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サブジェクトで、いきなり手厳しい意見を書かせて頂いたが、それだけ、今節の先発が濃厚と報じられているFW中島選手の「居所」がなくなりつつあるという事である。
完全に出番を失っているFW田中康平を除き、現在、2トップは、ソアレスを筆頭に、平瀬・中原と、途中加入のサーレスの4選手で廻している仙台。そこへ、ケガ人や出場停止などの影響でしか、出場機会が廻ってこなくなった、中島選手。最後のゴールからかなり時間も経っており、もう彼が最後にゴールしたのがいつだったか、忘れている諸氏も多いことだろう。
因みに、中島の最後のゴールは、第23節(6月24日)アウェイ栃木戦。実に3ヶ月以上もゴールが無い事になる。
その間、チャンスが無かった訳ではなかった。ソアレスが不調だった夏場は、中島の先発が続いた時期もあったが、その時期は梁が大車輪の活躍をしてなんとか乗り切ったという印象が強く、中島の存在感は、皆無に近い。それは、恐らく誰も否定はできないだろう。
こう言ってはなんだが、ソアレスと絶好調時の梁を除き、仙台の選手は、皆、基本的に「シュートが枠に行かない」。これについても、「そんな事はない」と、真っ向から否定できる人は居ないだろう。現実問題として、前回ホームの栃木戦でも、25本のシュートを撃ちながら、得点は僅か2。あれだけ攻撃の形を作っていたのであれば、3点~4点は獲っておかねばならない試合だった。勝利の余韻の陰に、まだまだ仙台には「決定力の無さ」という問題が隠されている。
そして今節、仙台に在籍するFWの中では、おそらく一番決定力の無い(と言わざるを得ない)中島の先発が濃厚という報道。正直、「えっ!?」と思った。そうか、サーレスはまだ復調していないのか。ベテラン平瀬を1週間で3試合も先発で酷使する訳にもいかず、サーレスがまだ使えず、ソアレスが出場停止で、中原はスーパーサブとして使いたいとなれば、「消去法」で、中島しか駒が残っていない事になる。
もっとも、どんな理由にせよ、彼に巡ってきたチャンスだ。サポーターとしては、先発する以上、何がなんでも結果を出して欲しい、と願う他ない。
残りの試合数や、ソアレスがケガした訳ではない事、またサーレスの復調があれば、中島はサーレスの「次席」である事を考えると、今節の熊本戦は、今季、中島に与えられた最後のチャンスであると思われる。
だが、正直言えば、筆者としては、中島にはほとんど期待を寄せていない。今季これまで、何度も先発のチャンスが巡って来る度に、期待を寄せた。そしてその期待は、毎回のように裏切られ続けてきた。そして迎えた今節、本当なら、ソアレスの出場停止というシチュエーションさえなければ、出番など廻ってくるはずもない。それなのに、彼に再びチャンスが訪れた。サーレスが完調に至っていない事も、要因となっただろう。
はっきり言って、中島に過度の期待はしない。そういう目で、試合を拝見させて頂く。そして、この冷めた視線を、良い意味で裏切って貰いたい。
今節の対戦相手となる熊本とは、既に8月1日に、第二クールの対戦をユアスタで終えている。この時は、MF藤田を前線に配する「ゼロトップ」の奇策で挑んでこられ、そしてその見極めが終わらない前半3分に先制点を献上し、その後は熊本との撃ち合いの末、3-2で辛勝という内容であった。
勝つには勝ったが、あの試合で、熊本は「仙台は怖くない」という印象を持っただろう。奇しくも、同じユアスタで迎える第三クール。対戦成績こそ仙台の2戦2勝だが、そんな事は忘れて、純粋に「眼前の敵を叩き潰す」つもりで臨んだ方が良い。
この試合、予想される展開として言える事は、「先制点が産まれずに苦しむ」事と「熊本の出足に手を焼く」事の2点である。現在、ホームでは7連勝(17試合負け無し)と絶好調だが、試合を一つ一つ振り返れば、決して楽な試合など一つもない。おそらく今節も、先制点が産まれるまでの長い時間、絶え続けなければならないだろう。熊本としても、みすみす勝ち点3を仙台に譲ってくれるような事はしないと思われる。
試合の決着が付くとすれば、「先に焦れたほうが失点する」というシチュエーションか。もしくは、ホームの利を味方にして、ホーム7連勝の勢いそのままに、前半の序盤から早々に得点が産まれるか。ここ数節、毎回のように「アウェイでの苦しみを糧にし、ホームでは良い試合の入り方が出来ている」傾向が見られる。
今節も、こうした傾向が見られれば良いのであるが、先発FWに中島が入る事により、決定機を逸し続ける展開のうちに、相手に先制点を許す、なんていう展開すらも予想に難くない。
前回対戦では、先発の駒不足の影響から「ゼロトップ」なる奇策を採用してきた熊本であるが、今節は特に影響はない模様。熊本は出場停止もなく、またケガ人の話も聞こえてこない。前回対戦時と違い、ほぼベストメンバーと布陣で臨んでくると思われる。対する仙台、絶好調のソアレスを欠き、果たしてホーム連勝を8に延ばす事ができるのか。
残り10試合となった今節、ある意味、この試合は「残った試合の行方を占う資金石」となる。終盤のC大阪との直接対決の時点まで、昇格するに充分に安全な位置へ付けていなければならない。5位・鳥栖もじわじわと勝ち点を積み重ねてきており、4位・甲府をあと3~4試合で捉えんばかりの勢いだ。よもや、3位争いに飲み込まれる訳にはいかない。
ここいらで、久しぶりに梁のFKが炸裂したり、コーナーキックからエリゼウがズドンと決めてくれたりと、またセットプレーに助けられるような展開が産まれれば良いのだが。果たして、そう都合良く加点する事ができるだろうか。
ホームでの連勝が続いている事もあり、あまり負ける気はしない。だが、そういう時こそ、サポーターも気を引き締めて臨まねばならないだろう。チーム最多得点タイとなった、ソアレスが欠場するのだ。それだけでも、充分はハンデを背負っているのである。
相手は14位だが、決して楽な試合にはならない。それだけは確信している。だが、最後に勝つのは、やはり仙台だ。そう信じて、今節もスタジアムへ足を運ぶ。
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