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気が付けば、もう3月-。
昨年末の残留争いが、つい昨日までの出来事のようにも想える。刻が経つのは速い。まさに「光陰矢のごとし」だ。そういえば、今年からJ1に復帰し、いきなりの対戦相手となる山形も、J1復帰は4季ぶりとの事。(前回J1:2009年-2011年)J1の舞台でのみちのくダービーも、戦っていたのは、つい去年だったような錯覚に見舞われている。
さて、昨年末のシーズン終了後に、それまでの主力選手の大量流出の憂き目に逢い、昨年末は、今季へ向けての不安を隠し切れなかったサポーター諸氏も多かった事だろう。どうか、今季にJ1残留できるだけの新戦力を確保できますように、と願っていたのは、筆者も多分に漏れず、である。
かくして、その "蓋" を開けてみると、予想以上に好印象な補強・選手獲得の報が、私たちを待っていた。特に、赤嶺・柳沢・中原・武藤が抜けたFW陣の「補填」は、J2磐田からの金園獲得を軸としつつも、昨年夏に獲得したハモン・ロペスの台頭、昨季J2の松本山雅からレンタル復帰の山本、そして同じく昨季J2の長崎からレンタル復帰の奥埜。これに加えて、昨年の全国高校サッカー選手権で優勝を飾った富山第一高校から、FW西村を獲得した。
ハモン・ロペスを半年かけて育て上げ、また、J2の舞台でそれぞれに "成果" を上げた山本と奥埜を、"修行" に出していたJ2から呼び戻した。山本は、J2の松本山雅をJ1に上げる活躍の一角を担い、奥埜はJ2長崎を上位に押し上げる主力級の選手として、それぞれに手応えを掴んでの仙台復帰となった。
まさに、「蒔いた種の収穫」。奥埜はMF登録だが、FW起用にも充分に応えられるだけの戦力として還って来てくれた。今季は、ハモン・ロペスと共に、FW起用での活躍が期待される。
更なる「FW育成の種蒔き」として、富山第一高校からFW西村も獲得。しかし、当の本人は、すぐにでも主力として定着する事を目標とし、その鼻息や荒し。なんと、開幕戦への出場を狙い、そのための練習時間を惜しむが故に、高校の卒業式を欠席したというから驚きである。
また、昨季まで右サイドハーフで先発定着していた太田や、DF登録ながらボランチ起用が主軸だった角田の抜けた、MF陣の補強も見逃せない。地元・塩釜FC出身の佐々木勇人(J2京都へ完全移籍)まで放出したMF陣は、神戸からの杉浦獲得を軸として、大宮から冷遇されていた金久保に声を掛け、韓国からは、大学選手権を制して最優秀選手にも選出されたキム・ミンテを、新加入選手として獲得。センターバックも務められる彼なら、角田の抜けた穴を埋めるには充分な新戦力と言えよう。
昨年夏に獲得し、昨季リーグ終盤に大活躍した野沢の今季契約更新に加え、「MF育成の種蒔き」として、仙台ユースからは数年ぶりとなる、茂木のトップチーム昇格も早々に公表していた。
FW陣としての活躍が期待されるハモン・ロペスや奥埜は、元々MF登録であり、2列目を主戦場としてきた選手でもある事から、MF陣のポジション争いも激化。こちらも期待度充分である。
そして、永らく仙台のセカンド・チョイスとして、その役割を担ってきていた、GK桜井や渡辺広大、鈴木規郎、石川大徳ら、DF・GK守備陣も、ぬかりなく補強。GKは横浜FMから六反を獲得し、センターバックには、今季J1の松本山雅から多々良敦斗を。そしてなんと、J1柏からは、主力センターバックの渡部博文を獲得した。渡部の出身が、菅井と同じ山形中央高校との事で、東北出身の縁故が結んだ移籍加入となった。
DFサイドバック陣も、昨季は一時的に層が薄くなり、菅井を酷使せざるを得ない状況が続いていたが、ここへ来てようやく、蜂須賀と二見が怪我から復帰。蜂須賀は昨期末に試合出場復帰も果たし、左サイドバックに専念中の石川直樹や、もはや大ベテラン菅井のポジションを、着々と狙っている。
この他DF陣としては、ブラジルから新加入のフェリペを獲得し、そのままJ2栃木へ、スライドレンタル。こちらも、「DF育成の種蒔き」としての獲得だろう。
選手の移籍動向だけでも、これだけの "動き" があった仙台。結果として、選手の平均年齢が一気に下がり、チームが若返った印象すら受ける。堅守速攻を戦術ベースとするチームにとって、運動量の確保は最重要課題だっただけに、この "新陳代謝" は大歓迎だ。
もちろん、本番で結果を出せなければ、何の意味もない。その点については、今季のキャンプにおいて、野沢・奥埜・ハモンロペスら、昨夏以降の新戦力組が台頭。ハモンロペスは広島との練習試合でハット・トリックを記録し、奧埜はC大阪との練習試合で2得点の活躍。特に奥埜の2得点は、どちらも野沢からのラストパスによるもので、得点力向上には良質なパサーの存在が欠かせない事の証明にもなった。
ここまでリリースされてきた、選手獲得の動向、そしてキャンプでの状況や練習結果などを総合的に見る限り、今季に渡邉監督が掲げている「1桁順位」の目標も、あながち、非現実的ではなさそうだ。
だが、実際には、現実はそんなに甘くはないだろう。個人的には、これだけの戦力入れ替えに遭った以上、あくまでも今季目標は「来季のJ1残留」である。ただ、上位躍進への期待度は、常に、棄てないで持っていたい。それだけの「可能性」を、今季のチームは秘めている。
待ちに待った、私たちの今季の「蹴活」が、ようやく始まる。
その手始めの相手が、昨季まで仙台に在籍の渡辺広大や、元・仙台の中島、萬代、ディエゴらが在籍する、ライバル山形になるとは。
Jリーグの日程編成担当は、どうにも、開幕戦のカードは「因縁」をテーマにして決めたいらしい(苦笑)。
例年、この時期には、日本サッカー界の各メディアにて、有識者による最終順位の予想を目にする事も多くなるが、昨季の最終順位や、戦力の大幅な入れ替えがあった仙台の順位予想は、一様に、決して高くはない。中には、J2降格候補にまで上げている有識者も居るほどだ。
-冗談じゃない。
他のどのチームよりも、このチームは、J2に落ちる訳にはいかないのだ。
良い意味で、有識者たちの期待を裏切って見せようじゃないか。
例年通り試合数こそ変わらない(リーグ戦は通年で34試合)が、今季より、前後期の2期制となるJ1。1期はたったの17試合だ。ひとたび連勝の波に乗れれば、一気に、J1初戴冠の可能性も見えてくるだけに、今季は、例年以上に、スタートダッシュが大事になってくる。
そして、"この時期" と言えば-。
決して忘れてはいけない、あの大震災によって、心に大きな傷を受けた人たちの事を。
例年、キャンプイン前や後のこの時期には、手倉森・前監督も、渡邉・現監督も、県内の被災地の現状を、敢えて選手に見せている。
このチームに在籍してサッカーをする事の、その "意味" を、再認識して欲しいが故に-。
そして、私たち仙台サポーターも、そんな選手たちの背中を押すための、決して欠かす事のできない "戦力" であるという事を、再認識しておきたい。
みなさん、今季もどうぞ、ベガルタ・ノートを宜しくお願い致します。
2015.03.06
No.8
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