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磐田0-1仙台 梁勇基、代表帰り即先発起用に "即答"。試合開始26秒弾は、中島のサイドアタックから生まれたクロスを豪快にGK股抜き。電光石火の先制弾を守り切り、2008年の因縁の相手を敵地でねじ伏せ、溜飲を下げる。

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誰しもが予想し得なかった、梁の先発-。

北朝鮮代表帰り直後で、一ヶ月もチームを離れていた事。代役候補の新加入・太田吉彰が絶好調で、先発濃厚な状況だった事から、誰しもが「梁ベンチスタート」と思っていた事だろう。

だが、我らが指揮官は、この試合だけは、コンディション面よりもメンタル面を優先させた。「あの時に味わった悔しさ」を、この試合で体現できるのは、他ならぬ、梁である、と。

そして、その試合において、梁は見事に "即答" してみせた。キックオフ後、僅か26秒。中島の右サイドの突破に合わせて、中央へなだれ込むように攻め入り、右足インステップで合わせたシュートは、GK八田をあざ笑うかのような股抜きとなり、磐田ゴールネットを豪快に揺らした。

まさかの "即弾" に、喜びを爆発させる、仙台サポーター。

反して、「いったい何が起こったんだ」と事態をすぐに飲み込めない、ジュビロの選手とサポーター。サックスブルーのユニフォームとスタジアムは、早春の雨の降りしきる中、まるで地球の極地点のように凍り付いた事だろう。

昨年の勢いを、そのまま再現したような、電光石火の先制弾だった。思い起こされるのは、昨年昇格を決定づけた、アウェイ水戸戦。あの試合も、FW中島の前線でのチャレンジから、開始2分での先制弾に繋がった。そして、この試合もまた、中島の前線でのチャレンジが起点となって、先制&決勝弾に繋がった。

まさかの先発起用に、見事に応えた梁。そして、自身のゴールのみならず、チャンスメーカーとしての頭角を現し始めた中島。決勝弾を挙げた梁も素晴らしい活躍であったが、個人的には、中島の成長ぶりに、目を見張るものを感じている。

この得点シーンのみならず、中島は、前線でのボディコンタクトの強さを身に付けていた。キャンプの成果だとは思うが、昨年にも増して、フィジカルが向上したようにも思える。ジュビロの選手のボディコンタクトをものともせず、鍛え上げたフィジカルで逆に相手にアタックし、相手のミスから溢れたボールを素早く拾ってのチャンスメーク。

鍛え上げてきたフィジカルを武器に、前線で相手の持つボールにしっかりとアプローチした事が、昨年の水戸戦の先制弾や、今節の先制弾に繋がったと考えて良いのではないか。

思えば、先発2トップの「中中コンビ」は、昨年までは「中々」結果を出せていなかった。思い起こせば、2008年の開幕戦(アウェイ湘南戦)も、中中コンビ。2年前と変わらない2トップだったのだ。そして、2年前の開幕戦では、良いところなく0-1で湘南に敗戦している。

だが、J1開幕を迎えるこの日の2トップを飾った「中中コンビ」は、2年前とは違った自信を以て臨んだ事だろう。中原は、昨年の「スーパーサブ」としての活躍と、今季のキャンプでの活躍を受けての先発であり、誰しもが中原のゴールに期待していたはず。また中島についても、昨年は「決勝点に絡む活躍」が多く、中原との組み合わせの良さもあり(高さの中原、スピードの中島)、2年前とは違った期待度を充分にはらんでの先発となった。

かくして、中島は "結果" を出した。戦い慣れた梁とのコンビネーションは抜群で、この日も、自身の持つボールを「自分でシュートするか、味方にパスするか」を選択する場面となり、結果として「梁の呼ぶ声が聞こえたので、パスを選択した」との判断に至ったが、ここで出したパスもまた絶妙だった。

中島がパスを出した瞬間は、映像で確認する限り、磐田側のディフェンスは3枚は付いていたはずだった。だが、スローインからのカウンター攻撃の最中だった事から、相手の守備はまだ完全に戻りきっていない状態。既にシュートブロック体制に入っていたGK八田と直接勝負するよりも、後方から走り込んでくる梁に合わせた方が良いとの判断により、完璧なクロスを梁に入れた。その角度も、スピードも絶妙。梁は、中島から出たパスに、インサイドで合わせるだけだった。

もっとも、梁のシュートは、GK八田に向かってまっすぐ飛んでしまった。普通なら、GKの体のどこかに当たって跳ね返されてしまうシーン。だが、撃ったボールがGK八田の股を抜くという偶然が、劇的な瞬殺弾を演出した。

或いは、梁が、まさか「わざとGKの股を狙って撃った」のだろうか?

よく、ゴールを狙う選手が「GKが一番嫌がるシュートコースは、ゴール枠の4隅と股の間」という台詞を口にするのを聞く事がある。意外にも、股の間は、GKは反応しにくいのだそうだ。実際、今年のドリームマッチでも、新加入の太田が先制ゴールを挙げたシーンでは、太田が相手GKの股抜きゴールをやってみせている。

いずれによ、中島と梁は、お互いの最大限の持ち味を発揮し、磐田を一気に窮地に陥れる、最高のスタート弾を演出。

そして、驚いた事がもう一点。考えてみれば、中島が相手ディフェンスとの競り合いで勝ち取ったボールは、右SB・菅井からの「前線へのロングスロー」なのだ。

改めて、菅井の前線へのロングスローから、ゴールの瞬間までを計測した。その間、なんと僅か8秒。しかも菅井は、敵陣内でのスローインではなく、自陣内からのスローインだったのだ。

例え自陣からのスローインでも、常にゴールを狙う気持ちさえあれば、8秒でそれを達成できるのだ。

応援する我れらがチームながら、今季J1の開幕戦という重要な舞台で、それをアッサリとやってのけるところに、怖さすら感じなくもない。

そしてこのゴールは、試合の開催時刻の関係もあり、今季Jリーグの開幕弾という栄誉をも受けるものに。昨年、J2で優勝したチームが、一昨年の入れ替え戦の因縁の相手を前に、僅か26秒で今季Jリーグの開幕弾を叩き込んでしまい、そしてそれを決勝弾としてしまったのだ。

また、持ち味の堅守も健在で、どんなにギアを上げて攻め込もうとも、仙台の集中力高いディフェンスの前に、磐田はどうしてもゴールを割る事ができなかった。その中には、入れ替え戦の全3失点を許した、あの松浦の姿も。彼に仕事をさせない事も、仙台としては、重要なミッションであった。

もちろん、相手の主戦力に欠如があった事は、勘案しなければならない。入れ替え戦で「仙台の幻の昇格ゴール」を片手1本で阻んだGK川口や、FWの3枚看板である前田・ジウシーニョ・イグノのうち、前田とジウシーニョを欠く攻撃陣だった事は忘れてはいけない。

それでも、水戸から移籍したFW荒田は充分に怖かった。また、こう言っては磐田側には少々申し訳ないが、イグノはサイドでチャンスメークするばかりで、あまり怖さを感じなかった。先発の一角が荒田という事もあり、イグノの特長を活かしきれなかった事もあるだろう。

また、試合終盤は流石にJ1在籍チームだけあって、圧力のある攻撃を繰り出してきた。仙台は最後はシュートを1本も撃てず、防戦一方。それを最後まで防ぎきった守備陣は充分に合格点だが、攻撃陣は、先制弾を挙げたシーンを除けば、やはりまだまだ精度もスピードもJ1級ではない。それを、改めて思い知った試合でもあった。

だが、結果は結果。選手のケガやコンディション調整をも含めてのチーム力である。その戦いに、仙台は勝利を挙げた。2008年の冬の陣で敗退を喫した仙台は、2010年の春の陣で、見事に敵地で返り討ちを果たした。

惜しむらくは、新加入の太田吉彰に、もう少し出場時間を与えたかった、磐田サポーターの大ブーイングの中、再びJのピッチを踏む第一歩が、このヤマハスタジアムであった事は、彼にとっても感慨深いものであった事だろう。

彼には今季、間違いなく活躍して頂かねばならない。W杯の中断期間があるとは言え、梁が北朝鮮代表の影響でチームを離れる事態は想定しておかねばならず、そこを補完する存在がどうしても必要になる。ドリームマッチやキャンプの練習試合での活躍を見る限りは、梁とポジション争いをする一番手は、間違いなく、太田選手だ。

これで、ホーム開幕戦がますます楽しみになってきた。相手は、今季からあの村上を加入させた、大宮アルディージャ。昨年の天皇杯でも対戦してはいるが、また新たな気持ちで挑むべきだろう。

ここを勝利で凌いでこそ、今節の勝利に意味があるというもの。J1開幕の連勝は、2002年に5連勝を達成しているが、あの時とは、状況もメンバーも違う。新たな気持ちで、J1ホーム開幕を迎えたい。

幸先良いJ1スタートを切った、我らがベガルタ。この勢い、どこまで続くか。主観的にも、客観的にも、楽しみなチームである。




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