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2週間のインターバルが空いたJ1リーグ。どのチームも休養は充分(天皇杯に出場した一部のチームは中2日)で、今週末は全国的に好天の予報。この一戦に向けた周辺コンディショニングには、文句の付けようがない状況で迎える一戦となる。
J1第28節、ホーム・浦和レッズ戦。浦和にしてみれば、残留争い渦中のC大阪、徳島、仙台という「イヤラシイ相手との3連戦」となっており、C大阪戦・徳島戦共に、相手に先制点を許すという「隙」も見せている。C大阪戦では、そのまま0-1で敗戦し、徳島には、なんとか逆転勝ち。ペトロヴィッチ体制3年目で、戦術の完成度は高いかもしれないが、それでも「残留争い渦中のチームとの対戦の難しさ」を実感している事だろう。
そんなイヤラシイ相手3連戦の最後の大取として、仙台が浦和を、ホーム・ユアテックスタジアム仙台に迎え撃つ。
過去の対戦データに固執はしたくはないのだが、一応、2010年からの過去対戦を振り替えってみると、10戦中、2勝2敗6分となっていた。このうちの2敗は埼玉スタでのものだったが、2勝は、ユアスタでのものである。因みに、宮スタで対戦の2戦では、共にドロー。つまり仙台は、対・浦和戦において、ホームゲームでは無敗中という事になる。
まぁ、こういったデータは、各スポーツ紙や河北紙などのスポーツ欄の記事の格好の材料になるだけであり、今回の一戦の展望の材料には一切ならない。「正負の法則」によって、連勝だの連敗だの、無敗記録だの未勝利記録だのは、いずれ止まる。ただ、対戦相手同士が、相手に持つ印象という意味において、「あのチームにはいつも苦戦を強いられる」とか「あそこには負けた記憶が無い」など、いわゆる「相性」というものは存在する。
但し、最近(特に今季)の筆者は、相性論すら信じなくなった。そんな過去のデータにしがみついたところで、負けるときは負けるし、勝つときには勝つ。従って、あくまでも、お互いの現状を見据えた上で、この一戦を展望したい。
浦和としては、首位快走中という結果が出ている以上、3-6-1の布陣と、先発メンバーの面子は基本的にいじってこないだろう。特に、1トップ2シャドーを組む興梠慎三、李忠成、柏木陽介の3選手は、この3人だけで仕事が出来る印象が強く、ここしばらくの対戦相手の中では、もっとも厄介な敵兵となるだろう。仙台としては、基本的には「如何に浦和攻撃陣に仕事をさせず、無失点の時間を長く保っていられるか」が、プランのベースになる。そのうえで、決して数多く訪れるとは思えない、数少ない決定機、つまり「ワン・チャンス」を、如何にモノにするか。勝負は、そこに掛かっていると思っているが、今季の浦和は、失点も少ない。全18チーム中、トップの22失点に留まっているのだ。なかなか、浦和の牙城を崩すのは、容易ではなさそうな印象もある。
ただ、まったく以て勝機が無い、という訳でもないはず。前述したが、浦和はここ2試合で、相手に先制点を許す展開。それも、残留争い渦中のC大阪、そして徳島に、である。それに、仙台としては、前節に勝利したFC東京は、実は失点数2位に付けている堅守のチームだった。という事は、如何にゴールが堅いチームといえども、勝機はある、という事になる。それは、前節のFC東京戦も、そして、今節の浦和戦も同じだ、と言えるのではないか。
要は、如何に「無失点の時間を長くして、得点機をモノにして逃げ切るか」だ。1試合の複数得点力が、ほぼゼロに近い今季の仙台にとって、失点は命取りになるだけに、まずは失点ゼロベースの堅守で試合に臨む戦い方は、今節も継続されるだろう。
もちろん浦和も、仙台が堅い守りから入ってくる事は、既にスカウティング済みのはず。「仙台の堅守をどう切り崩すか」が、彼らの目下の課題のはずだ。
この一戦。よほどの不運にでも見舞われない限り、仙台の得意とする「1点差勝負の試合」になるだろう。川崎戦、そしてFC東京戦と同じように、最終ラインを少し低めに設定したうえで、相手の攻撃の芽に対する積極的なプレスによって、相手の攻撃のリズムを崩壊させ、そして産まれた「隙」を突いての1得点。これを最後まで守りきっての勝利。これが、現在の仙台の「勝ちパターン」でもある。
運動量が求められ、しかも、守ってばかりで決定機は少ない。見ていて、「面白くないサッカー」の部類に入るだろう。だが、「攻撃的な面白いサッカー」を目指した結果、全く勝てなくなり、路頭に迷いかけたチームにとっては、今は、勝ち点を確実に取れるサッカーこそが求められる。その内容が、「客観的に面白いか」どうかなんて、もはや二の次だ。ましてや、目の前で繰り広げられているサッカーを、「どう面白くみるか」は、観戦者やサポーター一人一人の感性に委ねられる。強かに勝ち点を相手から奪い取り、結果としてJ1残留を決められれば、今季は、それに越した事はないのである。
決して、高望みはしない。首位の浦和相手に、この一戦で勝ち点1でももぎ取れれば、御の字だ。
完成度の高い、今の浦和のサッカーに、まともにぶつかっていったのでは、相手の思う壺だ。そんなサッカーは、FC東京や、ガンバ大阪や、川崎フロンターレに任せよう。
今の仙台にとって一番大事なのは、勝ち点3を強く意識するサッカーよりも、最低でも勝ち点1の獲得を目指す、しぶとく守り抜くサッカーだ。失点しなければ、負ける事はない。相手の1トップ2シャドーが如何に驚異的でも、相手に攻撃のスペースを与えなければ、彼らは何もできない。せいぜい、苦し紛れのミドルを散発させてくる程度だ。
個人的には、75分間は0-0でも全く構わない。ラスト15分で、勝機を掛けた勝負に出る。ただ、いったん攻撃に出たからには、最後は絶対にシュートで終わる事。中途半端に攻撃してボールを失ったのでは、相手のカウンターの驚異にさらされる。こうなると、仙台は不得手だ。そういうシーンに出来るだけ出くわさないためにも、攻撃は明確な意志を持って、きちんと周囲と連動して、シュートで終わるなど、攻めきらなければならない。
ただ、そういうシーンは、決して、数多くはないだろう。今季失点最小チームから奪える得点があるとしたら、やはり「1」が最有力。ただ、その「1」のために、無失点が崩壊するような守備の脆さを見せてはいけない。基本は「失点ゼロ」で。そのうえでの「得点1」を狙おう。勝てるなら1-0。それ以外なら0-0が最有力だ。
浦和が「優勝」を見据えているなら、仙台は「残留」を見据えている。必ずしも順位が上のチームが試合を有利に運び、勝利を手にするとは限らないのがサッカーの面白いところだ。
強かに、「勝ち点1以上」を。
そしてあわよくば、勝ち点3を-。
#筆者都合により、浦和戦の試合レポートは休載とさせて頂きます。
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