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G大阪1-1仙台 柳沢、後半ATに劇的同点弾!ハモン・ロペスのアシストと共に、敗戦濃厚の重苦しい雰囲気を一蹴。耐えるべき時間帯に耐え続け、試合終了まで諦めなかった仙台の選手たちに、最後の最後に"ご褒美"がもたらされた。

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 その瞬間。崩れ落ちる、ガンバの選手たち。それと同時に、沸き立つ仙台の選手たち-。

 無理もない。G大阪1-0仙台で迎えた後半アディショナルタイムに、仙台は、途中投入されたハモン・ロペスと柳沢の活躍によって、起死回生の同点弾を叩き込んだ。DF上本が送り込んだロングフィードをハモンがポストして繋ぎ、その”メッセージ”を、走り込んでいた柳沢が受け継いた。柳沢はこれを、厳しいマークに遭いながらも、なんとかシュートにまで持ち込む。柳沢が気持ちで打ったシュートは、相手DFの足に当たって軌道が変化するも、最後はGK東口の手を弾いてゴールイン。このとき、G大阪は、暫定ながら首位に立つ可能性を打ち砕かれ、仙台は、残留争いにおける貴重な勝ち点1を、ほぼ手中に入れた。

 
前半こそ、仙台のペースだった。優勝が懸かっているG大阪の攻撃陣を上手にいなし、前半に与えたシュート数は僅かに3。相手の攻撃をスポイルしつつ、チャンスと見るや攻勢に転じ、前半はG大阪の3本を上回る5本のシュートを放つ。だが、決めきれない展開が続き、前半をスコアレスで折り返した。
 
迎えた後半。キックオフ直後の立ち上がり0分で、MF遠藤からのパスを受けたMF大森に、まさかの瞬殺ゴールを許してしまう展開から始まった。その後も、後半5分と後半11分に、立て続けにポスト直撃のシュートを浴び、前半とはまったく違った展開を強いられ、守勢に廻らせられた。それでも、元々「優勝争い渦中のチームを相手にして、我慢する時間帯は長くなるだろう」と意識していた仙台によって、むしろ、想定の範囲内。1点差を維持したままで追加点を許す事なく、同点の可能性を試合終盤に繋いだ。
 
後半途中、23分に柳沢を投入。38分にハモン・ロペスを投入。43分に佐々木勇人を投入。立て続けに攻撃的な選手を送り込み、逃げ切りに入ろうとするG大阪の隙を探し続けた。
 
そして迎えた、後半アディショナルタイム。敗戦濃厚な雰囲気が会場を支配し始めた中で、DF上本が送り込んだロングフィードが、ハモン・ロペスのポストプレーを経由して柳沢へと繋がり、冒頭のようなシーンでの劇的同点弾へと繋がった。ハモン・ロペスは、J1第21節(8/23)のアウェイ神戸戦以来の出場だったが、出場できない間も、熱心に、Jリーグのプレーの特徴や、練習試合での経験を積み重ねてきた事で、この日も後半38分の投入ながら、仙台の攻撃に良く絡んで来ていた。仙台の終盤の攻撃の連携から「浮く」こともなく、実に、シームレスに溶け込んだ攻撃参加だった。
 
その動きの良さに、何かの可能性を感じた仙台サポーターは、決して少なくなかったに違いない。
 
「何かが起きそうだ-」そう感じていた、後半アディショナルタイムも2分を過ぎた頃。DF上本がボールを送り込んでくる直前から、ハモンは、G大阪の守備陣のスペースへ走り込んでいた。結果的には相手DFと競り合う形にはなったものの、ここで競り勝ち、後方から走り込んできた柳沢へのポストプレーに成功。柳沢がトップスピードでこれを貰い受け、DFにシュートコースを消されながらも、左足でフィニッシュ。これが相手DFの足に当たり、少し軌道が逸れてゴール枠へ。そして最後は、GK東口のパンチングの手をも弾き飛ばし、ゴールへと吸い込まれていった。
 
柳沢のゴールも素晴らしかったが、そのゴールシーンをお膳立てした、ハモン・ロペスの動き出しの秀逸さに、目を奪われた。ハモン以外の仙台の選手は、上本がボールを蹴ってから動き出していたのに対し、ハモンだけは、上本がボールを蹴る前から動き出していた。それも、オフサイドに引っ掛からないよう、タイミングを見計らって、斜めに走り込んでいた。
 
まさに「相手の隙を突く」とは、こういうプレーの事を言うのであり、ボールの軌道を見て動き出すのは、小学生だって出来る事だ。今節のゴールのアシストを決めたハモンは、これまでの仙台の選手とは一線を画す、チャンス・メーカーの担い手として、今季の残り3試合でも、存在感を発揮してくれそうで楽しみである。
 
今節の他会場の結果を受けて考えれば、本来なら、勝ち点1では物足りない結果ではあるものの、優勝争い渦中のG大阪のホームで、相手から勝ち点1を奪った事の意味は、決して小さくない。この勝ち点1が、残留決定への布石である事は間違いなく、残り3試合へ向けてのモチベーションの向上に一役買った。
 
今の仙台からは、降格するような閉塞感は全く感じられない。今節のように、柳沢やハモン・ロペスのような「ラッキー・ボーイ」的存在が活躍すると、選手もサポーターも元気になれる。
 
ラスト・3試合。残留へ向けて厳しい道のりは続くが、試合内容を見ても、決して悪い状況で推移している訳でもなく、J2に降格するには値しないチーム状況だ。
 
こういうチームは、まず、落ちない。
 
次節、残留へ向けた天王山となりそうな、ホーム・C大阪戦では、残留崖っぷちのセレッソが、「敵地・ユアスタ」で、その牙を剥き出しにして襲いかかってくるに違いない。追い詰められた窮鼠は猫をもすら噛むと言うので、噛まれないように注意しつつ、ここから3週間開くリーグ戦の中断期間を利用し、出来れば、負傷離脱中のウイルソンの回復を待ちたい。彼が離脱中にも、武藤や柳沢らFW陣が得点し、どうにか、残留への道筋を付けてくれている。C大阪戦でエースが復帰してくれれば、攻撃陣は万全の体制となるが、果たして。
 
よく、残留争いで「数字の上では、まだ残留の可能性は、、、」というフレーズが使われるが、そういうフレーズを使い始めたチームは、だいたいは降格するのが”通説”だが、自力残留の道が充分に開けている仙台には、そういうフレーズを使った記事は見あたらない。そして、そういうフレーズが登場しそうなのが、次節の対戦相手・セレッソ大阪である。
 
勝てば、今季はセレッソに順位で抜かれる事がなくなるため、残留争いのライバルが、一つ消える事になる。まずは、セレッソに”引導”を渡すべく、この3週間で、出来る限りの準備をしておきたい。
 
最後まで、絶対に諦めない。
私たちは、来季も、J1で戦うんだ。



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