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まだGWの入り口だと言うのに、初夏を思わせるような陽気。夏日を記録する地域が続出し、Jリーグの開催地とその開催タイミングによっては、暑さとの戦いを強いられる試合も出て来た。
だが、心配される明日の鹿島戦の、仙台地方の予想最高気温は21℃。むしろ、このプレビューを書いている本日(4/28)のほうが、予想最高気温が26℃と暑いくらいだ。同じ気温でも、ピークから下がった気温のほうが、より涼しく感じられるというもの。今節の "暑さ" については、試合の行方には影響しないと予想する。
もっとも、現状の仙台には、暑さよりも、もっと大事な「心配の種」が存在する。シーズン序盤こそ、リーグ戦で無敗を継続して上位進出を伺う事も出来たが、ここ1週間のリーグ戦2連敗で、あっと言う間に9位転落。ナビスコカップの敗戦も含めて公式戦3連敗と、突然の失速に見舞われた。
理由は明らかだ。ウイルソン頼みの攻撃陣に加えて、その肝心のウイルソンが、コンディション不良により前節は先発を回避。その前節の松本山雅戦では、とうとう、今季初の無得点での敗戦を喫した。今季、それまでの敗戦は2つあるが、いずれも、2-3と撃ち合いの結果。まだ、得点が獲れていただけ救いようもあったが、1点も獲れずに敗戦を喫したのでは、「上を向こう」と言われても、その材料に乏しく、もたれた重い頭をもう一度上げ直すのは、サポーターとしても、相当に気持ちの強さを求められる。
そんな中においても、朗報が届いた。我らがセカンドストライカー・菅井直樹の全体練習復帰報道。負傷の影響により一ヶ月以上離脱していたが、ここへ来て、戦列復帰への期待感が高まっている。彼の先発復帰が理想ではあるが、最低でもベンチ入りは果たして欲しいところ。また、先週の時点で、既にハモン・ロペスの全体練習復帰も報じられており、彼らがピッチに戻ってくるなら「鬼に金棒」である。最も、仙台が "鬼" と言えるほどの強さを見せてくれれば、金棒無くとも、ここまでの連敗はしていなかった、とは思うのだが。。
ともかくも、彼らの戦線復帰への期待感が、現状の仙台のカンフル剤になる事は間違いない。もし、菅井やハモン・ロペスがベンチ入りするなら、サポーターはそれだけで元気を取り戻せる。あわよくば、途中出場からでもピッチに立ち、勝利に貢献して欲しいところである。状況が許すのなら、是非、菅井の先発復帰を心待ちにしたい。
今節、ユアスタに迎えるは鹿島アントラーズ。シーズン序盤こそ2連敗と低迷し、その後を2勝2分と復調したものの、前節はホームで神戸に敗戦し、今季3敗目を喫した。現在は仙台の9位の、すぐ下の10位に位置する。今季ここまでの鹿島は、11得点11失点と、先週対戦の川崎と同様、撃ち合いを好む傾向にあり、仙台としては要注意だ。
その鹿島は前節、ホーム神戸戦にて、今季布陣のワントップを務める金崎が警告を2枚受け、今節の仙台戦は出場停止。加えて、FWダヴィはまだ戦線離脱のままだ。それでも鹿島には、U-22世代ながら既にフル代表にも出場・得点を挙げたMF柴崎、塩釜FC出身の遠藤、ベンチにはベテラン小笠原らタレントがズラリと並ぶうえ、今節は、地元・茨城出身のベテランFW高崎も在籍しているほか、U-22代表のFW豊川も居る。金崎の代わりに誰が出て来ても、充分に怖い存在である。
しかし、鹿島の怖さ・凄さは、個々の選手に非ず。それは「ブレない戦い方」だ。誰を先発で起用しようとも、絶対に戦い方がブレない。近年こそ、往年の伝統だった4-4-2から変化し4-5-1のワントップの布陣を敷いているが、中盤での徹底的なパスワークから相手を崩して得点するスタイルを貫き、また、それが出来る選手を積極的に補強、育成してきた。2007年-2009年のリーグ3連覇以降こそ、選手層の世代交代を進めてきた影響によって、リーグ戦のタイトルから遠ざかってはいるが、その間にも、ナビスコカップや天皇杯でタイトルを挙げており、勝負強さは健在。ここ2年ほどは何のタイトルも獲れてはいないものの、今季より2期制となったJ1リーグ戦においては、ナビスコカップや天皇杯で培った勝負強さを活かすチャンスでもある。前節こそ、ホームで神戸に敗れて今季リーグ戦3敗目を喫したが、だからと言って、簡単に連敗するようなチームでは無い。そこを頭に入れて、仙台は今節を見据える必要がある。
そんな鹿島をホームに迎える今節。戦線復帰に期待の懸かる菅井やハモン・ロペスを起用する事が出来れば、戦力に厚みが出るのは間違いないところ。だが、仙台としては、それ以前に見直しの必要な要素がある。
それこそが、「戦う気持ち」の再確認だ。ウイルソンが先発に居なくとも、オフェンスで出来る事は、もっとあるはず。少なくとも、前節に15位の松本山雅を相手にして、松本が見せてきた「勝ちたい気持ち」は、現状の仙台によって、良いお手本となるはずだ。その松本が仕掛けてきたのは、仙台が最も嫌う「前線からのハイプレス」。前節に、仙台がボールをなかなか前へ運べなかったのは、相手のハイプレスに屈し、安易に横や後ろに下げてしまう「悪癖」を、松本側に読まれてしまったからに他ならない。
そこを改善出来なければ、今節の鹿島も、そこを確実に突いて来るのは明白だ。「ちょっとプレスを仕掛ければ、仙台はビビッてボールを下げるか、横に出すしか出来ない。そこをインターセプトすれば、あっと言う間にカウンターのチャンスだ」そう、鹿島に思われてしたとしても、何の不思議もない。
パスワークの巧さの面では、現状の仙台では、まず鹿島の上に立つ事は不可能だ。よって、そこで勝負してはいけない。いちど鹿島にボールを持たれ、そのボールがディフェンディング・サードに入ってくるまで待ち構えていたのでは、鹿島のパスワークによるオフェンスの餌食になる。前回ホームの川崎戦のように、中盤から、あっと言う間に裏を取る様なスルーパスを出せれば、仙台はそこから簡単に崩せるものと、鹿島は読んでいる事だろう。
相手からのプレスに弱い仙台。また逆に、相手にプレスを仕掛けるのが、いつも一歩遅い仙台。それが、現在の筆者の持つ印象だ。そこを覆せなければ、仙台は、例えウイルソンが先発復帰しようと、菅井やハモン・ロペスが戦線に復帰しようと、得られる結果に違いは無いだろう。
そして、そこを改善するためには、基本はやはり運動量だ。今節の相手に、テクニカルな面では一日の長を空けられている仙台にとって、ハードワークこそ、今節の唯一、すぐに効果を期待できる武器になるものと思っている。
あの鹿島に、いいようにボールを持たせてはいけない。彼らは、簡単にはロングボールを入れてはこない。それは、中盤でのパスワークに自信があるからだ。パスで相手陣内に攻め込めるのなら、下手にロングボールを入れて、ボールを失う危険性を犯さなくて済む。その点は、川崎と同じだ。
彼らがボールを持ち、中盤で仕掛けて来ようとしたときこそ、仙台は運動量で勝負を仕掛けるべき。鹿島のボールにハイプレスを仕掛け、ミスを誘い、そこからショートカウンターを仕掛ける。味方がボールを持ったと思ったら、攻撃陣は、勇気を以て攻撃参加しなければならない。そこに「ボールを失ったときの帰陣が心配だから、あまり無理して上がらないでおこう」という、打算は不要だ。そんな計算をした時点で、もはや負けたに等しい。
あの鹿島に、鹿島らしいパスサッカーをやらせてはいけない。そこを封じ込めるための豊富な運動量、ハードワークこそ、前節に、松本山雅が私たちに見せてくれた、「仙台に勝ちたい気持ち」そのものだ。
それなら今節は、私たち仙台が「鹿島に勝ちたい気持ち」を、ピッチ上で、スタンドで表現するしか、鹿島に対する勝ち目はないではないか。
試合終了のホイッスルが鳴ったとき、仙台の選手の誰しもが、ピッチ上で立っていられずに倒れ込むぐらいの運動量を発揮しさえすれば、必ずや、鹿島を上回る得点を挙げての勝利を、掴み取れるはずだ。
それを信じて、今節もユアスタに馳せ参じたい-。
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