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徳島0-1仙台 久しぶりの無失点勝利は、昇格への執念を見せるチームの、最終クールへの意気込みを体現する内容。好調徳島をシュート5本に抑えた組織的守備は、堅守復活の狼煙か。取り溢し組の湘南・甲府を抜き、今季初の2位浮上!

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主審の家本氏が試合終了を告げるホイッスルを吹いたとき、長く、辛かった第二クールの幕が閉じられた。

第二クール、9勝4分4敗の勝ち点31。第一クールの11勝2分4敗の勝ち点35に、あと4ポイント足りなかったものの、終わってみれば決して悪くない成績で第二クールを切り抜ける事ができたと思う。

それにしても、祈るような気持ちで観戦した試合だった。昇格圏争いの生き残りの瀬戸際で、負ければ昇格圏の3位に4ポイント離される可能性もあっただけに、今節、結果として2位に浮上して第二クールを終えられた事は、何とも喜ばしいリザルトである。

この試合をデータ的にみれば、久しぶりのアウェイ勝利と、そして連勝を達成。1得点ながら、失点をゼロに抑えての勝利は、なんと14試合ぶりである。「最小限の得点と無失点で勝ち点3を」は、いかにも昨季からの仙台らしい勝ち方で、ようやく「我」を思い出して勝てた試合だったと言える。

試合の入り方は、決して悪くなかった。相手の出方を読みつつ、お互いが主導権を握ろうと積極的にボールに絡み、一進一退の攻防。始めは仙台が押し気味に攻めるも、徐々に徳島に押し返される展開。まるで綱引きを見ているような展開で、先にどちらに得点が産まれるのかは全く予想が付かなかった。仙台は徳島の出足の良さに邪魔をされ、パスを繋げさせて貰えない。徳島は仙台の集中した守りに苦慮し、度重なる飛び出しや右サイドからのクロスを決定機に結び付けられない。

ただ、そんな拮抗した展開においても、仙台は徐々に連携が噛み合ってくる。前半13分過ぎまで、仙台は攻勢に出ながらも1本のシュートも撃てずにいたが、16分に関口が、遠目・グラウンダー性のミドルシュートを放ったのを皮切りに、仙台はシュートで終われるようになってきた。18分のサーレス→関口→サーレスは大きく枠外。25分の縦の放り込みに中島が反応(これはシュートまで行けなかったが)。

そして27分。右サイドで必死にチャンスメークを試みていた中島が、とうとう仕事をする。徳島の縦パスを鋭くカットすると、これを、素早く寄せてきた徳島の1人目の選手をかわして、前方にいた関口にパス。同時に自分もゴールへ向け走り始める。関口とのワン・ツーで2人目を抜くと、ゴールへ向かってボールをドリブルしながら、いつでもシュートを撃てる体制に。だが、3人目が自分のシュートコースを塞いできたのを確認すると、左後方で同じくゴール目掛けて走り込んできた梁の姿を視界に捉え、間髪入れずに梁へラストパス。これを梁が、徳島の4人目・5人目のDFの狭い間を通す、鋭いシュートを「左足」で放った。撃たれたシュートは相手DFに当たり、僅かにコースを左に変え、徳島GKの反応の虚を突き、ゴール枠のど真ん中へ突き刺さった。

中島がボールを奪ってから、梁のシュートがゴールネットを揺らすまで、僅か7秒。この7秒間を、中島は関口と梁との見事なコンビネーションで、決勝弾に結び付けた。

もしかしたら、中島は自分でシュートを撃ちたかったのかもしれない。その想定を裏付けるかのように、中島はこの日、チーム最多となる4本のシュートを放っている。だが、あくまでもフォア・ザ・チームの意識を持ち、梁にパスを出した方が可能性が高いと判断したのだろう。

梁のゴールが決まったとき、時計は前半28分。前節の愛媛戦で前半29分に得点しており、2戦連続で、前半の良い時間帯に先制点を奪う事に成功した。

ここから、仙台の動きは更に良くなり、逆に徳島は追い付こうとする焦りからか、仙台のフォアチェックに手を焼くようになる。

途中、前半終了間際のサーレスの負傷交代や、後半35分のペナルティエリア外ギリギリで与えたFKを林がスーパーセーブするなど、訪れるピンチを冷静に対処し、最後は徳島DF三田の投入によるパワープレーも難なく凌ぎ、ロスタイムの3分など無かったかのように、試合終了のホイッスルを確認した。

この試合、驚いたのは、前半よりも後半のほうが、仙台は運動量豊富に徳島のボールを持つ選手に、執拗にチェックできていた事だ。内容的には、水戸や草津が見せるハードワークのそれに近いもので、「隣の庭は綺麗に見える」他チームのハードワークを羨ましく思ったものであるが、この日は仙台がその動きに近いものを披露してくれた。

暑い夏場、しかも8月中旬のこの時期に、昨年のような「夏場仕様のサッカー」などを採らず、相手の動きをハードワークで封じた事は、徳島のシュート5本という数字になって現れている。

おそらくこれが、1週間で3試合の連戦だったとしたら、こんな動きは得られなかっただろう。出場する全員のコンディションが整い、徳島の戦闘意欲を削ぐ先制点をもぎ取り、その後も集中を切らす事なく攻守に全員が走り回ったからこそ、勝ち取った勝利とみて良いと思う。

それでも、相変わらずの中島の得点力の無さや、連携のミスなど、まだまだ内容を危惧する声はあるだろう。徳島がちょっとだけ元気がなかったように見えたのも、仙台が付け入る隙を見つけられた要因かもしれない。

だが、そういう側面は、必ずしも完璧な状態に持っていく事は決して容易ではない。ましてや夏場のこの時期に、内容云々で重箱の隅を突っ突くのは、些か手厳しいのではないか?と言わせて頂きたい。

良いではないか、この時期は結果オーライで。今は、そういう時期なのだ。勝ちながらも内容を追求する声を「悪い」とは言わないが、結果が出ていないならまだしも、仙台は他の上位陣が崩れる中、2連勝で2位に浮上したのだ。

筆者個人の目からみても、必ずしも完璧な内容とは、確かに言えない。しかしそれよりも、久しぶりの連勝を達成できたことによる「昇格実現へ向けた機運の高まり」のほうが、よっぽど大事な事である。

そして、最近よく話題に上る中島のノーゴール症については、敢えて「それでも良いではないか」と意見を残しておきたい。

中島は、コンディションさえ良ければ、間違いなく「現在の仙台の戦力」になっている。前述した、決勝点を梁が決めるまでの「7秒間」の中島の動きを見れば、平瀬のように、ゴールが生まれなくてもチャンスメークで存在感を発揮できる事が良く判る。

考えてもみて欲しい。もし、今節の中島のアシストの動きが、平瀬のものだったとしたら?皆が口を揃えて、「さすが平瀬だ」と言うに違いない。それだけ、中島の今節における貢献度は高いものと考えている。

考えてみれば、前節の愛媛戦でも、中島の上げたクロスが相手のハンドを誘い、これが結果的にPKによる「決勝点」となった。

梁は2戦連続弾を記録したが、前節の決勝点(PK)と今節の決勝点を「アシスト」したのは、間違いなく中島なのである。

惜しむらくは、先発が期待されたソアレスが、途中出場すらも記録できなかった事。サーレスが負傷退場したのであれば、交代はソアレスで良かったのでは?と思う部分もある。だが、ソアレスは現在累積3枚で、次節の湘南戦に向けて、攻撃の駒を失う可能性を作りたくはなかったのだろう。サーレス強行出場の結果、足のケガにどの程度影響したかは判らないが、少なくとも湘南戦に向けて、もしサーレスが難しいなら、平瀬かソアレスのどちらかを起用できる選択肢を残せた。これは、こちらをスカウティングする湘南側にとっても、脅威となって映っているに違いない。

とにもかくにも、これで第二クールが終了。いよいよ、決戦の第三クールに突入する。勝ち点で並ぶ湘南がいきなりの対戦相手というのが、いかにもサッカーの神様らしい演出ではあるが、引き続き「アウェイ対戦」である事を熟慮し、今節同様、実直に「負けないサッカー、自分たちのサッカー」で、最近うだつの上がらない湘南にトドメを刺したい。

次節、最終クール突入。51試合という長丁場なJ2リーグ戦も、残すところ、あと17試合である。

ここからは、1試合1試合の「勝ち点3の重み」が、今迄に増してその比重を上げてくる。第三クールでは、一度失った勝ち点3を取り返すのに、どれだけの運と試合数を掛けなければならなくなるか。それを考えると、次節の湘南戦が、いきなりの正念場である事に、容易に気が付く。

だが、チームの現況を伺う限りでは、必要以上に心配する事もないだろう。ここからのラスト17試合は、チームとサポーターが共に歩む、J1再昇格の歴史のマイルストーンだ。共に戦い、勝利に喜び、そして最後は笑ってシーズンを終われるように。




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