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J1 前期 第03節(通年03節) vs 湘南戦プレビュー 2年ぶりにJ1復帰の湘南とのアウェイ対決。前節のアウェイ鹿島戦では逆転勝ちを収め、ホームで連勝を狙う湘南。対する仙台は、柏戦で終盤に追い付かれた悔しさをこの一戦で晴らしたい。仙台はハモンロペス、湘南はFWアリソンとDF遠藤航を欠くも、仙台はFWウイルソン完全復活とMF野沢出場停止明けで隙無し。

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 今季ここまでの公式戦2勝1分0敗と、まずまずの出足でスタートを切った仙台。今節は、2年ぶりJ1復帰の湘南とのアウェイ対戦。湘南といえば、GK野澤、アジエルに中村祐也、坂本紘司、仙台キラーの阿部吉朗、それにジャーンといった面子の名前がすぐに頭をよぎり、監督は反町氏(現・松本山雅FC監督)のイメージがあったが、J2首位ぶっちぎりでJ1昇格を決めた2014年以降は、その所属選手の顔ぶれが一新。今季の移籍動向も、J1全18チーム中で、一番入退団が "賑やか" だった。

 仙台も、今冬の移籍動向は例年にないくらい激しい入退団劇を演じたものの、昨年にJ1昇格を決め、今季のJ1参戦へ向けた湘南の移籍動向の激しさには敵わない。湘南から他チームへレンタル移籍中の選手の移籍先変更までも含めると、なんと、40名オーバーの選手の動きがあったのだ。当然、その中には昨年湘南に在籍せず、J1昇格に貢献していない選手も含まれるが、それを差し引いても、かなりの顔ぶれの代わりようである。

 
J1に昇格したからといって、J2で戦った顔ぶれをそのまま安易にJ1に持ち込まず、J1で戦えないと判断した選手は見切り、J1で戦える選手を積極的に獲得した湘南。そこには、藤田征也、藤田祥史、高山薫、山田直輝、坪井慶介といった著名選手も名を連ねる。今季の湘南の先発・ベンチメンバーの顔ぶれを見ると、もう、以前の湘南の面影はどこからも感じられない。仙台としては、"以前の湘南のイメージ" を一切棄て、全く別な、初物チームと初対戦するぐらいの気持ちで臨むべきだろう。
 
そんな湘南を相手とする今節は、お互いに欠場する主力選手の穴埋めがポイントとなるか。
 
まず湘南は、DFながらPKを任され、そのPKで既にリーグ戦2得点の遠藤航が、U-22日本代表遠征で欠場。また、今季はベンチスタートながら、アウェイ鹿島戦で決勝ゴールを挙げたFWアリソンが、直後のプレーで受けた警告2枚目による退場を影響により、今節は出場停止。弱冠19歳ながら、湘南に今季初勝利をもたらした殊勲のブラジル人選手を、湘南は今節、ベンチに置く事すら叶わない。
 
ただ、だからと言って、今季の湘南の強さが大きく損なわれる事はまずないだろう。湘南のJ1昇格の原動力でもある豊富な運動量は健在で、今季のJ1での戦いに慣れるまでは、運動量勝負の戦いを挑んでくるものと予想。リーグ開幕戦だった、ホーム浦和戦でこそ、後半の失速から浦和の勢いを呼び込んでしまい、逆転負けを喫したものの、続くアウェイ鹿島戦では、その後半に猛攻を見せ、あの鹿島に土を付けた。更には、リーグと平行開催のナビスコカップでも、甲府をホームに迎えて1-0の勝利。公式戦2連勝と、勢いに乗り始めている、対戦相手としては非常にやっかいな存在だ。その勢いは、U-22のDF遠藤や、弱冠19歳のFWアリソンを欠いたくらいでは衰えないだろう。
 
当然、仙台としても負ける訳には行かない。今節こそ、期待のハモン・ロペスを出場停止で欠くが、先日のナビスコカップで前半のうちに決勝点を挙げたウイルソンは「状態100%」を公言し、得点で完全復調をアピール。欠場するハモンに代わり、リーグ戦初先発が濃厚か。
 
また、リーグ開幕戦で警告2枚を喰らい、出場停止だった野沢は今節に復帰。サイドハーフとボランチの両ポジションをこなせる様になった梁の活躍により、野沢欠場の穴の大きさは限定的だった。その野沢が欠場した、第2節・柏戦でも、今季ACLを含めて未だ無敗の柏を、あと一歩というところまで追い詰めたが、最後はGK関のミスから同点とされてしまった。しかしながら、その柏戦では、ハモン・ロペスが退場するまでは試合の主導権を握り続けており、仙台の今季の底力が "ホンモノ" であるならば、全く悲観する必要の無い勝ち点1の試合である。今節の湘南戦も、自信を以て臨みたい。
 
現在、湘南の布陣は3バックだが、その一角を担っていたDF遠藤航の欠場の "穴" は、浦和から加入した坪井が務める可能性もある。つまり、全く穴になっていない、という事だ。また、出場停止のFWアリソンにしても、先発候補という訳ではなかった事から、湘南側としての影響もまた限定的だろう。
 
3-4-3で中盤を厚くしてくる湘南が相手となるが、同じ3-4-3の布陣を敷く山形を相手に、仙台は開幕戦で勝利を収めた。相手の戦術面の違いはあるだろうが、仙台からみれば、相手の3バックのサイドを効果的に突いたり、その3バックの裏へ抜け出す意識を高く持てば、山形戦と同じような試合運びが出来る可能性は充分にある。
 
それに、今季の仙台は、昨年までなかなか「やろう」と思いながらも出来なかった、中盤でのパスサッカーが、驚くほど巧くなっている事に目を見張る。ボールを保持しているときも、1人の選手が長く持ち続ける事なく、基本的にはワンタッチで小気味よくパスを廻し、相手ディフェンスの隙を狙い続ける。長く持ち続けないから、相手のプレッシングを受けてミスし、そこからカウンターを受けるピンチそのものの数が激減した。
 
更には、昨年までの仙台の持ち味だった、前線からの激しいプレスによる積極的な守備が、今年は更に磨きが掛かっている。もっとも、その "副作用" として、野沢やハモンが警告2枚を喰らっての退場・次節出場停止という「勇み足」も観られる訳であるが、今後も、出場停止が怖くて前線からの激しいプレスを止めるとは思えない。むしろ、「オレが出場停止になっても、次節は代わりの選手が活躍してくれる」という信頼の下、献身的なディフェンスを、ピッチ上の全選手が貫いてくれる事だろう。
 
今節、期待するのはやはり、今季リーグ戦初先発濃厚なウイルソンか。相方には、先日のナビスコカップに続いて奥埜に期待。J2長崎に修行に行っていた1年半の間、背番号「7」を空けて待っていたチームにようやく復帰し、サポーターの期待通り、いやそれ以上の活躍で、仙台の守備を、攻撃を牽引している。
 
ピッチ上でウイルソンに注目が集まるなら、その裏を掻き、奥埜の今季初ゴールという場面にも、お目に掛かれるかもしれない。
 
今季開幕前、方々のサッカー解説者や著名人の大方の予想であった「昨年の最終順位や主力流出により、今季も厳しい戦い、残留争い濃厚」を、仙台は、ここまでの公式戦3試合の結果と内容を以て、良い意味で、裏切れていると思う。
 
だが、今季の仙台は、まだまだ、こんなものではないだろうと思っている。
 
仙台の今季のターゲットは、「来季残留」から「今季上位躍進」へ。
 
「まだまだ、この先はどうなるか判らない」と思っているサポーター諸氏も、現時点では、まだ決して少なくはないだろう。だが、今季の試合を重ね、結果を出し続けていくうちに、全ての仙台サポーターの気持ちの中から「残留争い」というフレーズが、綺麗にフェードアウトしていく状況に成っていく事を、強く願っている。
 
正直、今季の開幕前は、筆者としても、「来季残留」が個人的な目標設定値だった。が、開幕からの公式戦3試合の内容と結果を受け、気持ち的には「上方修正」を強いられた。
 
こんな、素晴らしいスタートダッシュを見せてくれたチームに対して、来季残留が目標値では、ちょっと寂しすぎるのではないか、と。
 
今季、どこまで上位を睨み続けていけるか。今は、目の前の1試合が、楽しみで仕方がない。
 
さて、今節の試合の行方は、果たして-。
 
 
 



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