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罰則のないベストメンバー規定の中、リーグ戦から大幅に選手を入れ替える布陣も、梁がいないという点以外は決してリーグ戦に遜色ない布陣で臨んだ試合だった。
終わってみれば、勝つには勝ったが、攻撃においては金沢の人数を割いた守備を崩せず、90分で決着を付けられるには至らなかった。
流石に、今季J2リーグ戦の最小失点チームだけあって、最後は体を張って相手のシュートコースを潰し、ゴールを割らせなかった。そこはプロの意地を感じた。だが攻撃面では「梁が居ない」事による圧力の低下を感じずにはいられない、期待薄な内容。確かに、前半後半延長合わせて24本ものシュートを撃ち、90分だけを見ても17本と、数字上は形は残った。だが、現地で観戦した人が、この「撃ったシュート数」をみると、きっと驚くだろう。「そんなにシュートを撃っていたっけ?」と。
それもそのはず。撃ったシュートの大部分は、金沢の人数を掛ける守備に阻まれ、ゴールを脅かすまでには至っていないからだ。つまり、印象や記憶に残るような、期待度の高いシーンは、本当に限られた数しかなかった。
流石に「下手な鉄砲」とまでは、言わない。だが、考えても見れば、私たちは、常に「梁の精度の高いクロスや、梁自身によるフィニッシュ」を目の当たりにしており、それを欠いた試合というものを、久しく観ていなかったのだ。唯一、それを観る事ができたのは、昨年の天皇杯や、サテライトの試合のみである。
横浜FC戦を生観戦する事が適わなかった分、筆者は、この試合を愉しみにしていた。リーグ戦から7名を変えて臨むこの試合を、どのように戦うのか。天皇杯は梁を外して戦う事が多いため、毎年、「梁抜き仙台」を確認できる、数少ない機会でもあるからだ。
結果としては、昨年と同様、いや昨年よりも厳しい結果だった。昨年は、ニューウェーブ北九州を2-0で退けたが、今年は、90分で決着を付けられなかった。
まだまだ、精進が足りない。そう感じた。来季の闘いの舞台がJ1であると仮定すると、ナビスコカップとのバランスも出てくる。ワールドカップによる中断期間もあるだろう。それと、もしかしたら、梁が北朝鮮代表として呼ばれるかもしれない。関口に日本代表から声が掛からないとも限らない。
それを思えば、選手層、特に梁のバックアッパーはどうしても必要だ。と、この試合を観て、強く感じた。
そして、その「芽」が、着実に育っていると感じられる「収穫」もあった。
MF28・三澤純一。後半16分に永井との交代で途中投入されると、攻撃面での「滑り」が良くなり始めた。攻撃面での飛び出しの鋭さや判断の良さは、梁を彷彿とさせるもの。そして何より、ボールを持った時の期待感の大きさ。現地で生観戦した人の目には、三澤が活性剤になっていた事は、疑う余地の無い光景だったと思う。
延長前半0分の関口の得点も、三澤がサテライトで組んでいる飛弾との仕掛けから産まれたもの。彼ら「控え陣」の仕掛けが、右サイドへの飛弾の突破を産み、そこからのクロスが中原の頭へ。これを中原はゴール枠へ飛ばす事ができなかったものの、こぼれた先に関口が。角度の無いところではあったが、しっかりとヘッドで押し込み、ようやくの先制点。三澤と飛騨が産んだ決勝点と言って良いだろう。
結果だけは、なんとかJリーグチームとしての対面は保てた。だが、結果では勝ったが、内容では完全に五分の勝負。むしろ、金沢に長い時間、押し込まれる場面もあり、その時だけは、どっちがJのチームなのか判らなかったほどだった。
梁を欠いたチームの出来を再確認したと同時に、「量産型・梁」とも呼べる選手の台頭の可能性も確認できた試合であった。どんなチームであれ、梁のような司令塔タイプは絶対に必要。選手層の課題として、そこを厚く出来るかどうかが、J1(ナビスコカップ等を含む)でも戦い抜くポイントの一つにはなるだろう。
最後に。金沢というチームを初めて観たが、ボランチのビジュがここに居る事は知らなかった。J2で経験の長いビジュを含め、ブラジル人選手が3名も在籍しているチームが地域リーグにいるのも驚いたが、それよりも、守備にも攻撃にもきちんと人数を掛ける、組織的な動きが出来ているのには驚かされた。サイドからの攻撃も迫力満点で、もう少し精度があれば、仙台は先制点を献上していてもおかしくは無かった。金沢の、今後の活躍にも期待したい。
次は、10月31日の3回戦となる。場所は、NACK5スタジアム。J1大宮のホームであるが、相手が大宮かどうかは、これを執筆している時点ではまだ確定していない。
J1チームとやってみたいと思う反面、もしかしたら、10年来の「仙台ダービー」が実現する可能性もある。
本日(10月11日)、秋田でソニー仙台と大宮が対戦する。ソニー仙台には、言わずと知れた、FW大久保が在籍。期限付き移籍で闘いの場をJFLに移して2年目の若武者は、その成長の度合いを、是非とも「実家」に観て貰いたいと思っているに違いない。
正直、大宮との対戦よりも、大久保のいるソニー仙台との「仙台ダービー」のほうが、100万倍も愉しみである。もしこれが適うのだとして、場所がユアスタでないことが、なんとも口惜しい状況だ。
もし、相手が大宮なら、若手の育成を念頭に置き、2回戦と同じようにサテライトメンバーの活用で良いと思うが、仮に、相手がソニー仙台であるとすれば、是非とも、ベガルタとして「トップチームのフルメンバー」で臨んで欲しい。
このカードが実現すれば、それはもう「天皇杯という大会カテゴリー」は、関係無くなる。これは、「ダービー戦」なのだ。時折、千葉ぎんカップような大会が羨ましく思う時もあるのだが、今まさしく、10年の月日を越えて、それが実現する可能性が残されている。
勝ち上がって来い、ソニー仙台!
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