、必死の思いで1勝を挙げただけであり、それを以て「勢い」と評する事それ自体に、違和感を覚える。本当の「勢い」というものは、3連勝や4連勝だの、連勝街道をひた走るような状況で使うものだ。「破竹の勢い」とも言われるように、一見、堅くて折れそうにない竹を折ってしまうような、普段なら有り得なさそうな展開なら、理解も出来る。(そういう意味では、中断期間突入直前の5月に4連勝を挙げたのは、あれこそ「勢い」だった訳である)
それから、「神戸との対戦成績では4連勝中で高相性」というのも、決して喜べるデータではない。対戦成績の連勝記録など、いつかは止まるものだ。前節の対戦相手だった清水とは、2010年のJ1復帰以降、リーグ戦では、一度も勝てなかったのだが、それでも仙台は勝てた。清水からしてみれば、「お得意様・仙台」だったはずである。清水側のメディアも、こぞって「仙台とは高相性」を書き立てた事だろう。
だが、結果は仙台の勝利。この例からも判るように、「相性」なんてのは、過去のデータを捉えて評しているに過ぎず、今節の勝利に向けた材料になんか、一切ならない。むしろ「今度こそ仙台に勝つ」というモチベーション向上の材料にされてしまうだけである。
前節の勝利など、忘れてしまおう。
神戸との過去対戦成績など、忘れてしまおう。
特に、中断期間突入前の5月の神戸との対戦(結果として、リーグ4連勝中の一戦となった試合)では、前半の2失点から、奇跡的な逆転勝利を収めた、未だ記憶に新しい一戦ではある。あの試合での勝利を取り上げるメディアも多い事だろうが、あんなものは、今節に臨む今となっては、むしろ「悪材料」だ。
前節の勝利に浮かれ、神戸との前回対戦の思い出に浸り、対・神戸戦4連勝中の相性の上に、胡座をかく-。
そんな事では、今節の勝利は、決して望めない。常に「一戦必勝」の姿勢で、毎節、用意周到な準備をするからこそ、連勝を達成でき、勢いにも乗れるのだ。決して、「過去の成功体験」に自惚れるべからず。
それに、仙台は、こういうシチュエーションでは、何度も何度も、勝利を逃してきた。
一歩引いて、落ち着いて状況を見据えれば、決して楽な状況でない事は判るはずだ。前節にようやくベンチ入りしたウイルソンはまだしも、赤嶺の回復の状態が気になる。前節、2失点に絡んでしまった上本大海の試合勘は戻ったのか。DF村上を再獲得したとはいえ、サイドバック陣の駒不足問題は、未だに"鎮火"していない。野沢と武藤の相性の良さは確認できたが、赤嶺やウイルソンとはどうか。J登録まで長い時間を要したハモン・ロペスは、野沢との先発争いに割って入れるほどの力はあるのか。
また、今節、アウェイでの戦いである事も忘れてはいけない。仙台は現在、アウェイでは3戦連続で無得点が続いている。得点力が回復したように見えてはいるが、実は、中断明け以降は、全てホームでの得点であり、アウェイではまだ1点も獲れていない。
今度こそ、アウェイで得点を奪って勝ちきらねばならないのである。
ところで、「アウェイで得点」という意味では、ヤマザキナビスコカップ予選リーグで、加入3年目の藤村が、素晴らしいゴールを挙げている。場所は、ノエビアスタジアム神戸。相手は、ヴィッセル神戸だった。是非、あのとき以来のアウェイでの得点を、同じスタジアムで、同じ相手に、成し遂げて欲しい。
今度は、そのキーマンはやはり、武藤に野沢だろうか。いや今度は、太田や梁、ウイルソンに赤嶺が絡んで来て欲しい。毎節、同じ選手が立て続けに得点というのは難しい。前節の活躍があるからこそ、武藤や野沢には、厳しいマークが付く事だろう。毎試合、ノーマークな選手が、決定機や得点に絡んでこそ、連勝し、それこそ「勢いのある」常勝チームになれるというものだ。
前節の勝利により、今後は、賞金圏争いに喰い込むのか、残留争いに再び巻き込まれるかの岐路に立った仙台。もう、残留争いには巻き込まれたくない。目の前の一戦に集中し、勝って、賞金圏争いに、仙台の名を連ねたい。
正しい「道の選択」を、是非。
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