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FC東京は、現在、14戦無敗。しかも、2試合連続で4得点中。ルーキーの武藤嘉紀と、助っ人のエドゥーが絶好調で、この2人でバンバンと得点を獲って勝ち点を重ねている印象の強い、現在のFC東京である。
だが、そんな前情報に踊らされてはいけない。今、大事なのは、FC東京の「戦果」に恐れ戦く事ではなく、FC東京の「戦術」を如何に攻略するかを考える事にある。
現在のFC東京のスタイルは、仙台と同じ「堅守速攻」。ただ、仙台と違うのは、前線の選手の決定力の異常なほどの高さと、失点の少なさにある。まず、失点については、現在首位を快走中の浦和の「21」に次ぐ「22」。1試合平均で1失点以下という堅さだ。そして得点力は、リーグ5位の「40」。仙台の「23」から見ると、倍近い決定力がある事になる。
守備が堅く、得点力もある。そんなチームに、どうやって勝つ?
だが、臆する必要は全くない。偶さか、FC東京と同じ「堅守速攻」スタイルではあるが、それであるが故に、前節の川崎戦よりも、実は「勝ち目は高い」と見ている。
仙台は、5連敗という苦境の中から、「最終ラインを低めに設定し、相手に裏のスペースを与えない」事を、ようやく学んだ。この戦術の変更は、決して簡単な決断ではなかっただろう。というのも、本来であれば、多少強気で最終ラインを高めに設定し、ポゼッションベースのサッカーで攻撃するつもりであったのだが、中盤でのパスワークがあまりにも下手過ぎて、中途半端にボールを失い、何度も裏を獲られて失点するという失態を繰り返してきたため、「あんなの、仙台じゃ定着しないのでは、、」と想った諸氏も、決して少なくなかっただろう。筆者も、その一人だ。
いずれ、堅守速攻スタイルに回帰する刻が来るだろうと思っていたところ、渡邉監督への交代により、堅守速攻スタイルを取り戻して4連勝という結果を得た事で、一旦は「これで今季は安心かな、、」とも思えていた。
だが、W杯による中断期間が終わり、リーグ戦再開という「蓋」を開けてみると、仙台は、再び勝てなくなった。その理由こそ、「出来もしない、最終ラインを高めに設定してのポゼッションサッカー」に、再び食指を伸ばしたからだった。
「ああ、このままじゃ、また勝てなくなる。せっかく降格圏から脱出したのに、これじゃまた失点が止まらなくなるな、、」
と思っていた。だからこそ、中断期間明けからの未勝利が続いた時期に、「今のサッカーじゃダメだ、もう一度、堅守速攻に回帰して欲しい。でないと、また残留争いに巻き込まれる」と、何度も、このブログで書き続けてきた。
・・・そして、想い空しく、再び、本当に残留争いに巻き込まれる事態に陥ってしまった。それが、ここまでの5連敗という結果である。
だが、前節の川崎戦で、その流れが「止まった」。その理由は、己の攻撃力や展開力の無さを痛感し、そして、相手の攻撃力の高さをリスペクトした結果、形振り構わず、「最終ラインを低めに設定」して、そこから攻撃を組み立てる戦術に変移した事にある。
この戦術は、攻撃を開始する位置が、相手ゴールからより遠くなるため、ポゼッションサッカーというよりも、カウンターサッカーが主体になる。つまり、「積み上げてきたポゼッションサッカーを、一旦棄てた」のである。
攻撃力の向上に期待し、より攻撃的になれるポゼッションサッカーへの脱皮を目指した仙台だったが、残念ながら、それをやるには、現在居る選手の能力では、やはり難しかったようだ。
そこに、ようやく「目覚めた」と言ってもいいだろう。
もう、今季も残り8試合。筆者としては、中断期間明けの3試合未勝利あたりから「残留争いしているつもりで、やるサッカーを堅守速攻に戻さないと」と言って来たが、それがようやく、前節の川崎戦で「筆者の願い」が伝わったような格好になった。
もう、大丈夫じゃないかな、と見ている。
現在のFC東京は、確かに、強力な守備と攻撃の能力を持っている。14戦無敗と、絶好調だ。だが、いつかは敗戦を喫するものだ。それが、どのタイミングで来るのか?
筆者としては、今節の、このタイミングで来るのではないだろうか、と考えている。
FC東京からしてみれば、仙台が、前節で連敗を止め、本来の主軸である堅守速攻で、自分たちのサッカースタイルを取り戻した事。そして何より、自分たちと同じ「堅守速攻型」である事に、嫌気がしている事だろう。
誰しも、同じスタイルの相手は嫌なものだ。完全なガチンコ勝負になり易く、お互いがその持ち味(=堅守)を出し切れば、なかなか勝負が付きにくくなる。
そして、現在FC東京は、2試合連続で4-0という完勝試合を収めている。つまり、「拮抗した試合の戦い方を忘れかけている」とも言えるだろう。
仙台の「狙い目」は、まさに、ここにあると思う。
前節と同様に、仙台としては、「決して勝ち急がない」サッカーを貫きたい。決定機は少ないかもしれないが、そのトレード・オフとして、相手にも決定機を数多く創らせない。つまり、「0-0で進行」する時間を、より長くするのである。
現在、6位のFC東京。もう少し頑張れば、ACL圏も見えてくる。0-0で進行すれば、自ずと「得点への焦り」が産まれてくるはずだ。
もちろん、仙台も勝ちたい。そのために、得点への焦りが産まれてくるかもしれない。だがそこは「我慢」だ。
この試合。「先に焦ってミスをしたほう」が負ける、と見ている。
例え、最後の5分になっても、決して焦ってはいけない。最悪でも、「0-0の勝ち点1で良し」とするつもりで、絶対に守備でミスをしてはいけない。
そうすれば、相手から、勝手に崩れてくれるはずだ。その一瞬の隙を突いて、1-0で勝てれば、それで良い。
川崎戦で得たものは、決して「勝ち点1」だけではない。このFC東京戦で、如何に、相手から「勝ち点1、もしくは3を剥ぎ取るか」の術を体得したはずだ。
そのためにやるべき事は、決して「勝ち点3への欲望丸出しで、出来もしない、稚拙なポゼッションサッカーを繰り返す事」ではない。
「決して勝ち急がず、相手の焦りを誘い、その隙を突く」こと。それが、牽いては勝利にも繋がるだろう。
残り8試合。やるべき事は、もう決まっている。
あとは、如何に、それを貫くか、だ。
FC東京から、勝ち点を奪い取るぞ、仙台。
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