訪問者数:

ページビュー:

天皇杯準々決勝vs川崎F戦プレビュー 今季J2優勝チームが、シーズン中に自力で掴んでいた「J1強豪との2010年シミュレーションマッチ」の権利。今季のナビスコカップ、そしてJ1で共に優勝を逸し、初戴冠に餓えている凶暴な海豚を、ユアスタに迎える一戦。

トラックバック(0)
■サッカーブログランキングに参加しています、ご協力をお願いします■
にほんブログ村 サッカーブログ ベガルタ仙台へ
にほんブログ村

ナビスコカップ、準優勝。
そして、J1リーグ戦、2位。

それが、今回の対戦相手である、J1・川崎フロンターレの今季の成績である。2004年のJ2において、爆発的な攻撃力で2位以下を大きく引き離し、華々しく昇格して行った川崎F。翌年の2005年から参戦しているJ1でも、いわゆる「残留争い」などとは無縁の強さを誇り、毎年のように優勝争いの一角を占めている。


仙台としては、今季のJ2優勝も決まり、来季へ向けての腕試し(足?)には丁度良いタイミングで迎える一戦である。

今季J2リーグ終盤戦のさなかにおいて、仙台は、地域リーグのツエーゲン金沢・J1大宮・J1FC東京と、相手のランクが上がりつつも、これらを全て撃破。特に、J1FC東京戦では、相手は「連戦中の連戦」に加え、負傷者発生や日本代表に主力を取られていた中での「手負いの相手」ではあったものの、ナビスコカップ覇者であったFC東京を相手に、3得点無失点という、驚異的な内容で完封勝利。仙台がこれまで培ってきたサッカーが、J1相手でも充分に通用する事を証明した一戦でもあった。

そして、自力で勝ち得た、クラブ初の天皇杯準々決勝の切符。この川崎F戦を迎えるにあたり、仙台の選手やコーチ陣からは、相手に臆するような気の弱さは微塵も感じられない。今週の各メディアの情報のどれをとっても、「楽しみ」「どこまで通用するか」「あわよくば川崎を撃破して国立へ」など、頼もしいコメントばかりである。

サポーターとしてもこの一戦だけは、今季はもう失うものなど何もなく、ノープレッシャーの中で選手が戦える事に、楽しみにしている方が多いことだろう。かくいう筆者も、その一人である。

試合前日の河北紙によれば、2トップが中島・中原の組み合わせとなる以外のメンバーは、これまでのリーグ戦と同様の見通し。特にフォワード2トップの「中中コンビ」については、天皇杯では充分に結果を出してきた組み合わせでもあり、十二分に期待させて頂こうと思う。そして控えには、是非とも、平瀬とソアレスを置いておきたい。もっとも、天皇杯のレギュレーションで、ベンチには7名まで置けるので、ここは問題ないだろう。

控え陣も含め、考え得る限りのベストメンバーを「食卓」に用意し、川崎Fを「我が家」に迎える仙台。対する川崎F側も、足に不安を抱えたジュニーニョの欠場濃厚(情報戦かもしれないが)な点を除けば、北朝鮮代表の鄭大世、レナチーニョなどの得点源は健在な上に、GK川島・MF中村憲剛ら日本代表陣もおり、恐ろしいくらいの戦力を誇る。

そして、仙台のサポーターとして、やはり外せない話題。それこそが「村上・森の両SBの仙台凱旋」だろう。ある意味で、この川崎F戦は「新旧仙台SB対決」であり、特に村上には、仙台を去ってからのこの3年間で、仙台というチームがどれだけの変貌を遂げたのかを披露する、絶好の機会。仙台の左サイドでは、朴と森のマッチアップが。そして右サイドでは、菅井と村上のマッチアップが見られる事だろう。展開が楽しみで仕方ない。

この対戦は、お互いの数字上の戦績をネタにすれば、いくらでも見所がある一戦である。判りやすいところでは、今季J2最小失点(51試合で39失点)の仙台と、今季J1最多得点(34試合で64得点)の川崎Fという捉え方。ただ、仙台としても、決して得点力に劣るチームではないため、無得点で終わる事は考えにくい。

戦況を予想すれば(これも、あまりにも判りやすい構図ではあるが)、守る仙台vs攻める川崎Fという見方が大勢を占めるだろう。だが、事はそう単純にはならないと思われる。仙台とて、決して攻撃力に劣る訳ではなく、むしろ、堅守から繰り出すカウンターや、ホームC大阪戦の優勝争い直接対決の際にみせてくれたような、サイドを起点とした素早いクロスによる速攻など、J1の大宮や、(手負いではあったが)FC東京にも充分に通用した、連動性のある組織的な攻撃スタイルがある。

だが、戦況の何をどれだけ予想しても、絶対に変わらないと考えられるものがある。それこそが、「堅守をベースとし、試合序盤の相手の出方を見ながら、そして相手に慣れながら、徐々に仙台のペースに持ち込む」という手堅い試合運び。この手法で、今季のJ2リーグ戦や天皇杯でどれだけの相手を飲み込んできたか計り知れない。

チームとしても、相手があの川崎Fだからと言っても、今更になって、戦術を変えるような事はしないだろう。むしろ、継続性を持たせてここまで培ってきた戦術こそが、今、自信を以て相手にぶつけてみたい、唯一の戦い方であり、仙台サポーターとしても、これがどこまであの強豪に通用するのかという点にのみ、渇望の意を現す事だろう。

天皇杯というカテゴリーの大会の特性上、いわゆる「ホーム/アウェイ」という区分の仕方はせず、会場はあくまでも「中立扱い」である。だが、11月28日(土)のチケット販売開始が始まるやいなや、指定席系が早々に完売となり、自由席も「北」区分を中心に、順調な販売で推移。そして、前日の時点では、「南」区分の自由席も含め、とうとう全席完売の報も。当日券は出ない模様である。おそらくは、ホームC大阪戦や、最終節の愛媛戦のような大入りになる事は、予想に難くない。

これは、どう見ても「ホームの勢い」そのものとしか言いようがない。かつて、仙台スタジアム時代から、天皇杯準々決勝の開催の地として定着してきたユアスタではあるが、同スタジアムの天皇杯開催分としては、これほどまでの入場者数は、恐らく前例の無い事だろう。

また、噂によれば、飲食を中心としたスタジアム内の出店規模も、通常のリーグ戦と同程度のものとなるらしい。(あくまで「噂」である。もし違っていたら、平にご容赦。)チケットの売れ行きを考えれば、当然の対応と言える。ただそこにも、リーグ戦同様に、各テナントの方々や、ボランティアの方々のご尽力があればこその試合開催である事を常に念頭に置き、ゴミの後始末や、他人の迷惑になるような行為は慎んで、純粋に試合を愉しめるように心懸けたい。

思えば、川崎フロンターレとの対戦は、忘れもしない「2004年10月23日のアウェイ戦」が最後である。1-2敗戦の試合ではあったが、途中出場した「当時ルーキー」の関口が、将来性溢れるダイナミックなドリブルを披露し、また、当時在籍していた、DFゴッツェ・セドロスキーのヘディングによる得点のアシストも決めている。またこの日は、夕刻の時間帯に、新潟県中越地震が発生した日でもあった。

あれから、5年の月日が流れた。2004年当時の、川崎Fとのホーム戦(8月8日)ナイトゲームでは、後半ロスタイムにFW佐藤寿人の劇的な2発により、奇跡的にドローに持ち込んだ、印象深い対戦もあった。その展開のあまりの凄さに、勝った試合でもないのに、MCの大坂ともお氏がゴールダイジェストの映像を流してくれた事は、今でも脳裏の片隅に色濃く残っている。

川崎F側としても、当時を知る選手は少ない。後に日本代表にまで上り詰めたMF中村憲剛や、長年の外国人助っ人となるジュニーニョの名前が、2004年当時にも聞かれていた程度だ。

この対戦を前に、川崎Fとの2004年当時の対戦をチェックしていたのだが、なんと、今季の退団が決定しているMF飛弾暁が、2004年10月23日のアウェイ戦で、川崎F側にベンチ入りしていたのだった。そして、同じ試合で、仙台側の中盤として起用されていたMF村上和弘が、今や川崎F側の主力左SBを任されている。

そして、当時も主力として先発出場していたが、仙台側は、梁と菅井が。川崎側は、中村憲剛が。5年の月日を経て、今また同じスタジアムで、しかも先発メンバーとして、相見えようとしている。

2004年当時を知るサポーターとしては、当時の経緯を振り返りながら、5年ぶりの対戦となるこの一戦で、川崎Fに一泡吹かせたい心境でいっぱいだろう。また、当時を知らない若経験サポーター諸氏においても、メディアで露出度の高い、あの川崎Fを相手にどこまで通用するのか、楽しみで仕方ない方も多いと思われる。

全ての人たちの期待を背負って。今、ベガルタ仙台は「ホームスタジアム」に川崎フロンターレを迎える。

相手は、J1では無冠の帝王だ。今季、残された最後の「一冠」を奪い獲るために、容赦なく襲い掛かってくるだろう。だが、初戴冠を賭け、大きなプレッシャーの中で戦わなければならない川崎フロンターレと、既にJ2優勝を成し遂げ、今季はもう失うのものの無い、ノープレッシャーで挑めるベガルタ仙台とでは、どちらがこの一戦に、よりリラックスして臨む事ができるだろうか。

物理的な実力の程度では、川崎フロンターレに敵わない事は認めるところ。だがそこへ、「メンタル」というおよそ計り知る事の出来ない要素が加わったとき、どのような試合結果になるのかは、甚だ予想するに難しいものがある。

まずは、結果を先に考える事なく、すぐそこに迫っている、今季の愉しい愉しいオプションを、純粋なサッカーファンとして愉しみたい。振り返れば、ちょうど1年前の今頃は、ジュビロ磐田との入れ替え戦の真っ最中だった。あの刻の敗戦の悔しさをバネに、「ここ」まで上り詰めてきた、仙台イレブン。

たった1年で、ここまで状況が劇的に変化するものかと、感慨深くなりたくもなる。だが、紛れもない事実だ。

サポーターと共に、更なる上を目指し、今、腕試し(足?)の一戦が、幕を落とす-。

 

 

 


・・・・最後に、ある1点の「追記」をお許し頂きたい。

仙台サポーターとしては、MF村上の「カムキャノン」を、久しぶりに観たい気もする。でも、ゴールが決まってしまうのはちょっと・・・・複雑な心境ではある。




■サッカーブログランキングに参加しています、ご協力をお願いします■
にほんブログ村 サッカーブログ ベガルタ仙台へ
にほんブログ村